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四国八十八箇所霊場/八十八箇所霊場の一覧/徳島県の霊場

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四国八十八箇所霊場 : 八十八箇所霊場の一覧 : 徳島県の霊場
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四国八十八箇所霊場/八十八箇所霊場の一覧/徳島県の霊場

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徳島県(阿波国)の霊場は「発心(ほっしん)の道場」であり、仏教修行行おうと決意する(発心)場である。1番~23番までの霊場が徳島県の霊場である。

徳島県の霊場[編集]

鳴門市[編集]

一番 霊山寺 (竺和山 一乗院 霊山寺)  
四国八十八箇所霊場第一番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は釈迦如来。天平年間に行基菩薩により開山、弘仁6年に弘法大師が21日間修行したと伝えられる。一番さんの愛称で呼ばれる寺。山門を入ると正面奥に本堂があり、左手の座敷に上がると仏具など遍路用具の売店となっていて、ここで遍路の作法などを伝授している。本堂の手前左側には五智如来が祀られた多宝塔、右側の池の奥に大師堂がある。遍路はどこから始めてもよいのだが、やはり一番から始める人が多いので真新しい白衣をまといまだ読経がぎこちない新人遍路の姿が多く見られる。第二番札所までは山門の前を横切る県道ではなく、県道を横断して300mほど直進し突き当たった旧道の撫養街道を歩きたい。第八十八番札所までは大坂峠経由で38.8km、第二番札所までは1.4km。
 所在  大麻町坂東126
市営バス霊山寺前下車、板東駅から徒歩10分
 電話  (088) 689-1111  WEB  [1]
 開場時間  納経印扱い時間7:00~17:00  料金  拝観無料、納経印料納経帳¥300、判衣¥200、納経軸¥500。


二番 極楽寺 (日照山 無量寿院 極楽寺)  
四国八十八箇所霊場第二番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は阿弥陀如来。天平年間に行基菩薩により開山。戦火によって消失の後1659年再建。朱塗りの山門を入って右に進むと左側に観音堂があり、その横の石段を上がった所に本堂が、その奥に大師堂がある。薬師堂手前には弘法大師が植えたと伝えられる樹齢1100年を越える長命杉がそびえている。この寺も売店には遍路用具などが豊富にあり、第一番札所より若干安価である。また、この寺には宿坊がある。第三番札所までは2.6km。
 所在  大麻町檜檀ノ上12
市営バス二番札所下車、阿波川端駅から約20分
 電話  (088) 689-1112  WEB  [2]
 開場時間  納経印扱い時間7:00~17:00  料金  拝観無料、納経印料納経帳¥300、判衣¥200、納経軸¥500。

遍路道[編集]

撫養街道
昭和のはじめ頃までの関西方面から四国に入ってからの主要道。岡崎港から撫養の町を通って三好市池田まで続き、伊予街道に接続している。鳴門市街地には妙見神社の山道や大道銀天街のアーケードがある。新道として県道12号が作られているが、旧街道は街並みに沿って蛇行しており時折古くからの家が残っている。沿道には駅路寺の一つであった四国曼荼羅霊場第二番札所の豊山 長谷寺や第一番札所奥の院の番外霊場 東林院、一番前札とされる番外霊場 十輪寺がある。坂東駅入り口を過ぎ少し行くと右に分かれる道の両側に第一番霊場を示す石柱門が立てられており、この突き当りに一番 霊山寺がある。
霊山寺を出て再び撫養街道へ戻り、坂東谷川を渡ってしばらく進むと三叉路がある。ここにも右側の道の両側には第二番札所の石柱門があって、200mほどで二番 極楽寺に着く。山門を出て駐車場左手の細い道を入ると墓地の参道を通って撫養街道に入り少し行くと板野町に入り、第三番札所までは20分足らずである。高松自動車道の高架下を過ぎ、県道1号と交差した先で遍路道案内の道標に従うと田の畦道を入っていくように表示がある。しかし、ここを進むと金泉寺大師堂横の境内に裏から入っていくようになるので、作法どおり山門から入る場合は畦道に入らずに、あと200mあまり先を右に入ると門前に出られる。
霊場間の距離は、岡崎--(4.0km)--長谷寺--(5.0km)--東林院--(2.7km)--十輪寺--(1.3km)--霊山寺--(1.4km)--極楽寺--(2.6km)--金泉寺 である。
卯辰越え遍路道
県道1号の大坂峠分岐の先で東かがわ市から鳴門市に入った国道11号を約4km進んだ右に曲って県道41号に入り、折野川沿いに南下して大麻山の西の卯辰越えを通って大麻比古神社付近へ下る遍路道。山を下ってきたら高松自動車道の高架の手前で左の橋を渡り、次の十字路を右に曲って高架をくぐるとわずかで一番 霊山寺の横に出る。最高地点の標高は240m程度、折野から坂東までの全線が県道41号で舗装された道である。
大坂越遍路道で標高380mの最高地点を過ぎて板野町に入り、下りになって2度県道と交差するが2度目のところから県道を進んで、1kmほど下って左に分岐する未舗装道に入り、鳴門市に入って突き当った道を右折、ベタノ谷を通って卯辰越えの手前で県道41号に合流することもできる。

板野町[編集]

三番 金泉寺 (亀光山 釈迦院 金泉寺)  
四国八十八箇所霊場第三番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は釈迦如来。聖武天皇の勅願によって天平年間に行基菩薩によって開山されたと伝わる。二層朱塗りの山門(二王門)を入ると正面奥に本堂、右側に大師堂がある。また、大師堂の右奥に入ったところに寺名の由来となった弘法大師が掘ったと伝えられる「黄金井戸」がある。ところで、第二番札所から旧道を来て変電所の先で遍路道札に沿って田の畦道に入ると山門からではなく大師堂の脇から直接境内に入ってしまう。山門から入りたい場合は旧道をそのまま200mほど進み右折する。板野駅から徒歩10分。第二番札所から2.6km、第四番札所までは約5km。
 所在  大寺亀山下66番地  電話  (088) 672-1087  WEB  [3]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料


四番 大日寺 (黒巌山 遍照院 大日寺)  
四国八十八箇所霊場第四番札所。東寺真言宗の寺院で本尊は大日如来。創建年代は不詳だが弘法大師が訪れた際に大日如来を感得してその姿を刻んだとされ、その1寸8分の大日如来を本尊としている。山寺の風情が漂う寺である。上層に鐘楼を置いた朱塗りの鐘楼門を入っていくと正面奥に本堂があり、右側の大師堂は回廊でつながれている。この回廊には西国三十三箇所の観音像を模した仏像が安置されている。200年以上前に大坂の信者が奉納したものとか。鍛冶屋原線羅漢下車2km、徒歩30分。第五番札所までは2.0km。
 所在  黒谷居内5番地  電話  (088) 672-1225  WEB  [4]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料


五番 地蔵寺 (無尽山 荘厳院 地蔵寺)  
四国八十八箇所霊場第五番札所。真言宗御室派の寺院で本尊は勝軍地蔵菩薩。821年に嵯峨天皇の勅願によって弘法大師が創建したと伝えられる。単層の山門を入ると樹齢800年といういちょうの木が目立つ。左奥に本堂があり、本堂に向かい合うように右側に大師堂がある。また、境内には水琴窟があるのでその音色を楽しみたい。本寺の北に羅漢堂がある。鍛冶屋原線羅漢下車徒歩5分。第六番札所までは5.3km。
 所在  羅漢林東5番地  電話  (088) 672-4111  WEB  [5]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料

遍路路[編集]

大坂峠から金泉寺へ
東かがわ市の讃岐相生から遍路道を上って大坂峠で県境を越える。一旦鳴門市]入るが標高380mの最高地点で板野町に入る。ここから県道1号を2回横切りながら急坂でどんどん下っていく。高徳線のトンネル出口付近から線路沿いに進むと阿波大宮駅前を過ぎて県道1号に合流、高徳線の下を過ぎると町営の温泉施設がある。すこし先で県道を左に別れ太郎橋を渡って右に入ると、この道が旧讃岐街道である。しばらく線路と川に挟まれて進み、高松自動車道の高架をくぐる手前で左に分かれて踏切を渡る。道なりに1kmほど歩くと左側に板野東小学校があるので、この先の亀山神社参道の出口のところで左に入ると三番 金泉寺の門前に出る。
ここでは金泉寺に寄らずに一番へ行く場合は門前で右に折れると次の十字路が撫養街道なので左に進み、道なりに進んでいくと鳴門市に入り、霊山寺前に至る。
撫養街道から那東へ
極楽寺の先から撫養街道を歩き、阿波川端駅の手前で鳴門市から板野町に入る。1kmほど歩くと高架道路の下をくぐり、県道1号と交差する。この先の変電所の横で遍路道案内の道標は右の田の畦道を行くようになっている。しかしここを入ると金泉寺の裏てから大師堂横の境内に直接入って行く。作法通りに山門から入る場合には変電所から200mあまり歩いた十字路を右に入ると三番 金泉寺門前に出る。
金泉寺から四番大日寺までは少し距離がある。門前に入ってきた角で右に進んで、板野駅入り口あたりからの短い商店街があって、高徳線の踏切を渡る。5分ほど歩くと右側の山沿いに番外霊場 宝国寺(導引大師)があり、板野歴史文化公園入り口を過ぎると犬伏で左から徳島自動車道の高架が迫ってくる。
那東と松谷の遍路道
高架下を過ぎると遍路道案内の道標で田の中に誘導され那東の遍路道に入る。第一番札所から歩き始めた遍路にとっては最初の遍路道らしい遍路道で、木々に覆われていて夏場でも涼しげである。ただし雨天や雨の後はぬかるんで滑りやすくなるので注意が必要である。ちょっとした起伏を超えると第三番札所奥の院の番外霊場 愛染院の手前に出る。
愛染院から民家の庭先をかすめるような道を進み小さな橋を渡ってから地蔵堂のある三叉路を右折する。県道と交差すると、この地で藍作りに功績があった犬伏久助を祀る藍染庵がある。この先で田の縁に沿って左に入って行くと松谷の遍路道である。ひとつの起伏を越えた後、さらにもうひとつ小高い峠を越えてから少し歩くと舗装道に入るので右折、10分足らずで四番 大日寺に着く。
大日寺から地蔵寺、撫養街道へ
大日寺を出てから県道を10分ほど南下、徳島自動車道の高架のところで県道をはずれ田の中の細道を歩いて行くと程なく右側に奥の院の番外霊場 五百羅漢があり、さらに200mほど行けば五番 地蔵寺の門前に出る。
地蔵寺の参道を南へ300m進むと県道と並んで撫養街道がある。これを右に進むとまもなく上板町に入る。第六番札所まであと4.7kmである。

上板町[編集]

六番 安楽寺 (温泉山 瑠璃光院 安楽寺)  
四国八十八箇所霊場第六番札所高野山真言宗の寺院で本尊は薬師如来。815年に現在地から3kmほど離れた場所に創建されたが、天正年間に戦火により消失。その後現在地で再建された。両脇に金剛力士像が安置されていて上層が朱塗りの鐘楼門を入ると池が配置された小ぶりの庭園があり正面奥に本堂が、その右奥に大師堂がある。また、山門近くには1998年に設置された「四国八十八箇所モデルトイレ」がある。鍛冶屋原線東原下車徒歩10分。

第五番札所から5.3km、第七番札所までは1.2km

 所在  引野寺の西北8番地  電話  (088) 694-2046  WEB  [6]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料

遍路路[編集]

撫養街道を歩く
撫養街道を歩き出すとすぐに板野町から上板町に入る。山裾に沿って旧道らしい風情がある道が続き、沿道にはきれいに整備された八坂神社や葦稲葉・殿宮神社といった由緒ありそうな神社がある。八坂神社を過ぎて小川沿いの道から神宅小学校の前を通り、少し歩いて泉谷橋を渡ると右側に小柿遍路休憩所がある。県道12号を横断して住宅地に入るとまもなく鍛冶屋原の市街地である。北原小学校入り口の先の分岐で道を間違えやすいので横断して右へ行くように注意する。県道12号と交差してやや行った橋の先を左に入って行くと六番 安楽寺に到着する。
安楽寺門前を左に行くとすぐに県道139号に出る。道路の向かいが公園風に整備され遍路休憩所があって弘法大師の像が立てられている。その像の奥の道を西に200mあまり行くと江戸時代初期の遍路石である真念のしるべ石が残されている。そのまま道なりに西へ進むと阿波市に入り、あと0.5km歩くと七番 十楽寺に着く。
大山寺への道
神宅小学校入り口で右に分岐し、右側の3本目の路地を入る。道なりに進むと徳島自動車道の高架をくぐった先で左から来る道に合流する。川沿いに右に少し上ると、川が離れていった先で右に遍路道が分岐する。途中車道を横断して1kmほどで車道に合流、2km山を上っていくと四国別格二十霊場第一番札所番外霊場 大山寺がある。五番から約6.5kmである。
同じ道を下り、徳島自動車道の高架の手前では来た道に入らないで直進する。高架をくぐったさきを左折し、橋を渡って突き当たったら右に行き二つ目を左に入って道なりに南下すると県道12号にぶつかる。これを左折して少し行くと三叉路があるので左に分かれると撫養街道に合流する。鍛冶屋原の市街地で北原小学校入り口の先の五叉路を前方右に進み、野田医院の横を通って県道を横断、少し先の小さな橋から右に入って道なりに行くと六番 安楽寺の前に出る。大山寺から約6.9kmである。

阿波市[編集]

七番 十楽寺 (光明山 蓮華院 十楽寺)  
四国八十八箇所霊場第七番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は阿弥陀如来。創建時期は明確ではないが、現在地より3kmほど離れた地で弘法大師が阿弥陀如来を感得し、本尊として刻み堂宇を建てたのが創始だと伝えられている。天正年間に戦火によって消失したが寛永年間に現在地に再建された。上層が朱塗りの中国風鐘楼門を入ると水子地蔵が並んでいる。石段を上がると遍照殿の額が入った中門があり、左に少し行くと右手に本堂がある。本堂の先の石段を上がったところが大師堂である。この石段の手前に眼病に霊験があるといわれる地蔵菩薩が祀られている。なお、中門「遍照殿」の上層には愛染明王を本尊とする愛染明王殿があり昇殿することができる。
第六番札所から1.2km、第八番札所までは4.2km。
 所在  高尾字法教田58。鍛冶屋原線東原下車 2km。  電話  (088) 685-2150  WEB  [7]
 開場時間  境内自由。  料金  拝観無料。


八番 熊谷寺 (普明山 真光院 熊谷寺)  
四国八十八箇所霊場第八番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は千手観世音菩薩。815年に弘法大師がこの地で紀州熊野権現を感得したことから、等身大の千手観世音菩薩を刻んで堂宇を建てて安置したのが開基と伝えられている。境内の少し手前にある楼門形式の山門は1687年の建立。高さ13mで四国霊場最大の山門。また、中門手前にある多宝塔は1774年の建立、高さ20m余で四国最大最古のものである。中門を入って石段を上っていくと正面奥に本堂があり、さらに左手の石段を上ると大師堂がある。
第九番札所までは2.4km
 所在  土成町土成字前田185。二条鴨島線阿波高前下車 2.8km。  電話  (088) 695-2065  WEB  [8]
 開場時間    料金  拝観無料。


九番 法輪寺 (正覚山 菩提院 法輪寺)  
四国八十八箇所霊場第九番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は涅槃釈迦如来。815年に現在地から1kmほど離れた地に弘法大師によって建立されたと伝わる。天正年間に戦火によって焼失した後、正保年間にいったん再建されたが再度消失し、現在の堂宇は明治に入って再建された。本尊の涅槃釈迦如来像は「寝釈迦」とも呼ばれ、大変珍しい形式である。秘仏であるが7年に1度ご開帳があり、次は2010年とのこと。重層の山門を入ると正面奥が本堂、その右側に大師堂がある。左手の納経所や休憩所が新しく、特にトイレは八十八箇所のうちで最もきれいである。
第十番札所までは3.8km
 所在  土成字田中198-2。二条鴨島線二条下車 1.8km。  電話  (088) 695-2080  WEB  [9]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料。


十番 切幡寺 (得度山 灌頂院 切幡寺)  
四国八十八箇所霊場第十番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は千手観世音菩薩。創建年は明確ではないが幡切りの伝説を弘法大師が嵯峨天皇に伝え建立されたと言われている。遍路用品店が並ぶ切幡寺入り口からしばらく坂を上った山門から境内まで333段の石段が続く。石段を登り終えると正面奥に本堂が、その右手に大師堂がある。本堂左の石段をさらに上ったところにある大塔は徳川秀忠の建立で、大阪住吉大社の神宮寺より移築されたもの。国の重要文化財に指定されている。
第十一番札所までは9.3km
 所在  市場町切幡観音129。学線市場下車 3.4km。  電話  (0883) 36-3010  WEB  [10]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料。

遍路道[編集]

大窪寺から切幡下への遍路道
大窪寺を出て国道377号に入るとまもなく東かがわ市に入る。約4kmほど国道を進み、五名で国道が左にカーブするので国道と分かれて直進し道なりに歩くと、約0.5kmで県境を越え阿波市に入る。日開谷川を右に見ながらしばらく進み、大影の集落で県道2号の合流する。川に沿って山間を緩やかに下っていく県道に沿って、集落を縫って通る旧道が一部に残されているのでそちらを歩くと街並みを見ながら歩くことができる。大影から約6km進んだ大北の集落で県道2号から左に外れて川を渡り、左に進んで稲荷の集落を通る。二つの橋を渡って徳島自動車道の高架を潜るとまもなく左側に橋がある交差点がある。この橋を渡った先の分岐をいずれも直進し、2kmほど行った古田の交差点で左の県道139号に入ると、10分足らずで切幡寺下に着く。ここまで大窪寺から17.5km、十番 切幡寺へ行くには左折、霊山寺へ直行するならこのまま進めば20.7kmである。
阿波の遍路道を歩く
真念しるべ石の先で上板町から阿波市に入る。橋を渡って右に折れると正面が七番 十楽寺である。
十楽寺前の農道を西へ進み400mほど行くと大きな道が斜めに横切る交差点がある。熊谷寺への道路標識は右になっているが道路を横断してた左手の細めの道が昔からの道なのでそちらへ行く。最近道路工事で道が広がってきているが旧道らしい趣がある道である。古びた石製の欄干を持つ御所大橋を渡り、御所小学校の角を直進、国道318号と交差してから小刻みに蛇行しながら続く道を1kmほど行くと熊谷寺の看板があるので右側の家と家との間の細道を入る。徳島自動車道の下を潜ると大きな山門が見え、車道を横断して池の畔を入って行くと八番 熊谷寺がある。
熊谷寺を参拝し山門の先で右斜めに進む県道に入る。少し進んだ左奥には市役所の土成支所の隣には土成歴史館があるので見学しても良い。元の道を直進すると法輪寺を示す道路標識があるのでそれにしたがって左へ、田の中の道を行く。少し進むと再び標識があり左折、後はほぼ道なりで九番 法輪寺の門前にたどり着く。
法輪寺南側から西へ向かう。途中には教覚寺、円光寺といった由緒ある寺がある。円光寺入り口手前の左側に番外霊場 小豆洗大師堂があり、やや行くと秋月の道に合流する。合流地点の商店では遍路の休憩場所を提供してくれている。秋月の町を15分ほど歩くと左側に遍路用品店がある十字路が切幡寺下で、これを右に入る。参道の坂道を上って徳島自動車道の下を過ぎると十番 切幡寺の山門がある。この先333段の石段を上って境内に入る。
吉野川への道
参道を下って切幡寺下を直進して南へ進むと、沿道には牛舎があって突然黒牛の鳴声が聞こえることがある。県道12号の交差点を過ぎて少し進むとやや賑やかな街並みとなり、商店があるので食料調達ができる。立派社殿がある八幡神社の三叉路を右に折れて500mほど行くと吉野川の堤防に面する。階段を上がって堤防を越えると善入寺島へ渡る潜水橋があり、吉野川の中洲である大きな島に入る。畑の中の道を20分ほど歩き再び潜水橋を渡って吉野川市川島の町に入る。第十一番札所まであと4kmあまりである。

吉野川市[編集]

十一番 藤井寺 (金剛山 一乗院 藤井寺)  
四国八十八箇所霊場第十一番札所。臨済宗妙心寺派の寺院で本尊は薬師如来。本尊の木造薬師如来坐像は国の重要文化財に指定されている。815年に弘法大師が薬師如来を刻んで当寺を建立その際に境内の藤を手植えしたとのの言い伝えがあり、その藤が今でも5月に五色に咲く。山門を入ると藤棚があり、その先を右に折れた正面奥に本堂がある。本堂右側に大師堂がある。裏山にはミニ八十八箇所が作られておりおよそ1時間で1周できる。
第十番札所から9.3km、第十二番札所までは二つの山と谷を越えて12.9kmである。
 所在  飯尾1,525番地、鴨島川島線上下島下車 2.1km。  電話  (0883) 24-2384  WEB  [11]
 開場時間  7:00~17:00。  料金  拝観無料。

遍路道[編集]

川島から藤井寺へ
善入寺島から潜水橋の川島橋を渡ると橋の中央が阿波市と吉野川市の境になっている。橋から階段で堤防に上がると左側には仮泊ができるように布団まで用意された遍路休憩所がある。左側を回りこんで堤防を下り、神道の教会の横を通って歩いていくと徳島線の踏切を渡って国道192号に出る。すぐ先の西麻植の信号で右に分かれる県道240号に入って1kmあまり歩き、飯尾川を渡って緩やかに左カーブした先を右の路地に入る。住宅街の中で左の道に合流して南下していくと木々の間の道となり小さい谷を抜けると十一番 藤井寺の門前に出る。
最後まで残った空海の道
遍路道の中で唯一1,200年前の様子をそのまま残すのがこの区間だといわれている。藤井寺の本堂左手から遍路道に入ると林の中にミニ八十八箇所があり、その中を進んで行くと左には弘法大師が護摩をたいたという八畳岩が、右手には奥の院の大日如来の祠がある。この先からは急な登りとなり途中に展望所がある道を1時間ほど歩いて番外霊場 長戸庵へ着く。さらに起伏のある山道を進むと途中に展望のよい地点があって吉野川や香川県境の山などが望める。しばらく歩いて谷へ下るとほぼ行程の半分の地点である番外霊場 柳水庵があり、ここから神山町に入る。さらに少し下って県道を横断すると再び急な登りがあり、その後は比較的なだらかな道となる。番外霊場 浄蓮庵(一本杉庵)を過ぎると道は下りとなり、急な谷を降りていくと左右内(そうち)の集落に入る。県道を横断し左右内谷川を渡ると最後の登りである。この行程で一番きつい上り坂を上りきると焼山寺門前と駐車場を結ぶ参道に出る。
藤井寺から焼山寺まで、健脚で3時間30分、並足で5時間、慣れない場合は7時間以上がかかる12.9kmの行程である。

神山町[編集]

十二番 焼山寺 (摩盧山 正寿院 焼山寺)  
四国八十八箇所霊場第十二番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は虚空蔵菩薩。大宝年間に役小角によって開山されたと伝わる。参道から急な石段を登りきると山門があり、その先には杉の古木が立ち並ぶ参道が続く。もう一つ短い石段を登ると正面奥に本堂が、右側の大師堂がある。標高938mの焼山寺山山頂に奥の院があり蔵王権現が祀られている。境内から奥の院まで約1.5km。第十一番札所から12.9km、第十三番札所までは20.8km
 所在  神山町下分字地中318、町営バス「焼山寺」から3.4km  電話  (088) 677-0112  WEB  [12]
 開場時間  7:00~17:00。  料金  拝観無料。

遍路道[編集]

焼山寺遍路道(最後まで残った空海の道)
長戸庵の手前から吉野川市と神山町の境となる峰を歩く。起伏のある山道を進むと途中に吉野川や阿讃山脈の山々などが眺められる展望の良い地点を通る。しばらく歩いて谷へ下るとほぼ行程の半分の地点である番外霊場 柳水庵に着く。さらに少し下って県道245号を横断すると再び急な登りがあり、その後は比較的なだらかな道となる。番外霊場 浄蓮庵(一本杉庵)を過ぎると道は下りとなり、急な谷を降りていくと左右内(そうち)の集落に入る。県道を横断し左右内谷川を渡ると最後の登りである。この行程で最も厳しいと感じられる坂を上りきると焼山寺門前と駐車場を結ぶ参道に出る。
焼山寺から玉ヶ垰(たまがたお)遍路道
焼山寺山門下を右に行くと遍路道があり、鍋岩までの3.4kmで標高差460mを下る。寺から1.8kmの杖杉庵手前で車道に合流するまでは急な砂利道を一気に下って行く感じである。番外霊場 杖杉庵に参拝して一息つき再び車道と離れ、勾配がやや緩くなった野道を10分ほど下ると車道に下りそのまま車道で鍋岩集落に出る。ここに「おへんろ駅」という休憩所があり売店もある。おへんろ駅から神山町役場方面に少し下ってから左の野道に入ると玉ヶ垰遍路道である。約2kmで415mを上るのだが始めが緩やかにしか上らないので、途中からはかなり急になる。最後はあえぎながら上る感じで車道にたどり着くとわずかな距離で玉ヶ垰の庵が見える。
玉ヶ垰から鮎喰川沿いの遍路道
玉ヶ垰の庵を過ぎてカーブを曲ると驚くような下り坂だ。はじめは山と木々にかこまれているが、やがて見通しのよい所に出ると山里の集落が一望できる。見晴らしの良い場所に遍路小屋があり休憩することができる。のどかな風景が広がる中で快適に歩け、峠の上りのつらさを忘れさせてくれる。途中分岐が多いが基本的に右方向へ下っていけば間違うことは少ない。番外霊場 鏡大師を過ぎると両側が木々に覆われやがて県道に合流する。本名集落で橋を過ぎ、植村旅館の手前を右に入って鮎喰川を渡って左折、しばらく集落の中を歩いていくと駒坂峠の上りとなる。峠を越えて木製の細い潜水橋で鮎喰川を渡ると再度県道に合流する。本名からそのまま鮎喰川に沿った県道を進むと途中の道路わきに阿野の名水を汲むことができるところがあり、こちらを回っても時間は大きく変わらない。県道に合流して約2kmで広野の集落である。
阿野橋で対岸に渡ると、突き当たりに食料品店があるので一息つくこともできる。小・中学校を過ぎると急に道が狭くなりカーブをしているので通行車両に注意が必要だ。大きくカーブした所は南馬喰草という地名で、宿坊があり滝行ができる番外霊場 建治寺へ向かう登山道の分岐がある。ここから建治寺まで山道で3.4kmある。建治寺へはさらに1kmあまり先のペンションがある道からも上ることができる。鮎喰川の清流を見ながらさらに進み、南行者野の先で徳島市に入ると第十三番札所まで約4kmである。
鍋岩から神山町役場を通り鬼籠野から鮎喰川沿いへ来る遍路道
鍋岩より県道43号を下って国道438号に出て神山町役場前を通り、鬼籠野から県道21号に入って広野へ出る。神山温泉で宿泊する場合などにはこの行程で行くことになる。玉ヶ垰経由より5kmほど距離が長くなる。
童学寺への道
広野で橋を渡らないで、県道20号を鮎喰川を右に見ながら約4km歩くと道は川から離れて谷に向かう。長さ641mの新童学寺トンネルの中で石井町に入り、トンネルを出た少し先を左に入り、竹林の中を行くと別格二十霊場第二番札所番外霊場 童学寺がある。焼山寺から19.1km、大日寺まで6.2kmである。
同じ道を戻ってトンネルを抜け歯ノ辻神社があるところから左に入り、神社の前の斜面を降りていくと県道123号に出る。左に進むとすぐに徳島市に入る。2km歩くと入田春日橋があるのでこれを渡り、県道21号に合流して第十三番札所に向かう。

徳島市[編集]

十三番 大日寺 (大栗山 花蔵院 大日寺)  
四国八十八箇所霊場第十三番札所。四国三十三観音霊場第五番札所。真言宗大覚寺派の寺院で本尊は十一面観音。815年に弘法大師がこの付近で修行をしていると大日如来が現れ寺を建てよと告げた。そこで大日如来を刻んで本尊とし、堂宇を建てて安置したとの言い伝えがある。戦国時代に戦火で焼失したがその後再建され、一宮神社の別当寺として神仏分離の最に一宮神社の本地仏であった千手観世音菩薩が当寺に移され本尊となっている。県道に面した山門を入り左奥に本堂があり、本堂と向き合う位置に大師堂が建つ。道路を挟んだ向かい側に阿波一宮神社が鎮座する。また、当寺には宿坊がある。
第十二番札所から玉ヶ峠経由で20.8km、第十四番札所までは2.3km。
 所在  徳島市一宮西丁263。  電話  (088) 644-0069  WEB  
 開場時間  境内自由。  料金  拝観無料。
十三番 大日寺


十四番 常楽寺 (盛寿山 延命院 常楽寺)  
四国八十八箇所霊場第十四番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は弥勒菩薩。八十八箇所の寺院で唯一本尊を弥勒菩薩とする。815年、弘法大師が修行中に弥勒菩薩が出現した、その姿を霊木に刻んで本尊とし当寺を開いたといわれている。戦国時代に戦火で焼失したが江戸中期に再興され、1818年に現在地に移った。境内に敷かれた自然石が風雨の浸食で流れるような岩肌に変わっており、流水岩と名付けられている。滑りやすいので注意が必要である。石段を上がり石中門を過ぎると流水岩の境内の奥に本堂が、右手に大師堂がある。本堂前にアララギの大木がありアララギ大師が祀られている。
第十五番札所までは0.8km。
 所在  徳島市国府町延命606。  電話  (088) 642-0471  WEB  
 開場時間  境内自由。  料金  拝観無料。
十四番 常楽寺


十五番 国分寺 (薬王山 金色院 国分寺)  
四国八十八箇所霊場第十五番札所。曹洞宗の寺院で本尊は薬師如来。714年聖武天皇の国分寺建立の詔勅により行基菩薩が開いたとされる。創建当時には七重の塔を擁する大寺であったようだが戦火で消失。寛保年間に藩命で再建され、曹洞宗に改宗された。薬王山の扁額がかかった単層四柱の山門を入ると正面に本堂その右側に大師堂、左に鐘楼がある小ぶりの伽藍であるが、創建当時の七重の塔の礎石が残っており、阿波国分寺庭園は国の名勝に指定されている。庭園の観賞は前日までに予約が必要。
第十六番札所までは1.5km。
 所在  徳島市国府町矢野718-1。  電話  (088) 642-0525  WEB  
 開場時間  境内自由。  料金  拝観無料。
十五番 国分寺


十六番 観音寺 (光耀山 千手院 観音寺)  
四国八十八箇所霊場第十六番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は千手観世音菩薩。714年に聖武天皇の勅願道場として創建、816年に弘法大師が千手観世音菩薩を刻んで本尊に、毘沙門天と不動明王を刻み脇侍とし、現在の寺名にしたと伝えられている。戦国時代に戦火によって焼失したが1659年に再興された。道路に面した重層の荘厳な山門を入るとすぐ正面に本堂が右手に大師堂がある。街並みの中に隠れそうな規模の小さな寺である。
第十七番札所までは2.7km。
 所在  徳島市国府町観音寺49-2。  電話  (088) 642-2375  WEB  
 開場時間  境内自由。  料金  拝観無料。
十六番 観音寺


十七番 井戸寺 (瑠璃山 真福院 井戸寺)  
四国八十八箇所霊場第十七番札所。真言宗善通寺派の寺院で本尊は薬師如来。673年に天武天皇の勅願道場、瑠璃山妙照寺として創建、815年に弘法大師が参詣した折、濁り水に苦労する村人のために一夜で井戸を掘り湧水させたという。この伝説から井戸寺となった。戦国時代に焼失したが慶長年間に再建、再三火災にあい現在の本堂は昭和46年建立。単層の山門を入ると正面奥に本堂があり、右手に大師堂がある。大師堂向かいには面影の井戸がある。弘法大師が刻んだとされる平安時代初期の木造十一面観音立像が重要文化財に指定されている。
第十八番札所まで16.8km。
 所在  徳島市国府町井戸北屋敷80-1。  電話  (088) 642-1324  WEB  
 開場時間  境内自由。  料金  拝観無料。
十七番 井戸寺

遍路道[編集]

徳島市内の五箇所参り
南行者野のカーブを過ぎると徳島市に入る。宿坊もある番外霊場 建治寺から下りの道、童学寺からの入田春日橋が合流する入田の集落からおよそ4kmで左側に十三番 大日寺がある。国道と鮎喰川の間にへばりつくように境内を持つ寺である。右側には阿波國一宮旧県社の一宮神社があるので参拝していきたい。大日寺に沿って左に入り田の中を行く遍路道で一宮橋へ向かう。一宮橋を渡って右に行くとすぐ保育園がある。この向かいの道に入って少し行って右に折れ池の畔を通って児童施設の先を左に入ると十四番 常楽寺の前に出る。常楽寺から左に少し行くと奥の院の番外霊場 慈眼寺がある。古い住宅団地の先を左に進むともう十五番 国分寺の参道がある。国分寺から寺の裏の方角へ進み右手の国道192号バイパスを横断してから国道に沿うように北へ向かうと20分足らずで十六番 観音寺である。山門前を左に行き神社の先を左に行くと国道192号へ出る。府中駅の先を左折し徳島線の踏切を渡って20分ほど行くと十七番 井戸寺に着く。
この5寺を巡る五箇所参りは半日で手軽にできる遍路であり、大日寺前までは徳島駅前から路線バスで30分程度、井戸寺からは府中駅方面に戻ると徳島線かバスが利用できる。
徳島市の中心部を歩く
井戸寺から左へ進むとやがて県道30号へ出る。中鮎喰橋を渡り大型商店の先を右に入っると国道192号にぶつかる。そのまま国道を右折して佐古六番町まで進んでもよいが、向かいの蔵本運動公園を南に抜けると番外霊場 峰の薬師法谷寺、その前から佐古方面に眉山山裾の道の沿道には神社や寺がいくつかある。西大工町で右斜めに讃岐街道に入るがこのあたりも由緒ありそうな寺が多い。中央分離帯がある広い駅前通との交差点の右突き当りには阿波踊り会館があり眉山ロープウェイの山麓駅にもなっている。この付近はホテルなどのビルに囲まれた都心の道を歩く遍路道である。二軒屋駅を過ぎてから右折し、踏み切りを渡って道なりに行くと国道55号に出て、当分は国道の歩道を歩くが3kmあまり歩いたところで小松島市に入る。第十八番札所まであと約4kmである。
地蔵越遍路道
井戸寺から南に進み上鮎喰川橋を渡って右折すると番外霊場 地蔵院を経て地蔵越え遍路道がある。眉山の裏を回る県道203号から八万町で県道136号に入ると法花、地蔵橋を通り小松島市に入って国道55号へ合流する。井戸寺から地蔵院まで4.2km、地蔵院から第十八番札所まで16kmである。

小松島市[編集]

十八番 恩山寺 (母養山 宝樹院 恩山寺)  
四国八十八箇所霊場第十八番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は薬師如来。聖武天皇の勅願によって行基菩薩が開山したと伝えられている。弘法大師がこの地で修行している際に母玉依御前が訪問したため17日間の祈祷によって女人禁制を解いたという伝説がある。県道の恩山寺下から寺のほうへ入ってくると右側の道から外れた所に朽ちかけたような山門がある。その先から参道の緩い石段を上っていくと駐車場に出て右側の石段を上ると境内に出るがさらに先の石段を一番上ると本堂がある。大師堂は手前の石段を登った左側にある。
第十七番札所から16.8km、第十九番札所までは4.0km。
 所在  田野町字恩山寺谷40番地  電話  (0885) 33-1218  WEB  
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料


十九番 立江寺 (橋池山 摩尼院 立江寺)  
四国八十八箇所霊場第十九番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は地蔵菩薩。747年に光明皇后の安産を祈念して行基菩薩が1寸8分の黄金の地蔵菩薩を刻み本尊として堂宇を建立して安置した。815年に弘法大師が小さな本尊の紛失を心配し6尺の地蔵菩薩を刻んで本尊をその胎内に納めたといわれている。創建当所は少し離れた奥谷山麓にあったが、戦火によって消失、阿波藩主によって現在地に再建された。山門を入って少し奥へ進むと左側に本堂がある。本堂と向き合って右やや奥に大師堂がある。阿波の関所寺といわれており罪深いものは通れないとか。当寺には宿坊がある。
第二十番札所までは13.1km
 所在  立江町字若松13番地、立江駅から約0.7km。  電話  (0885) 37-1019(代表)  WEB  [13]
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料

遍路道[編集]

小松島市の遍路道
単調な国道55号の歩道を歩いて徳島市から小松島市に入り、少し進むと勝浦川を渡って牟岐線の上を越える。左側に小松島警察署が見えると、近くには番外霊場 弘法大師御杖の水がある。芝生川を渡ってすぐに国道を離れ右に入ると静かな住宅街の道となる。10分ほどで恩山寺下に着き、右へ入り山裾を行く参道を登っていくと山上に十八番 恩山寺がある。
参道を下って右に行き向かい側の牛舎の前の道を山に入り、義経の伝説が残る弦巻坂・弦張坂で峠を越える。仏足石が残されている番外霊場 釈迦庵を過ぎて山を下りると田の中の細道を抜けていく。県道に出て丘を一つ越え花火工場を過ぎると番外霊場 お京塚がある。立江川を左に見て進み鮒の里接待所を過ぎた三叉路を左折、朱塗りの白鷺橋を渡るとまもなく十九番 立江寺である。再び白鷺橋を渡り左折して蛇行が多い県道28号を行く。切り通しを抜けた萱原の三叉路を右に行くと勝浦町に入る。第二十番札所まであと8.5kmである。
立江寺から南に下って山を越えると4kmで第十九番札所奥の院の番外霊場 取星寺(阿南市)がある。少しわかりにくい道で遍路道案内も少ないので気をつけながら歩く必要がある。取星寺から下ったところを通る県道276号を西へ進めば3kmほどの萱原で鶴林寺への道と合流する。

勝浦町[編集]

二十番 鶴林寺 (霊鷲山 宝珠院 鶴林寺)  
四国八十八箇所霊場第二十番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は地蔵菩薩。798年に桓武天皇の勅願によって開山。弘法大師がこの地で修行中に二羽の鶴が黄金の地蔵菩薩を守っているのを見、自ら3尺の地蔵菩薩を刻んで胎内にその黄金の地蔵菩薩を納めて本尊としたと伝えられている。標高500mの地にあり、麓からの遍路道は厳しい上りが続く。山門の仁王像は伝・運慶作。秘仏の木造地蔵菩薩立像は国の重要文化財である。山門を入ると両脇に杉の古木が立ち並ぶ参道がしばらく続き、右手に見えてくる石段を上がると本堂があり、その両脇には鶴の彫刻がある。さらに本堂横を上っていくと江戸時代末期に建立された三重塔が建っている。大師堂は本堂への石段の手前左側である。境内には第十九番札所から13.1km、第二十一番札所までは6.5km
 所在  生名鷲ヶ尾14、麓の生名から約3km  電話  (0885) 42-3020  WEB  
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料

遍路道[編集]

鶴林寺遍路ころがしへ
勝浦町に入ると薬師如来を本尊として、沼江大師と呼ばれている玉瀧山瑠璃院胎蔵寺がある。勝浦川に沿った県道16号に突き当たった所にコンビニエンスストアがある。この先に品数の多い商店が当分無いので食料や飲料水を仕入れておくとよい。県道16号を3km歩くと生名の集落に入るので、橋の手前を左に入り消防団詰所の向かい側を山へ入っていく。阿波第二の難所、3kmで標高差470mを上る遍路ころがしである。途中までは民家に沿った道であるが、30度近くありそうな坂道もあって、住んでいる人は大変だろうと思わされる。やがて野道となり、水呑大師の湧水で上りも半分まで来たことになるが、この先も厳しい上りが続いて二十番 鶴林寺門前に至る。
太龍寺へ
太龍寺への遍路道は鶴林寺本堂下から下っていく。急坂が多いので足元に気をつけなくてはいけない。下りの方が遍路ころがしになりやすい。0.5kmほど歩くと阿南市に入る。
番外霊場と別格3番へ
生名集落の北で勝浦川を渡り、そのまま山道を2km上って行くと番外霊場 星の岩屋がある。立江寺から12.3km、生名から約3kmである。生名まで同じ道を戻る。
生名から県道16号を進み、横瀬橋を渡ったところで右側の旧道に入る。一度県道に合流するが坂本川の橋の手前で再び右側の旧道に入る。山が迫ってきた坂本の集落で石段を上って行くと神社の横から遍路道に入り、山道を進むと車道の合流する。右に進んで急カーブの先で上勝町に入り、まもなく四国別格二十霊場第三番札所番外霊場 慈眼寺に着く。ここまで立江寺から20.0km、生名から9.8kmである。復路は同じ道を戻る。

阿南市[編集]

二十一番 太龍寺 (舎心山 常住院 太龍寺)  
四国八十八箇所霊場第二十一番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は虚空蔵菩薩。798年に桓武天皇の勅願によって阿波の国司が堂宇を建立、弘法大師が本尊を刻んで開基されたと伝えられている。麓の若杉谷川に沿った遍路道から急な登山道を上ると杉木立の中の参道に出る。山門を潜ってしばらく行くと不動明王を本尊とする護摩堂や竹村松嶺が描いた龍画の天井絵がある持仏堂などがある。その先の途中に鐘楼門がある石段を登っていくと、正面の小高い場所に多宝塔があって、その左手奥が本堂である。大師堂は多宝塔の右側にある。そのほか境内には虚空蔵求聞持法を修行する求聞持堂や六角経蔵などお堂も多く、標高500m付近にあって景色もよい。「西の高野」と呼ばれている。那賀町の鷲敷からロープウェイが通じおり、これに乗れば麓からわずか10分で来ることができるので休日には観光客の姿も多く見られる。
第二十番札所から6.7km、第二十二番札所までは10.9km
 所在  加茂町龍山2  電話  (0884) 62-2021  WEB  
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料


二十二番 平等寺 (白水山 医王院 平等寺)  
四国八十八箇所霊場第二十二番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は薬師如来。814年に弘法大師が厄除けの修行でこの地を訪れると空に五色の瑞雲が生じてその中で梵字が金色に輝いて現れやがて薬師如来に姿を変えた。そこで祈祷に使う加持水を求めて錫杖で井戸を掘ると乳白色の水が湧き出した。100日間の修行後、薬師如来を刻んで本尊として当寺に安置したと伝えられている。七堂伽藍を備えるほど栄えたが天正年間に戦火で焼失、江戸時代中期に再興された。段上の山門を入ると参道の左側に大師堂と鐘楼、弘法大師が湧かせたという井戸がある。この井戸は鏡の井戸と呼ばれその水は万病に効能があると信心されている。その先に52段の厄除け男坂の石段が続き本堂はその上にある。本堂の格子天井には草花の絵が描かれていてきれいである。男坂の左側には女坂がある。厄除けのため石段の格段に賽銭を置いて祈る参拝者が多い。
第二十三番札所までは由岐経由で22.4km、国道55号経由で19.7km
 所在  新野町秋山177  電話  (0884) 36-3522  WEB  
 開場時間  境内自由  料金  拝観無料

遍路道[編集]

鶴林寺から太龍寺の遍路ころがし
鶴林寺本堂下から建物の横を下りて行く。階段が作られているところは歩幅が合わずに少し歩きにくい。0.5kmほど下ると勝浦町から阿南市に入る。車道と交差してコンクリートの階段を下りしばらく行くと神社が見え、まもなく那賀川に沿った大井の集落に出ると県道沿いに休憩所がある。橋を渡って切り通しの奥にある若杉谷川に沿った道を進む。2kmほどさわやかな川沿いの道が緩やかな坂になっているが、登山口からはいきなり急な階段の登山道が1kmほど続き、さらに上り坂の参道を5分ほど歩くと二十一番 太龍寺に至る。
太龍寺から平等寺への遍路道
杉の大木に囲まれた参道をおよそ1km下ると駐車場があり、車道は途中まで上り下りの2本に分かれている。歩きの場合はどちらを通っても良いが上りの車道の方が歩きやすそうである。1時間ほど歩くと遍路宿でもある大きな民宿があり、県道に突きあたるので右折して2kmあまり歩くと国道195号の阿瀬比交差点に出る。ここから峠越えとなる。集落から山に入っていくと木々や竹に覆われた野道になるが、かなり急な坂道である。標高200mの低い峠ではあるが、鶴林寺、太龍寺と越えてきた場合には厳しい峠越えである。峠を過ぎてからしばらく林の中を下って行いくとやがて田の中に出て、集落が見えて来てから20分ほど歩くとで二十二番 平等寺の門前に着く。
舎心ヶ嶽から直接下る遍路道
太龍寺ロープウェイ山頂駅から山に10分ほど歩くと奥の院 舎心ヶ嶽があり、こちらから麓に下る遍路道がある。通る人が少ない道で、遍路道案内の道標も少ないので道に迷わないように充分注意が必要である。2km下ると持福院の前に出て、ここまでくれば心配は無い。5分ほどで国道195号へ出るので左に進むと3.5kmで阿瀬比交差点に着く。
平等寺から由岐を回る遍路道
平等寺正面の道を南下し桑野川を渡ってからはじめの十字路を右に行くと郵便局の近くに食料品店がある。直進して信号のある交差点左にある雑貨店にもわずかながら食料品がある。この先当分商店が無いので食料や飲料水を補給しておくとよい。さらに直進しのどかな農村の道をしばらく進むと、山が迫ってきて月夜集落に入り、番外霊場 月夜御水庵がある。御水庵左の坂を上がって行くと山に挟まれた古びた舗装道が蛇行しながら続き、30分ほどで福井川沿いの道に突き当たる。右折して少し行くと福井ダムに着くので堰堤を渡って右へ行くと国道55号に合流する。合流手前の橋を渡って少し行くと番外霊場 弥谷観音がある。国道を10分ほど歩いて右に分岐する旧道に入ると先で国道の下を潜って小野の集落に入る。由岐へ行くには小野から南に向かう県道25号を進む。道は少しずつ高度を上げ、標高120mの由岐坂峠で美波町に入る。第二十三番札所まであと13.4kmである。
福井から国道55号を進む
福井ダムを過ぎて国道55号に入ったらそのまま国道をおよそ13km歩き続ける。途中には星越トンネル、久望トンネル、一ノ坂トンネルと3つのトンネルがあるが、最も長い星越トンネルの箇所には峠越えの旧道がある。0.8km距離が長くなるが、車両が往来するトンネルより旧道を歩く方がさわやかである。星越峠で美波町に入る。第二十三番札所まであと10.6kmである。
阿部御水大師への遍路道
福井川沿いに出てから左へ進み、阿波福井駅手前で踏切を渡って山中の道を行く。標高145mの峠を越えると県道200号に出る(ここまで3.1km)。県道を1km歩いてから再び山中へ入り2kmで標高270mの峠、ここで美波町に入る。下りも2kmで県道26号へ出て10分余り歩くと番外霊場 阿部御水大師である。この2つの峠越えはほとんど通る人がいない道なので注意して歩くことが必要である。平等寺から約13kmである。
御水大師からは阿部の集落と志和岐付近でそれぞれ1kmほど旧道を通る以外は県道26号を歩き、10km少々で由岐駅付近に出ることができる。第二十三番札所まであと約12kmである。

美波町[編集]

二十三番 薬王寺 (医王山 無量寿院 薬王寺)  
四国八十八箇所霊場第二十三番札所。高野山真言宗の寺院で本尊は薬師如来。726年に聖武天皇の勅願によって行基菩薩が開基し、815年に平城天皇の勅命を受けた弘法大師が薬師如来を刻んで本尊として平城・嵯峨・淳和の各天皇の厄除け祈願所としたといわれる。現在でも厄除けの寺として賑わい、阿波七福神の寿老人を祀る寺でもある。国道から少し奥まった所にある小ぶりの山門を入ると厄坂の石段があり、女厄坂33段、男厄坂42段を上ると正面に本堂が、左側に大師堂がある。本堂の右手からさらに還暦厄坂61段を上った高台に建てられた瑜祇塔には本尊として金色の五智如来が安置され、地下は戒壇巡り、上階は寺宝などを展示した資料館になっており国宝に指定されている高野大師行状図画を展示している。日和佐駅から徒歩5分。
第二十二番札所から由岐経由で22.4km、国道経由で19.7km。第二十四番札所までは75.4km。
 所在  奥河内字寺前285-1  電話  (0884) 77-0023  WEB  [14]
 開場時間  瑜祇塔拝観 8:00~17:00  料金  瑜祇塔拝観¥100、境内無料

遍路道[編集]

海辺の遍路道
由岐坂峠で阿南市から美波町に入り、峠のカーブを過ぎると左に由岐の街や海を望むことができるようになる。景色のよい道を下りて行くと由岐駅前にでるので駅舎内にある「ぽっぽマリン」で休憩していってもよい。由岐の集落を抜け小さな山を回り込むと砂浜が続く田井ノ浜海岸に出る。次の岬を過ぎると木岐の集落に入り、海沿いに進むと野道の遍路道に入って高度を上げ、高い位置で県道に合流する。山座峠の先に休憩小屋があり、その左から野道の遍路道が下っている。この道は木々に囲まれたさわやかな道である。下って行くと入り江の袂で県道に戻って恵比須浜からは日和佐湾に面した海沿いの道となり、えびす洞の前を通って大浜海岸に出る。まもなく二十三番 薬王寺である。
星越から国道を行く
星越峠を越える旧道が国道に合流すると喫茶店があるので休憩するのもよいだろう。この先国道は北河内谷川に沿って蛇行が続くが、渓谷というほどでもなく見通しもさほど利かない単調な道である。久望トンネル、一ノ坂トンネルと2つのトンネルを抜けると1時間余りで二十三番 薬王寺門前に着く。
室戸に向かう長い道のりの序章
薬王寺の北を流れる日和佐川を9kmあまり遡って行くと、薬王寺奥の院の番外霊場 玉厨子山 泰仙寺があるが、国道経由に比べて10km近く遠回りになるので訪れる遍路は多くない。国道55号を歩くと一時間程度で日和佐トンネルがあるが、ここには地図に掲っていない峠越えの道がある。トンネル手前で左の廃道に入り、しばらく行くと右に山へ上がる野道があるので上っていくと、よここ峠という峠を越えてトンネルの西側に出るものである。時間に余裕があれば歩いてみるとよい。トンネルから10分程度で交差する道がある。泰仙寺へ行った場合にはここへ右側から出てくるのだが、国道を左に逸れて山河内駅方面に行くと、阿波の駅路寺のひとつ打越寺がある参拝して行くのも良いだろう。山河内を過ぎると道はごく緩やかな寒葉坂という坂にかかり牟岐町に入る。第二十四番札所まであと66.8kmである。
南阿波サンラインを歩く
もともと自動車専用道路として作られた道なので遍路道ではないし距離も3kmほど長くなるが、日和佐から牟岐にかけてのリアス式海岸の岸壁の上を通る道で景色がよい。薬王寺から国道を1.5kmほど進むと左に分岐するのがサンラインの入り口である。しかし、日和佐駅の東の山上にある日和佐城の手前から千羽海崖の上を通る四国のみち歩道を歩いても千羽トンネル付近でサンラインと合流できる。中間点より少し先で牟岐町に入る。

リンク[編集]

(→高知県の霊場へ)

この記事「四国八十八箇所霊場/八十八箇所霊場の一覧/徳島県の霊場」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。