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写真撮影/撮影テクニックとマナー

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写真撮影 : 撮影テクニックとマナー
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写真撮影/撮影テクニックとマナー

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本記事では、旅行をする上での写真撮影を想定した上で役に立つ撮影テクニックを取り上げる。この他、撮影ライフを行う上で知っておくべき撮影マナーについても取り上げるので参考にされたし。


撮影テクニック[編集]

WB(ホワイトバランス)がうまく合わない[編集]

デジタル一眼レフで撮影したら、ホワイトバランスがうまく合わず全体が赤っぽい(青っぽい)写真が撮影されることがあるかと思う。そのような場合、ホワイトバランスをオート任せにせず自分で設定を行う。プロのカメラマンだと、色温度計を用いて撮影環境下の色温度を測定して、カメラの色温度設定するのだが、旅行写真ではさすがに色温度計などの機材を用意する事までは無いと思うので、プリセットWBで環境光源に合わせてモードを設定するか、マニュアルWBでカメラに白の基準を覚えさせるかのどちらかを行う。

カメラに用意されているホワイトバランスのモードは次の通り。

WBのモード
オートWB — カメラに付いてる光源センサーで撮影環境の光源を検出し、自動で色温度の設定を行う。ただし、撮影画角内に複雑な光源があったりすると色温度が外れて、撮影画像に赤っぽくなったり、青っぽくなったりする。
プリセットWB(NikonはマニュアルWB) — ユーザーが撮影環境の光源に近い設定を行う。「晴天」とか「曇天」「蛍光灯」などの光源モードが存在する。
色温度設定 — 色温度計で色温度を測定して、カメラで色温度[K]を手動設定する。
マニュアルWB(各社名称様々、NikonはプリセットWB、OLYMPUSはワンタッチWB) — 光源環境下で無彩色の被写体を撮影してその撮影データから撮影環境下における白の基準を決める。
※コンパクト機には色温度設定、マニュアルWBのモードはよほどの高級機でない限り、入っていることは無いと思うが、それでも撮影環境の光源に合わせてプリセットWBを設定するだけで、オートWBよりも適切に色温度を合わせることができる。
マニュアルWBを設定する
  1. 無彩色の紙(白紙)を用意する。可能ならば18%グレー用紙(カメラ専門店にて販売)があるとよい
  2. 用紙を誰かに持っててもらい、光源からの光が用紙全体に照射するように配置する
  3. WBの設定をマニュアルWBに設定する(M-WBのデータ取得方法はカメラの取説参照の事)
  4. 画角いっぱいになるようにし、用紙を撮影する
それでもWBがうまく合わない場合
  • 現像ソフトを所有している場合、RAW+JPEGで撮影しておき、後日ソフトで好みの色になるように調整しRAW現像する。
  • プリセットWBを「フラッシュモード」に合わせて、撮影の際にフラッシュを発光させる。被写体にフラッシュを照射することで、強制的にWBをフラッシュ撮影に適した環境(5200K、太陽光とほぼ同じ)にしてしまう。
  • ブラケット機能が搭載されている機種であれば、ホワイトバランス・ブラケット(WB-BKT)を使う。WB-BKTを使うと一回の撮影で色温度を少しずつ変えた画像数枚を記録することができるので、後日画像を確認して必要な画像のチョイスを行える。

夜景撮影[編集]

新宿都庁展望台からの夜景

夜のビル群など夜景撮影を行う際にフラッシュを焚いて撮影する人を見かけるが、何もない空間にフラッシュを焚いても光が被写体に届かなければ意味がない。夜景撮影をする際には三脚を用意して、カメラがブレないよう固定して撮影を行う。

用意するもの

  • 三脚 — 旅行先だと三脚を持ち歩いていることもないと思うので、近くの平らな台などでも可
  • ケーブルレリーズ(リモコン) — シャッターを押した時にカメラに振動を与えないようにするために、リモコンがあると便利。無ければセルフタイマーで撮影

撮影方法

  1. カメラを三脚に固定する(無ければ辺りを見回して平らな手すりや台などを探す)
  2. ファインダーを覗いて構図を確認する
    • ガラス越しに撮影を行う場合、レンズをガラスの手前ギリギリまで近づけると反射の写り込みが軽減される(レンズが沈胴式の場合、レンズをガラスに当て付けると繰出した時に破損させる原因となるので注意)
  3. カメラの設定を次に合わせる
    • カメラの撮影(ドライブ)モードを「セルフタイマー」に設定する
    • フォーカスモードを「MF」に設定し、ピント距離を「∞[m]」に設定する
    • フラッシュを「OFF(発光させない)」に設定する
    • ホワイトバランスは「晴天」で可
  4. レリーズボタンを押してセルフ撮影開始。その間、できるだけカメラに触れないようにすると手ブレしなくて良い。

コンパクトデジカメでの夜景撮影[編集]

丸の内イルミネーション

一眼レフのように、本格的な機能を備えていないコンパクトデジカメ(コンデジ)のような機材でも比較的きれいに夜景を写す方法があるので、それを以下に簡単に紹介する。

用意するもの

  • 三脚 — コンパクトデジカメは軽量なので、一眼レフに使うようなしっかりした造りの三脚は基本的に不要。足がフレキシブルタイプになっているポケットサイズのものでも十分使用できる。

撮影方法

  1. カメラに三脚を取り付け、街角のポストや手すり、オブジェの土台、オープンカフェのテーブルなど、地上からそこそこ高さがあって水平になっている場所にカメラを据える。
  2. ファインダーを覗いて構図を確認する
  3. カメラを「花火撮影モード」(「花火がきれいに撮れる」撮影モードのことで、一眼レフで絞りを開放にしてISO感度を比較的低くし、かつシャッタースピードを遅くしたのと同じような状態に設定された撮影モード。カメラによって撮影モードの呼び方が異なることもあるので、詳細は説明書を参照)に合わせる。
  4. カメラの撮影(ドライブ)モードを「セルフタイマー」に設定する
  5. あらかじめ設定した構図が動かないように慎重にシャッターボタンを押してセルフ撮影を開始する。

この方法で撮影すると、ライトが多少露出オーバー気味となるため画面全体が明るくなり、かつ比較的暖色がかった色になるので、実際に肉眼で見た風景とは少し感じが違ってしまう(このセクションの右上にある「丸の内イルミネーション」は上に紹介したような方法で撮影したものであるが、実際に肉眼で見たイルミネーションの電球はこれよりもかなり白っぽく光って見えるし、また、周りの景色も実際はこれよりもっと暗く見える)。ただし、イルミネーションの電球がキラキラと光り輝いたように写ったり、あるいは、シャッタースピードが遅くなるため、撮影中に画面を横切る車や人の流れをややぶれた、躍動感ある形で写したり(画面中ほど下に写った車のライトに注目)といったように多少演出がかった面白い画像を撮ることができる。

同じシーンをコンパクトデジカメの自動撮影モードで撮影した場合、もう少し実際の風景に「忠実な」色合いとなるものの、こちらの方は、肉眼で見た場合よりも画面全体が暗く、かつ電球の光も貧相な感じに撮れてしまうので、より暖かみのある画像を撮りたい場合などにはこのような花火撮影モードなどの方法を用いてみるのもおすすめである。

なお、この撮影方法は、道を歩いている人の顔などがはっきり写るのがプライバシー上好ましくないような場合などにも使えるので覚えておくとよいだろう(ただし、コンパクトデジカメの場合、シャッタースピードや絞りのマニュアル調整機能が付いていないものが多く、単に「花火撮影モード」としてそれらをプリセットしているのに過ぎないので、光量が多くなる日中にこのモードを用いて撮影すると、露出超過となり画面が白く飛んでしまう)。

夜景&人物撮影[編集]

ファイル:Night of Waitan Shanghai.JPG
スローシンクロの例(上海、外灘)

綺麗な夜景を背景にして人を撮影しようとフラッシュを焚いて撮影するが、人物だけが浮き上がって、肝心の夜景が真っ暗だったという経験があるかと思われる。その時はフラッシュの発光モードをスローシンクロモードで撮影する。暗い室内でも被写体と背景との距離が開いているような場合でもスローシンクロを使うと被写体も背景もきれいに写すことができる。

作例のように、遠くに建物、近くに人とあった場合、フラッシュを使わなければ建物は綺麗に写るだろうが人は黒くつぶれて、フラッシュを使用しても、そのモードがノーマルシンクロだったら、人は綺麗に写るが、背景は黒くつぶれてしまうだろう。人も背景も綺麗に残すのであれば、スローシンクロを上手く使うのがコツである。


用意するもの

  • 三脚 — 夜間撮影を行うときは必須。無い場合はカメラがブレないように水平な台を探すこと
  • フラッシュ(ストロボ) — カメラの内蔵フラッシュでも可
  • 懐中電灯 — 必須ではないが、暗くてAFでのピント合わせが難しい時に被写体をライトで照らすなどの用途に使える

撮影方法

  1. カメラがブレないように三脚に固定する
  2. カメラの設定を以下のようにする
    • シャッター速度が遅くなりすぎないよう絞り値ISO感度を調節する。シャッター速度の目安としては「1/8以上[秒]」程度、あまり遅すぎると人の動きでブレた様になってしまう
    • フラッシュの発光モードを「スロー(SLOW)」に設定する
  3. 被写体となる人物にはなるべく動かないような楽な姿勢(柵によりかかる等)になってもらう
  4. 被写体に対して半押しでAFを行い、ピントを合わせておく(ピントが合ったら半押しは保持)
    • 被写体が暗くてAFでのピント合わせが難しい場合はMFによる手動でピント合わせを行う
    • 被写体を手持ちのライト等で照らしてあげるとピントが合わせやすくなる
    • カメラのAF補助光でも良いのだが、あくまでも「補助」光なのでピント精度はあまり期待できない。
  5. シャッターボタンを全押ししてシャッターを切る
    • いきなりフラッシュを焚くとモデルがびっくりしてしまうので、事前に「発光するよ~」と声をかける。
    • フラッシュを焚く際、モデルにはシャッターを切る3秒位前から目をつぶっててもらい、開いた瞬間にシャッターを切ると赤目になりにくくなる。発光モードを「赤目スロー(Red-eye Slow)」に設定するのも可。

露出が合わない[編集]

即席の露出補正法

例えば、たまたま目の前にめずらしい鳥が止まっているのを見つけたなどのようなシャッターチャンスに巡り合ったとき、露出補正のモードに合わせてあれこれ調整していたのではせっかくのシャッターチャンスを逃してしまう、というようなこともあるだろう。そんなとき、通常の露出補正機能を使うよりももっと簡単に行える、即席の露出補正の仕方がある(一眼レフカメラのように露出補正用のつまみが使いやすいところに付いていない、コンパクトデジカメなどを使用する場合に特に使い勝手のよい方法である)。

まず、被写体にカメラを向け、シャッターボタンを半押しして撮りたいと思っている被写体の写り具合を確かめる(コンパクトカメラも含め、大抵のカメラにはシャッターボタンの半押しでピントや露出を確定させる機能が付いている)。その際、ファインダーに写った被写体が暗くなる(つまり、被写体の周囲の風景の方に露出が合ってしまう)場合には、一旦シャッターボタンから手を離し、足元の地面や木陰など、被写体よりも暗い光量のところで再びシャッターボタンを半押しにし、そのままの状態で被写体にカメラを向けてシャッターを切る。逆に、被写体が光り輝いてしまう(つまり、被写体が露出オーバーとなる)ような場合は、被写体よりも明るいところ、例えば空などに一旦カメラを向けてシャッターを半押しにし、そのままの状態で被写体にカメラを向けてシャッターを切ると、被写体の光量が抑え気味になり、より適正な露出での写真を撮ることができる。

以上が「即席露出補正法」の基本動作だが、この方法による場合、露出補正のモードのように補正を正確に設定できるわけではないので、先にカメラを向けて露出を設定する場所を間違えると、思った以上に補正されて被写体が明るくなりすぎたり、逆に暗くなりすぎたりといったことが生じうる。この方法で設定した露出補正が効きすぎるような場合には、一旦シャッターボタンから手を離し、先にレンズを向けた場所よりも明るい(あるいはより暗い)場所にレンズを向けて、再びシャッターボタン半押しで露出を変更するとよい。例えば地面でも日向の地面と木陰の地面、空も青空と何かの陰になってすこし暗くなっている空などのように、撮影場所の周りにはさまざまな光量の場所があるので、一旦カメラを向ける先もいろいろと試行錯誤を重ねてみるとよいだろう。慣れると、そこそこまともな露出補正ができるようになる。

なお、あまり近くのものにカメラを向けてこの方法による露出設定を行おうとすると、ものによってはオートフォーカスの焦点が狂ってしまい、被写体がピンボケになってしまうことがある。これを避けるためには、なるべく被写体と同じくらいの距離となるような場所にカメラを向けるか、焦点が無限遠のモードとなるような場所にカメラを向けて露出設定を行うようにするとよい。

雪景色やビーチのように太陽光の照り返しが強く光が乱反射するような環境下で、露出モードをプログラムオートに設定して撮影すると入ってくる光の量が強すぎて、カメラは露出を抑えるように制御を行い、その結果、暗め(アンダー)に撮影されてしまう。その時は、露出補正量を調節することで好みに応じた露出量を補正する。

あると便利なもの

  • 18%グレー用紙 — 露出の基準を確認するのに便利

露出補正を行う — デジカメの利点はその場で撮影して確認し、削除できること。とりあえず撮って確認する場合の方法である

  1. デジタルカメラなら一枚適当に試し撮りを行い、画像を再生してどのくらいアンダーになるか確認する
  2. 露出補正ボタン[+/-]を操作して、露出補正量を「プラス側(明るくする)」に、適当な値で設定を行う
  3. 設定したら再び試し撮りを行い、自分の望み通りの画が撮れるまで確認→設定→撮影を繰り返す

18%グレー用紙で露出を確認する — プロカメラマンはポートレート撮影等をする時、露出計を使って「人の額はこのくらいの明るさ」といったように詳細に露出の確認を行うが、そこまでしなくともカメラの露出計で確認することはできる

  1. カメラの設定を次のようにする
    • 露出モードをMにする
    • 主要被写体の画角に占める割合に従い、測光モードを変える(風景を撮りたい場合ならTTL測光、人物主体なら中央重点測光)
  2. 主要被写体に18%グレー用紙を持ってもらい、ファインダーを覗いて用紙の中心に構図を合わせる
  3. ファインダーを覗いて露出インジケーターを確認し、インジケータの触れ幅を確認する。この触れ幅が適正露出からの露出ズレ量である
  4. 露出ズレ量を参考に適正露出になるようにシャッター速度・絞り値を設定する
  5. 撮影開始

その他の露出補正方法 —例えば夕日を撮影する場合、ストロボを強制発光モードにして撮影すると、太陽が沈む時間によっては見た目以上に赤色が引き立ってよりきれいな写真を写すことができる場合があるが、これなども一種の露出補正方法と言える。また、コンパクトカメラなどに付いている、ビーチ撮影モードなども、撮影場面によっては露出補正に利用できる。このような、カメラに付いている別の機能をうまく利用して露出補正を行う方法もある(デジカメであれば、フィルムカメラの場合と違ってフィルムの消費を気にする必要がないので、同じシーンをいくつかのモードで撮影し、後で最もよく撮れたものをピックアップするということも容易にできる。なお、即席の露出方法として、右のコラム参照)。


花火撮影[編集]

ファイル:Firework KisarazuFestival.JPG
花火撮影(木更津港まつり)
用意するもの
  • 三脚 — 絶対に必要。これが無いと手ブレをしてしまい、見るに堪えない画像が撮影される
  • リモコンまたはレリーズケーブル — レリーズボタンを押す時にカメラが動かないようにするためにあると便利
あると便利なもの
  • レインコート&レインカバー — 季節がら、ゲリラ豪雨に見舞われた時の為。
  • 会場パンフレット — 撮影方向や撮影構図を把握するのにパンフレットがあると、打ち上げポイントや打上げスケジュールを把握できるので便利である。
撮影する際のポイント
  • 花火の打ち上げ場所と撮影場所との間にビルなどの遮蔽物が無い事を確認(ビルが写り込んで、花火が欠けてしまうから)
  • 撮影方向に対して風が横に流れていない事を確認(花火が横に流されてしまうから)
撮影方法
  1. カメラを三脚に固定し、撮影中ブレない様にしっかり固定する(三脚使用時は手ブレ補正機能はOFF)
  2. カメラの設定を以下に合わせる
    • WBを「晴天」にする
    • 焦点距離を「適切な距離」にする。あまり望遠過ぎると画面から花火が見切れてかえって良くない
    • 撮像感度を「ISO100」に設定する
    • 露出モードを「M」に設定し、シャッター速度を「バルブ(bLub)」、絞り値(FNo)を「最小絞り(目一杯絞りこむ)」にする
    • フォーカスモードを「MF」に設定し、ピント距離を「∞[m]」に設定する。
    • フラッシュはOFF(使用しない)
    • 暗部補正に該当する機能(例えばNikonだとアクティブDライティング)をOFFにする
      • 暗部補正が働いてしまうと夜空の黒を画像処理で持ち上げてしまい、ノイズまみれの画像になってしまう。
  3. 花火が打ちあがったタイミング(「ヒュー」と音が鳴ったタイミング)でレリーズボタンを押し、露光を開始する
  4. 花火が天空で開き、しばらく間をおいてからレリーズボタンを離し、露光を終了する
    • 露光開始~終了までのタイミングは何発か打ちあがる花火を撮影していく中で感覚を覚えていくしかない
セルフ多重露光
ワンシャッターで花火一発分では豪華さが足りないという場合、多重露光という機能を用いることで複数の打ち上げ花火を一枚の写真の中に収めることができる。
但し、フィルムカメラならともかくデジタルカメラの場合、多重露光が機能として搭載されている機種は高級機種と限られていたりする。その場合にはどうするのかと言うと、バルブ撮影中に自分でレンズの前玉をフタで隠す⇔ふたを開けると言う事で多重露光と同じ効果が得られる。(要は自分でシャッター幕の代わりをするという事である)
その方法は次の通り。
  1. 撮影のノウハウは上記、花火撮影と同じ。用意する物はレンズの前玉を塞ぐフタ(レンズのキャップでも可)
  2. 花火が打ちあがったところでレリーズボタンを押し、露光開始
  3. 花火が打ちあがり終わってもレリーズボタンはそのまま、露光を続けた状態でレンズの前玉をフタで塞ぐ
    • フタで前玉を塞ぐ際に、カメラの位置を動かしてしまわない様にする事
    • カメラが動いてしまうとブレ画像になってしまう
  4. 次の花火が打ちあがるタイミングでフタを外す
  5. 以上、露光を継続したままフタで覆う⇔外すを繰り返すことで、花火を多重で写し込むことができる
    • 但し、長時間露光を行うと画像にノイズが乗っかってしまい、絵として汚くなってしまうのでほどほどに行う
    • また、露光時間が適切でないと画面全体が明るく(露出オーバー)なったり逆に暗く(露出アンダー)になるので事前に練習が必要である

子供撮影・にゃんこ撮影[編集]

ファイル:ArimaOnsen Cat.JPG
ローアングル・ノーファインダーで撮影した「有馬温泉の猫」

旅行に行った際、ただ風景を撮影するだけでは「いい景色を堪能しましたねぇ」で終わってしまい、後で撮影した画像を見直しても、きれいな風景というだけでなんとも味気ないものである。そこで写真のアクセントに地元の猫(まあ、犬でも良いのだが…)を撮影することで、味気ない風景写真にもドラマ性が生まれる。

また、自身にお子さんがいるとするならば、その子供の成長を見つめる意味も込めて、ぜひとも思い出に残る写真を残してあげたいと思うであろう。

そのような場合には次の要領で撮影してみると良い感じの写真が撮れる。

撮影時のポイント
  1. ローアングルで撮る
    • 猫や子供の視線に合わせることで大人が見る風景とは別の、臨場感のある写真に仕上がる。
    • アングルファインダー、またはライブビューを使えば構図などもちゃんと確認できて撮影することができるが、この際ノーファインダー(ファインダーを覗かない)で撮影して、偶然の産物を狙ってみるのもよい。多少構図が斜めになってもそれはそれで味のある写真である。
      • ノーファインダーで撮影するとピントが合っているか確認ができないので、予め被写界深度を深くしてパンフォーカスで撮影した方が良い(「被写界深度」及び「パンフォーカス」については「覚えておくべきカメラ用語」の「被写界深度」の項目を参照)。
      • ライブビューを使ってピントの確認ができても、ライブビューAF(コントラストAF)は合焦速度が遅くピントが合うまでに時間がかかる。その間に被写体に動かれたら元も子もないので、ライブビューを使っていてもパンフォーカスで撮影した方が撮り逃しを防げる。
      • レンズに撮影距離指標が付いているのであれば、被写体までの距離を把握してMFで指標を頼りにピントを合わせる。
  2. 望遠で撮る
    • 大人の都合に合わせて「撮るよ!」と強要すると子供には嫌な顔をされて、ふくめっ面の写真しか撮れなくなる。それよりも望遠レンズを活用してカメラを意識させない様にすると自然な表情で撮影できる。
    • にゃんこ撮りについても、あまりにも接近してしまうと警戒されて逃げられてしまうので、自然体を撮影するなら遠くから望遠レンズで撮影した方が良い。あまり近くからしつこくカメラを向けると、「カメラ=恐ろしいもの」と認識してしまって、撮影しようとすると警戒してすぐに逃げられてしまう。
  3. カメラの設定
    • 子供や動物の場合、硬いイメージよりも柔らかいイメージで撮った方が印象が良くなるので、輪郭強調やコントラストは柔らかめに設定する。
    • 撮影中、被写体はどのように動くか分からないのでAFモードをコンティニュアスAFにし、エリアモードも一点よりかは多点エリアにする。
    • 黒ネコ/白ネコを撮影する場合、ネコの毛の色に露出が引っ張られてオーバー/アンダー気味になってしまうので、その場合は露出補正を行う。(「露出が合わない」を参照のこと)
    • 光量が足りない環境下でフラッシュを使う際には直接被写体に向けて発光しないように注意。強烈な光を中てると多大なストレスになる上、瞳孔の働きが未熟な子猫などの場合には最悪、失明させてしまう恐れがある。
      • 上記にもある通り、フラッシュの強烈な閃光は多大なストレスになるので極力使用すべきでない。ISO感度を上げるなり、室内でもできる限り太陽光が入る窓際で撮影するなどライティングに気を配れば、フラッシュを発光させなくても十分であったりする。
      • フラッシュを使う場合には、近くに白壁があるならば壁に向かって発光し反射光を利用する(バウンス発光
      • ディフューザーをフラッシュに装着し、光を拡散させて光量を抑える。

「猫カメラ」と「犬カメラ」

本格的な撮影機材というよりも、むしろ遊び心を盛り込んだおもちゃに近いようなものだが、なかなか思うように目線を合わせてくれない犬たちや猫たちをうまく取るための機能付という触れ込みで、「猫カメラ」や「犬カメラ」といった製品(または、追加機能としてのアプリケーション)も売られている。

原理は簡単で、シャッターを押す前に犬や猫の鳴き声などが流れてこちらに目を向けさせるというもの。製品によっては、そのときの犬や猫の機嫌に合わせて何種類かの鳴き声の中から選択できたり、あるいはエサやりの際のベルの音のようなものも選べたりするものもあるそうだ。猫や犬だけを撮りに旅に出る人もそう多くないとは思うが、このような機材があること自体を知っておいても別に損はないだろう。

機材
  • 広角レンズ — ローアングルで撮影する場合には奥行感を持たせるために広角レンズが便利。
  • 望遠レンズ — 近寄ると猫が逃げ出したり、子供だとカメラが気になってよい表情が撮れないという場合、遠くから撮影する。
あると便利なもの
  • アングルファインダー — 被写体をローアングルで撮影するのにあると便利。
  • フラッシュ — 使用するときはスローシンクロで。また直接向けて発光させると目眩ましになってしまうので、バウンス撮影を行うかディフューザーを用いる。
    • ディフューザー — フラッシュの光を拡散させて陰影を和らげる効果のある機材。

ガラス越しの撮影[編集]

展望台や水族館などの撮影シーンにおいて、ガラス越しに風景や魚といった被写体を撮影しようとすると、ガラスに余計な物が反射して写りこんでしまい、後で「失敗した!」と感じた経験があるかと思われる。ガラス越しに撮影する場合にもちょっとしたコツで余計な写り込みを軽減させることができる。例えば、以下の様な事である。

写り込みを防ぐ方法
  1. できる限りレンズをガラスに近づける
    • カメラとガラス面との間を接近させることで写り込みをかなり軽減させることができるが、その際にズーム環操作やフォーカシングによるレンズの繰り出しでガラス面にレンズ前面が接触して傷付ける事の無い様に注意が必要である。
    • コンパクトカメラなど電源を入れるとレンズが繰り出す「沈胴式レンズ」の機構を持つ場合、ガラスに密着させた状態で電源を入れるとレンズがガラスに押しつぶされてしまい破損してしまう可能性があるので、カメラをガラスに密着させ過ぎない様に注意が必要。
  2. PLフィルターを使う
    • PL(偏光)フィルターは反射光を除去する性質を持つフィルターであり、ガラス面に対して30~40°の角度から撮影すると写り込みを軽減する事ができる。
    • 窓越しの風景をバックに人物撮影をする場合など、レンズを接近させることのできない撮影シーンの場合にはPLフィルターを用いるのが効果的である。
    • PLフィルター自体値段の高い撮影機材である上、完全に写り込みを除去できるかというとそうでもないので、必ずしもおすすめの手段というわけではない。
  3. 上着などでカメラの周囲を覆ってしまい、写り込みの要因を遮断してしまう
    • 沈胴式レンズの機構を持つコンパクトカメラなど、ガラス面にレンズを近づけるのが困難な場合に有効である。
フラッシュを使用する場合
  1. 真正面からフラッシュを照射しない
    • 真正面からフラッシュを照射するとフラッシュ光がそのままカメラに反射して、ガラス一面がフラッシュ光で真白になってしまう。
    • フラッシュを効果的に照射するには、フラッシュ光を斜め40°位から照射すると反射の原理によりカメラには反射光はほとんど入らない。
    • 外付けフラッシュならばシンクロケーブルやワイヤレス発光を使ってフラッシュの配置を変えてあげればよいが、コンパクトカメラなど内蔵フラッシュを使用する場合は斜めから撮影することを心掛ければフラッシュ光の反射が写り込まないようにできる。
    • 暗い水族館でガラス越しに魚を撮影する時や展望台でガラス越しの風景をバックに人物撮影する時、主要被写体に対して効果的にフラッシュ光を照射できる。
  2. 被写体と反射物との間に距離を取る
    • ジンベエザメの水槽みたいに巨大な水槽で近くに寄らなくても全景を見ることができる様な場合、人物と水槽との間に距離を置くことで、人にはフラッシュ光が照射されるが水槽には届かずフラッシュ光の反射を防ぐことができる。
    • フラッシュ光の照射到達距離はガイドナンバーという照射光の強度を表すパラメータと焦点距離と絞り値、撮像感度から計算することができる。外付けフラッシュでTTL発光モードに設定している場合には照射到達距離を計算して表示してくれるので、その値を参考に。

パノラマ撮影[編集]

Microsoft ICEでパノラマ合成した八丈富士火口

登山に成功した後の山頂から見る景色や、展望台に登った時の街並み、岬からみる大海原など視界が開けた風景をぜひともパノラマ写真で収めたいと思う事があるだろう。本格的なパノラマカメラというものは一般的でなく、しかも特殊用途で用いられるとても高価な機材である。

しかし最近は「デジタルカメラ」の名の通り写真をデジタルデータとして扱えるので、専用のパノラマ画像合成アプリケーションを使えば、複数の画像を連結して合成する処理によりパノラマ画像を作る事ができてしまう。それでなくてもデジカメの画像処理機能としてオートパノラマモードを持つ製品もあれば、Sony Cyber-Shotのように流し撮りの要領で連写撮影するだけで簡単に一枚のパノラマ画像が生成される「スイングパノラマ」というものもある。

とはいうものの、所有するカメラにこの様なパノラマモードが無い場合にはパノラマ画像生成ソフトを利用するとよい。パノラマ画像生成ソフトは、デジタルカメラを購入した時にバンドルされているソフトウエアに機能搭載されていたり、インターネット上を探せばフリーウエアで提供されていたりする。

今回はカメラの機能のついて説明しても意味がないので、ソフトウエアを用いて手動でパノラマ画像を生成する際に、合成元となるパノラマ画像の素材の撮影方法について説明する。

用意するもの
  • 三脚 — パンニング出来るように横方向に首振り出来るもの。上下方向のズレを防ぐために必要。
  • レンズ — 一眼レフカメラの場合、収差の少ない焦点距離が50mm前後の単焦点レンズで撮影した方が良い。
  • パノラマ画像合成ソフト — フリーソフトだとMicrosoft Image Composite Editor(英語)などがある
カメラの設定
  • 露出モード — マニュアルにする
  • 撮影感度 — ISO-AUTO以外の固定値、晴天屋外ならISO100程度にしておく
  • AFモード — マニュアル(MF)にする
  • ホワイトバランス — AUTO-WB以外、撮影環境に合わせて設定する
  • 焦点距離 — レンズの広角(W)と望遠(T)の中間に設定する
撮影方法
  1. カメラを三脚に取り付けて首振りができるか確認する。パン棒がどこかに当たって干渉したりしないか確認する。
    • 三脚を首振りを確認する際、カメラの水平を確認する。水平に合わせていないと、パンしていく度にだんだん斜めに撮影する事になる
    • もしファインダーのグリッド線表示で確認できるのであれば、地平線を目安に水平合わせするとよい
  2. カメラの各種設定を行う。基本は上記のとおり、すべてマニュアルで固定にする
    • シャッター速度、絞り値を撮影環境の明るさに合わせて適正露出になる様に設定する
    • 絞り値は被写界深度が深くなるように絞り込んだ上で、シャッター速度を調整する
    • 焦点距離を広角過ぎず、望遠過ぎず適宜の位置(50mm程度)にする
    • ピントを手動で合わせる。遠景風景の場合は、大抵ピント位置が∞[m]になる
  3. 1枚目を撮影する
  4. 1枚目の撮影画像の構図を確認し、その構図の右(ないし左)の4分の1から5分の1程度が残るような感じでパンニングし撮影する
  5. 以降「構図の確認」→「前の画像と一致する箇所(のりしろ)が残る様にパンニング」→「撮影」を繰り返す


もっと簡単なパノラマ画像の作り方

もっと簡単にパノラマ画像を作る方法は無いのか?と言う事であれば答えは簡単。まず、焦点距離を広角側にして撮影を行い、後で画像の上下を切り捨ててしまえば、あらまぁ簡単にパノラマ画像が出来てしまう。

あまりにもバカにしたような答えだが、パノラマ撮影機能を謳う安価なフィルムカメラの原理は、フィルムの上下の一部を幕で遮光し、一部分だけを感光してパノラマっぽく見せているというものである。最近のデジカメでも撮像素子のサイズが3:2ないし4:3の比率なのに16:9のハイビジョン画像が撮影できるというのは電気的・画像処理的に同様の処理をやっているからである。

ちなみに夜景撮影の新宿の夜景はこの方法で処理した画像である。

ポイント

パノラマ合成ソフトのアルゴリズムとして、連続するコマの中から類似する形状の箇所(パスポイント)を見つけ出し、そのパスポイントを参照して合成処理を行うという事を行っている。その為、前後の画像で類似する形状を残すように撮影を行う必要がある。その為に被写界深度を浅くするより深くして、前後ボケが無くクリアにすることで、パスポイントが検出しやすいようにしている。

光学特性のひとつで収差(ディストーション)という直線の被写体がゆがんで写り込んでしまうという現象がある。特に広角側で顕著に収差が発生し、その最たる例として魚眼レンズで撮影された画像を思い浮かべるとどのようなものか理解できるだろう。画像にゆがみがあるとパスポイントの形状が一致しなかったり、つなぎ目が見えたりして上手く合成できないので収差が少ない焦点距離を選ぶのがベターである。逆に望遠側にすると、ズームレンズの望遠側は画像周辺部の解像力が弱くなり易いという特性があるので、輪郭がボケていてパスポイントが検出出来ないという事もさることながら、望遠画像を連結してパノラマ画像にするよりもコラムの方法を使った方が手っ取り早いからである。

露出モードやホワイトバランス、ISO感度を固定にするのは、あるコマは明るかったり暗かったり、赤っぽかったり青っぽかったり、ノイズが多かったりとなるのが、画像連結後の違和感につながる為。尚、マニュアルフォーカスにするのも同様でピント位置が必要以上にずれないようにする為である。


Wikitravel掲載用の写真撮影[編集]

今、あなたがこの記事を読んでいるという事は、写真撮影に関して興味があり、かつWikitravelについて既知であるという事と思われる。であるならば、メインページをはじめとするWikitravelの記事を飾る写真の投稿を考えていたりするのではなかろうか?

Wikitravelに掲載できる画像というのはWikitravel:画像の基本方針に準じたものであるという事が挙げられる。そのポイントとして大きく二つあり、一つは著作権の問題。これは撮影者があなたである限り、すでにクリアされているものと考えられる。そしてもう一つは肖像権の問題。これは被写体自身が持つものであり、肖像権を持つ被写体がNGと言う限りはどうにもならないのがほとんどである。

※但し、コピーレフトの考え方に基づき、他者がその作品の使用に対して制限を受けずに自由に使用できる事が許諾できるか否かを考慮する必要がある。もし、改変を含めて他者に使用されるのに抵抗があるのであれば、自身の作品を投稿すべきでない。

とは言うものの観光スポットに人がいないという事はまずないので、Wikitravelの投稿用写真を撮影しようとすると、どうしても人が構図に入り込んでしまうのは往々にある。以上を踏まえて、肖像権に抵触しないような撮影方法と言う事で説明を行う。ポイントは、「その画像を見て個人が特定されないようにする」と言う事である。

肖像権に配慮した撮影のポイント
  1. ズームをワイドにして人物を点景にする
    • ズームを広角ワイド側に引いて、人物が豆粒のように写りこんでいる場合には、人物が特定できるとは言い難く、肖像権に抵触しているとは言い難い。
  2. 人が後ろを向いているところを撮影する
    • ある程度距離を置いての撮影が前提ではあるが、後ろ姿から人物を特定できるとは断言し難く、肖像権には抵触しないと考えられる
    • 但し、明らかにその人物が構図の主体になっているような場合、背後から撮影したからといって肖像権に抵触していないとは言い難くなる。その場合でも被写体に対して「あなたの後ろ姿をこの様な感じで撮影しました」と(事後でもよいので)断りと利用目的を告げておくべきである。
    • 前の人の後を追いかけまわすように撮影していると、盗撮目的と思われ怪しまれるので、街撮りの場合は出来るだけ人の邪魔にならないように撮影するのがポイント(電柱など、障害物の傍に立って撮影すると比較的、通行人の邪魔にならない)
    • 雑踏など人混みの風景を撮る場合には、人の流れを把握して撮影するのがベター。例えば日本だと左側通行で歩くという慣習から、道路の左側に沿って撮影すると背後からの撮影になる
  3. わざとピントをぼかしたり、ブレさせたりする
    • MFでわざとピントを外したり、手ぶれさせたりして顔の輪郭が判別付かないようにすれば、肖像権を侵害しているとは言い難くなる
    • 後で画像処理ソフトで顔の部分をモザイク処理でぼかすというのもありだが、見た目的には犯罪者にモザイクをかけている様な印象になるので、適切とは言い難い
  4. 撮影の時間帯を考慮する
    • 当たり前のようだが、もし人混みを撮影するのが目的ではないのであれば、人が集中する時間帯をさけるというのも一つの手である

パブリシティ権

肖像権と同様に気をつけなくてはならない事としてパブリシティ権が挙げられる。パブリシティ権は「その肖像に経済的価値がある」とされるものであり、人だけでなく物(例えば遊園地のキャラクターや建物など)も対象になってくる。これらパブリシティ権があるものについては、利権が絡んでくるので注意が必要である。

人が写り込まないように撮影するテクニック
シャッター速度を長秒時にして長秒時露光を行う。シャッター速度を速くすれば、動いているものに対し停止したように撮影できる半面、遅くすれば動いているものは写り込まずに風景だけを写し込むという事が可能である。但し、シャッター速度を遅くすると、それだけ露光時間が長くなるので明るめ(オーバー気味)な写真が撮影されてしまうので注意。
オーバー画像にならないように、レンズに「NDフィルター」というカメラに透過する光の量を抑える機材があるので、それを活用すると良い。また、長時間露光を行うという事は、それだけ手ブレの影響が大きくなるので、手持ちでの撮影は不可能であり、三脚が必要である。


トラベルガイドとして適した写真とは

一般的な風景写真はその時に「いい景色」と感じた雰囲気でもって撮影する事から抽象的な写真になりがちで、主体が何に当たるのかがつかめない事が多々ありうる。一方、Wikitravelのようなトラベルガイドではそのような写真が適しているかと言うと必ずしもそうではない。Wikitravelでは写真も情報の一部であり、その写真からその記事に関する情報がつかめるというのが前提条件の一つとして挙げられる。とは言え、百科事典的に具体的過ぎるあまりに説明対象がただ構図の中に写っているという事では殺風景であり、トラベルガイドの写真としては旅情を刈り立たせるものにはならないであろう。

では、抽象的にならず具体的な写真ではない、Wikitravelに適した写真撮影を行う上でどうすべきかを述べる

  1. その街におけるシンボル的なランドマーク(主体)は何か?をまず考える
    • 小京都などのように、街並みがその土地の特徴を表す事もあるが、そうでない街並みを撮影して掲載してもその土地の情報を得られない事の方が多い(ただの風景写真としてはベターなのかもしれないが)
    • その街のランドマークを掲載する方が、その土地がどういう特徴を持っているのかがつかめる。
  2. ランドマークを撮影する時にワイドに引きすぎて、点景にならないようにする
    • 構図の中にいろんな情報を盛り込もうとすると抽象的になってしまい、主体が何なのかがつかめずにただの風景写真という印象になる
    • 出来るだけ、構図の中に余計な情報を入れないようにして、いっそのことその一部を納めると言うのでも面白みのある写真に仕上がる。例えば、名古屋城を全て納めようと引き気味に撮影するのではなく、金のシャチホコにスポットを当てて望遠で画角一杯にシャチホコを撮影するとか
  3. フィルターや画像処理を多用しすぎない
    • レンズに装着するフィルターやカメラの画像処理機能などでは、写真をソフトフォーカスに仕上げたり、セピア調に撮影したり出来る物がある。
    • 多少であれば良いのだが、中には「元の被写体が何なのか」解らなくしてしまう処理もあり、絵として抽象的になってしまう恐れもある。
    • 芸術写真であればそれも良いのだが、Wikitravelではそれよりも絵から得られる情報の方が重要なので、画像処理やフィルターの多用には気を付ける必要がある。

ルールとマナー[編集]

本項では写真撮影を行うにあたって誰しもが守らなくてはならないルールおよびマナーを中心に述べることとする。

カメラは旅先で出会った人や建造物、感動した風景など「思い出」を記録するツールとして、旅のお供の地位を確立してきた。かつてはフィルムカメラが主流であったがデジタルカメラが登場したことにより「旅先でも撮影した画像をすぐに確認できる」「撮影枚数を気にすることなく撮影できる」などのメリットから写真撮影は誰でも簡単にできるものになり、コンパクトカメラの多機能化や、携帯電話にカメラ機能が搭載されたこと、かつては趣味の人以外は所有することはなかった一眼レフカメラにも安価な機種が登場して、より一層写真撮影に対する敷居が低くなった。

一方、写真撮影が一般化されたことに伴って、かつてはそれほど言われてこなかった様々な問題が顕著になり始めている。例えば見ず知らずの人を了承もなく勝手に撮影した(肖像権の問題)や自然撮影を行う際に「構図が気に食わないから枝を折っちゃえ」と心無い人間によって自然が破壊される(場合によっては器物破損)、列車撮影を行う時に運転手の真正面からフラッシュを焚いて運行の妨げを行う、または列車を真正面から撮影しようとして線路の中に入る(業務妨害)等々が挙げられる。それらの行為を行うことにより、かつては「撮影OK」であった場所が「撮影禁止」されて気軽においそれと撮影できない、挙句の果てはカメラを持ち歩くこと自体が悪と見なされるようになってしまう。

カメラが身近に存在するようになった昨今、写真撮影によるトラブルを起こさない為にも、最低限の撮影ルールとマナーを身につけておく必要がある。

なお、宣伝文句ではないが、日本写真家協会から『スナップ写真のルールとマナー』(朝日新書063、¥720)という本が出版されている。スナップ写真を撮る上で起こりうる事例を、一問一答式で著作権や肖像権・パブリシティ権など関連するキーワードを踏まえつつ説明を行っているので一読することを勧める。

※以下で述べる事が丸ごとそのままWikitravelにおける画像使用のルールに一致しない事に注意。Wikitravel上での活用を目的とした写真(画像)の掲載に関しては、Wikitravel:画像の基本方針を参照の事。アップロードしようとしている画像がWikitravelに適しているかの判断については基本方針に従うべし。

写真撮影の心構え[編集]

  1. 撮影した写真に対して自己責任で適切に対処できるよう心掛けておく
    • トラブルを避ける為にも、被写体には撮る前に撮影目的を告げ許可を得たり、撮った後に礼を言うなりのケアが重要である
    • 昨今、個人情報に関する様々な事件がある。その為、被撮影者の心象だけではなく肖像権やパブリシティ権などの関連する法律を理解し、冷静に対処できるようにする。また、トラブルが予想される撮影を行わない事が求められるだろう。
  2. 撮影禁止の場所で撮影を行わない禁止されていなくても常識的に判断をする
    • 美術館や映画館など撮影を禁止しているところでは撮影を行わない
    • スポーツ観戦等、フラッシュ禁止となっているところでは使用しない
    • 三脚禁止となっているところでは三脚を立てて撮影を行わない
    • 走行中の鉄道車両や自動車にフラッシュを使用すると運転手に対する目潰しとなって事故に発展する危険性がある。鉄道車両の場合は後部から撮影することも視野に入れる。
    • 動物がフラッシュで驚いたりストレスを受ける事が多い。暗い場所で生育している生物に関しては特に注意をする
    • 撮影をするために、フェンスや建築物によじ登ったりなど普通の人がしないような行動を取らない
  3. 謙虚な姿勢に心掛け、周りに気を使うことが大事である
    • 何を撮るにしても「撮らさせてもらっている」と考えれば、周囲から煙たがられることは無いと思われる
    • 反対に周りに気を使わず自分だけが良ければいいと考えているとトラブルに発展してしまう。主な事例を以下にいくつか挙げるとすると…
      • 自然公園など、植生保護の為に進入禁止としているところに進入する
      • 公道を塞いで、往来の障害となるような撮影
      • 鉄道撮影で車両を正面から撮影しようとレールの中に入り、運行の邪魔をする
      • 良い風景が見えるからと、人の家の庭に不法侵入する
      • 撮影チャンスを待つ間、喫煙をしたりゴミを散らかし放置する
    • 観光スポットで人気の場所ともなると、撮影の為に順番待ちが発生するのもしばしばである。後にも写真を撮りたい人が待っているのだから、速やかに撮ったら場所を開けて次の人に譲るように心掛けたいものである
    • 撮影者と被写体で道の端と端で往来を塞ぐように写真を撮る人が見かけられるが、昨今のカメラはズーム機能が付いているのだから画角合わせはズームで行い、被写体との距離を詰めて道を塞がないようにする。ズームをワイドにして撮影すれば、被写体までの距離を縮めて撮影することができる
  4. 犯罪行為を行うのは論外である
    • カメラを用いた犯罪として盗撮や映画館等での隠し撮りがあるが、これを行うのはもはや論外である
    • 犯罪行為が行われることによってカメラ自体の市民権が失われる上、活動範囲が狭まり、自由に写真撮影をすることが困難になる

プライバシーと権利[編集]

  1. その写真から人物が特定できるような構図の場合、被写体に対して肖像権が発生する場合がある
    • その写真を何らかしらの形で掲載を考えているのであれば、被写体となった人物に撮影事前、事後問わず、撮影した目的をしっかりと伝えておく
    • 撮られた側の許可が下りなければ素直にあきらめる
  2. 他人のプライバシーを侵害するような写真は撮らない
    • 建物が素晴らしいからと言って、一般家屋に中を所有者(住人)の許可無く内部を撮影することはプライバシー侵害に当たる。外観を撮影するにしても他人の土地に不法侵入して撮影するのも同様である。
    • 公人(政治家や芸能人など)が公の場(仕事として)で活動している場合はプライバシー侵害には当たらないが、家族と一緒にいるなどプライベートを過ごしている状態のときはプライバシー侵害につながる
  3. 不特定多数が集まるような場所で人が点景となるような場合には、被写体に肖像権は発生しないと考えられる
    • 不特定多数が集まるような環境で意図的に注目を集めているような場合には肖像権は発生しないと考えられる。例えば、近所のお祭りとか公園等で行われている大道芸など。但し、大道芸人などはその芸を披露して生活している訳だから、対価としてお金を払う位の感謝の意を示すべきだろう
    • 逆光気味で人物が特定できないようなケースの場合も肖像権を侵害しているとは言えないと考えられる
    • 但し人物が特定できないケースでも、撮られた側の人から見て「公開してほしくない」と思う写真は撮るべきではない。例えば、ベンチで寝転がっている姿、立ち小便をしているところ etc…
    • 特定の場所やイベントを撮影する際、事前に運営側に許可を得て撮影を行うと良い。もし腕章などを借りられれば身に着けておくと、許可を得て撮影に臨んでいることをアピールできるので些細な揉め事回避にもつながる。例えば駅のホームで通勤ラッシュの風景を撮りたい、有名なお祭りの風景を撮りたいetc…
  4. コンクール、Webにアップロードなど公開することを目的としている場合写真を公開する際には被写体の了解が得られているかという点に注意する
    • 特に芸能人、スポーツ選手などパブリシティ権のある肖像を撮影した写真を許可なく公開すると、権利者から賠償請求を受ける可能性がある
    • その写真を絵ハガキにして売るなど商用目的を考えている場合には、権利が撮影者か?被写体か?被写体の所有者か?誰に帰属するのかを明確にしておく。例えばプロダクションに所属するモデルさんにモデル料を払って被写体になってもらうケースなど、権利面が複雑になると思われる場合には書面にしておく
    • Webに画像をアップデートする場合、画像データはペイントソフト等で簡単に修正が可能だと言うことを認識してアップロードするか否かを考えなくてはならない。心無い人間が画像をダウンロードし、被写体の不利益になる修正ができてしまう事を考慮する必要がある。例えばアイコラ画像など
  5. 施設側には管理権があり、撮影禁止のルールを設定しているケースがある。
    • 施設側には、客の施設利用に対して、施設で独自に一定のルールを設けることができる権利がある。例えば、ドレスコードであったり、店内禁煙のような事例である。
    • 昨今、インスタ映えを狙って、おしゃれなカフェやレストランで、無造作に写真を撮る人が増えており、店の管理権によって、撮影禁止になるケースが増えてきている。店内のインテリアであったり、提供された食事の写真を撮りたいと思った際は、店の人に了解を得てから、周りの人にも配慮して速やかに撮影を終えるというのが適切な対応である。

関連用語[編集]

著作権(コピーライト)
ある創作物を造った(著作物)際に発生する権利で、著作者はその著作物に対して排他的、独占的に利用し、利益を受け取ることができる権利。写真撮影の場において、撮影した写真にはその時点で(どんなに素晴らしいものだろうが、失敗してようが)撮影者に対して著作権が発生する。
コピーレフト
著作権に関する考え方で、創造物の作者として著作権は保持したままだが排他的、独占的に利用するのではなく、オープンにして配布や再利用を認めるという考え方。コピーレフトに基づく考え方として、「明示的に著作権そのものを放棄した、あるいは(作者不明等で)何らかしらの事情で著作権が放棄された状態となっているパブリック・ドメイン」や、「Web上において情報共有を円滑に進める為、リソース提供の際に作者の同意を求めなくても(クレジットを表示する事を条件に)使ってもらって構わないという意思表示を行うクリエイティブ・コモンズ」などがある。
肖像権
プライバシー権の一つで、人や物の肖像に対する権利。ある被写体について、形状が特定できる状態で被写体本人(または所有者)の許可無く、無断で撮影や描画、公開されないようにする権利の事。
パブリシティ権
肖像権における財産権の性質を持ち、肖像そのものに備わっている経済的価値を保護する権利の事。現時点では法律上、人にはパブリシティ権が存在するが、物にはパブリシティ権が存在しないとされている。※但し、法律上は物に該当する動物であっても、競走馬など知名度がある場合には肖像が財産とみなされるという判決が出ていることも事実である。街中で「かわいいワンちゃん」と思って撮影しようとしたら、CM出演している犬だから撮影NGというケースも起こり得るのである。
フェアユース
著作権のある著作物であっても、公正な使用に限っては著作権侵害に当たらないという考え方で、米国の著作権法第107条の規定が元になっている。

参考文献[編集]

  • 日本写真家協会編 『スナップ写真のルールとマナー』 朝日新書、2007年
  • Wikipedia