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災害ボランティアに出かける

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災害ボランティアに出かける

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これは「お役立ち情報」の記事です。
災害ボランティアセンターでの受付の様子

この記事では、災害ボランティアのため国内の他地域へ出かけようと考える人に役立つ情報を掲載する。


ボランティア旅程を通じて心がけたいこと[編集]

大きな被害や生命の危機に直面している被災者の気持ちに寄り添うこと、日常が失われさまざまな混乱が生じている被災地に迷惑をかけないこと、こうしたことを第一に考えたボランティア旅行にしたいものである。“親切の押し売り”に陥らないよう、自分の行動の是非を常に考えたい。

そもそも、被災地に赴くことだけが支援ではない。募金や寄付をする、被災地の産品を購入する、マスメディアで報道されなくなっても関心を持ち続ける、といったことも被災者を応援することにつながる。無理をしてまで災害ボランティアに出かけない、という選択肢があるということも留意されたい。


出発日までに準備すること[編集]

ボランティアの参加形態を考える[編集]

個人ボランティアとして現地に赴くか、それともどこかの団体メンバーの一員としてボランティアに参加するか、いずれかの形態が考えられる。

個人ボランティアは、「ボランティア元年」と呼ばれた1995年の阪神淡路大震災以降、自治体や社会福祉協議会によるボランティア受け入れノウハウが蓄積され、現在では大きな災害が生じた際にもかなり整備された体制が用意されるようになっており、個人が参加するハードルはかなり下がっている。

ただし、初めて災害ボランティアに参加するような場合や被災地までの交通手段の確保が難しいような場合は、団体のメンバーとして被災地に赴くという選択肢もある。普段からボランティア系の組織に所属していなくても、大きな災害時にボランティア・ツアーをそうした組織が企画し参加メンバーを募るケースも多い(下記の「#外部リンク」も参照されたい)。また各自治体が被災地へのボランティアバスの運行をすることもある。2017年7月に、観光庁が災害ボランティアツアー実施に関する通知(観観産 第1744号)を出し、旅行業法に抵触しない形でNPOや自治体などが迅速にツアー実施できるようになった。

旅行会社でボランティア・ツアーを催行するところもある。あくまで旅行ツアーとしての料金を支払うことになるが、かなり経験を積んだ優良な業者であれば安心して参加できるし、また発災から日数が過ぎた時期でも継続的に被災地へのボランティア・ツアーを続ける業者もあって、息の長い支援に協力することができる。

目的地を探す[編集]

大きな災害が発生したからといって、被災地ですぐにボランティアが募集されるわけではない。多くの自治体では、ボランティア関連の業務はそれぞれの社会福祉協議会社協)が担当しており、被災地の社協が災害ボランティアの受け入れを開始するまでは個人・団体とも勝手な判断で活動を始めるべきではない。無用の混乱が生じ救援・復旧作業の邪魔になる可能性があり、また現地の人々にとっては駆けつけてくれたボランティアなのか善意の仮面をかぶった窃盗団なのか区別がつかず不安を与えてしまうからである。

災害ボランティアに赴く目的地は、現地の社協が災害ボランティアセンターを設置し受付を開始した自治体の中から考えよう。団体メンバーとしての参加を検討する際、当該組織が被災地の社協を通さずに特定の場所での活動を行なっている場合は、それが本当に現地ニーズに合致した適正な活動であるのかどうか情報を十分に集めて参加の是非を判断しよう。

また、一般的に災害ボランティア志願者は、マスメディアでの報道などで頻繁に取り上げられる自治体に集中する。被災地のボランティアセンターでは、1日に受け入れられる災害ボランティアの上限を設定している場合も多く、休日など志願者が多くなる日には朝の受付開始時間から早々に定員達成で受付終了となるケースがあり、せっかくの善意が活かされない残念な状況も生まれてしまう。その一方で、ほとんど報道で取り上げられない場所ではボランティアが思うように集まらないという悩みも生じる。こうした点も、行き先を検討する際の判断材料としたい。

被災地の自治体での災害ボラセン設置状況や募集するボランティアの対象者(居住地や年齢の条件を設けているケースも多い)についての情報は、全国社会福祉協議会のホームページで随時アップされるので参照されたい。ただし、現地の社協や役所に電話などで直接問い合わせをすることはできるだけ避けよう。多くの場合、職員の方々も被災者であり業務でのマンパワー不足が深刻になっているという点にも思いを至らせたい。

現地までの交通手段と宿泊方法を検討する[編集]

自動車を利用しての被災地入りは、一般的には現地での駐車場所の確保や渋滞を引き起こす恐れがあるため控えたほうが良いだろう。しかし、大きな災害時には現地へ向かう公共交通機関がすべて不通となるケースも多い。他に被災地入りの手段が無い場合は、現地で自動車乗り入れ規制がされていないか、駐車場が用意されているかどうか、などを確認したうえで自動車利用の是非を判断したい。(場合によっては、被災地での物資輸送やボランティア送迎のために車やトラックを提供してくれる災害ボランティアが歓迎されることもある。)

大きな災害時には、発災から数日過ぎたころから災害ボランティア向けの高速道路無料通行措置がとられることがある。あらかじめ申請者の居住地の役所で「災害派遣等従事車両証明書」を取得しておくことが必要。それぞれの自治体のホームページなどで掲載されている情報を参照して準備しておこう。

災害ボランティアは、移動や宿泊、食事をすべて自分で手配することを心がけたい。とくに宿泊については、被災地で営業を再開している宿泊施設が限られていたり、またそうした施設が被災者や復興関係者を優先させたりする場合もあるので、しっかり情報収集をしたうえで事前に宿を確保したい。非常時とはいえ、野営が許されていないような場所で勝手にテントを張ったり自家用車で寝泊りしたりすることは避けよう。被災地によっては、学校などが災害ボランティア向けに簡易宿泊場所を臨時提供してくれるケースもある。いずれにせよ、現地入りしてから宿を探すという考え方は望ましいとは言い難いので、もし事前に宿の手配ができなかった場合は日帰り旅程を検討しよう。

ボランティア保険に加入する[編集]

ボランティア活動中はもちろん、被災地への往復の旅程で遭った傷害も補償するボランティア保険に必ず加入しよう。基本的に、ボランティア保険未加入者は被災地の災害ボランティアセンターで受け入れてもらえない。その場で加入手続きをする対応が図られているケースもあるが、すぐボランティア活動に取りかかれること、往復の旅程もカバーされていること、などを考えるとできる限り事前の加入が望ましい。

加入手続きは、申請者の居住地に限らず全国どこの市区町村の社会福祉協議会でも可能で、手続きに要する時間も数分程度で済む。料金は¥500(「天災危険補償プランは¥600)で、一度加入すると当該年度(4月1日~翌年3月31日)はずっと補償期間となる。

大規模な災害が生じた際に、特例でWebからでもボランティア保険の申し込みができるようになっている。クレジットカードでの支払いで、休日や夜間でも手続きできる。上記の#目的地を探すでリンクを設けている全社協のウェブサイトを参照されたい。

災害ボランティアセンターで用意された装備

持ち物を準備する[編集]

ボランティア活動に必要な装備は、出発前に自分の居住地で揃えておくことが望ましい。被災地に近くなるほど、ホームセンターなどでは在庫切れが生じている可能性が高くなる。現地のボランティアセンターでも基本的な装備が用意され貸し出してもらえる場合があるが、数に限りがある。

災害が震災なのか津波や水害なのか、といったことにより必要な装備も変わってくる。ネットで紹介されている情報などを参照して入念な準備を心がけたい。(一例として、下記のサイトでは装備に関することを含め有用な情報が掲載されている。)

自分の体調を冷静にとらえる[編集]

被災地での活動は想定していた以上に過酷なものとなるケースもある。とくに水害の場合、その多くは梅雨時や台風シーズン、すなわち蒸し暑い季節に発災するため、熱中症や日射病にかかる危険性を常に意識しなければならない。そうでなくても、日常ではあまりしない動きをするために身体への負担は大きくなるし、そもそも現地入り自体が大変なことも多い。

誰かの支援をしたいという思いで被災地入りしたのに、その自分が倒れてしまっては本末転倒である。睡眠不足や疲労、お酒の飲み過ぎなどの要素を含めて、自らの体調があまり良くないと感じる場合には、勇気をもってボランティア旅程を延期することも決断したい。

被災地での活動中に罹患してしまう恐れがあるのが破傷風。泥まみれのがれきを片付ける際に誤って擦り傷を負ったり、歩行中に釘やガラス片を踏んでしまったりすると、破傷風菌が体内に入り重症化する恐れがある。地域の医療団体などが災害ボランティア向けに破傷風ワクチンの予防接種を無料で提供している場合もあるので、事前に調べておく価値がある。また、ぜんそくの症状がある人などは、被災地で巻き上がる粉塵でアレルギー症状に見舞われる可能性もあるので、準備を万端にしておく必要がある。2020年以降は、新型コロナ・ウィルス感染症への対策も考えた準備をしておきたい。


被災地へ[編集]

往路でやっておきたいこと[編集]

もし、出発前日までに必要な装備などを揃えることができなければ、往路で買い物をしながら目的地に向かおう。プロの職人達が利用するようなホームセンターであれば早朝から営業している店舗も多いし、コンビニエンスストアでもかなりの物が揃う。

ボランティア活動自体に必要な装備だけでなく、当日の昼食も各自で用意しておこう。現地の方々の好意で昼食が用意されていたり、飲食店が営業していたりすることも考えられるが、たとえ無駄になる可能性があってもボランティアは自分で必要になりそうなものはすべて持参する(そして、出したゴミはすべて持ち帰る)ことが基本と考えたい。暑い季節には食品が傷むことも想定して、小さめのクーラーボックスを用意しておくということもおすすめしたい(保冷剤や凍らせた飲料を入れておけば、熱中症予防にも使える)。

また、目的地の社協や災害ボラセンがSNSで随時情報発信している場合は、往路でもたびたびチェックして最新情報を入手しておきたい。天候などの事情で当日のボランティア募集が中止になることもありえるし、受付時間早々でボランティア希望者が上限に達し受付終了となるケースもある。そうしたことを現地入りまでに確認できれば、隣接する自治体に目的地を変更するなどの対応もできる。

被災地での活動時間をできるだけ長く確保するためには、現地の災害ボランティアセンターで受付開始される時間には到着しておきたい。だからと言って、予定通り出発できなかったり途中で渋滞に巻き込まれたりしても、決して焦ってはいけない。まずは自分自身が無事に現地に到着することを最優先しよう。たとえ遅い時間に災害ボランティアセンターに着いたとしても、出来ることはいくつもある。

ボランティア活動の開始前ミーティング

現地に着いたら[編集]

被災地でのボランティア活動は、現地の災害ボランティアセンターを通じて行なうことが大原則。どの場所でどのような活動が求められているのか、一般的な注意点だけでなく現地ならではの気をつけなければならないことは何か、といった情報もよく理解したうえで活動にとりかかろう。そして、何より大事なのは自分自身の安全を保つことだと肝に銘じよう。

被災地での写真撮影[編集]

日常と異なる場所に出かけてきている、という点では写真を撮っておきたくなる気持ちが生まれるのは自然かもしれない。しかし、基本的には被害に遭った場所での写真撮影は控えるべきと考える。壊れた建物の前でピースして笑顔の記念写真を撮るような行為は論外だが、単に風景として被災地の様子を撮影するようなことも避けたい。少し前まで日常にあった建物や町並みが、まるで見せ物のようにされてしまった被災地の方々の心情を尊重したい。

ただ、写真を撮ることに前向きな意味があることもあるだろう。今後のボランティア活動や防災について学ぶための資料として写真を残すケースや、あまり報道されない場所の様子を知ってもらい関心を高めるための情報とするケースなどが考えられる。これは人により意見が分かれる点かと考えられるが、そうした場合には当事者に丁寧な説明をしたうえで許可をいただき写真を撮影する、ということも許されるのではないだろうか。

しかし、そうした場合であっても撮影した画像をSNSなどインターネット上にアップすることには相当慎重になるべきである。たとえ当事者の許可が得られていたとしても、ネット空間にさらされた画像がその後にどのような影響を及ぼす事態に進展するか(あらぬ誹謗中傷を集めたり、犯罪者に狙われたり、など)、ということまで想定することはかなり難しい。

活動終了後[編集]

予定時間までボランティア活動を続け災害ボラセンに戻ったら、まずはゆっくり休憩をとることをおすすめしたい。疲労が残る帰路は、往路よりもさらに慎重に行動する必要がある。災害ボランティア達が無事に自宅まで戻ることができなければ、被災地の方々をさらに悲しませることになってしまう。

現地の状況にもよるが、もし観光施設や商業地が営業を再開できていたら、帰る前にぜひ立ち寄りたい。災害による直接の被害だけでなく、観光業などが被る風評被害も深刻になるケースが多い。お土産物を買い求めたり近くの温泉で汗を流したり、いつか再訪する時のために観光情報を収集したり、といったことも被災地への応援になるはずである。


外部リンク[編集]

  • 全国社会福祉協議会 - 大きな災害が生じた際に、被災地でのボランティアニーズをはじめ各種の情報が随時アップされる。 [1]
  • TEAM防災ジャパン - 内閣府(防災担当)が運営する、防災関連情報のポータルサイト。被災地の最新情報や災害ボランティア向け情報が随時掲載されている。 [2]
  • 認定NPO レスキューストックヤード - 災害ボランティアに関する有用な情報が多く掲載されている。 [3]
  • (一社) ピースボート災害ボランティアセンター - 被災地でのボランティア活動の最新情報やボランティア募集情報が掲載されるほか、災害ボランティアに関するセミナー実施や入門書発行を行なっている。 [4]
  • 災害ボランティア活動支援プロジェクト会議 (支援P) - 2004年に発生した新潟中越地震を契機に設けられた、企業や社協、NPO団体、中央共同募金会によるネットワーク。直近の災害だけでなく、発災から時間が経った災害についての情報も記録されている。 [5]
  • (特非) 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク - 災害ボランティア団体の連携・調整を目的に2016年に設けられたNPO法人。加盟するボランティア団体へのリンクが設けられている。 [6]

この記事「災害ボランティアに出かける」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。