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バス旅行のコツ (世界編)

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バス旅行のコツ (世界編)

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これは「お役立ち情報」の記事です。
セッテ・リオスバスターミナル(リスボン

バス旅行のコツ (世界編)は、主に海外で長距離バスを使用する際に役立つ、実践的な情報を集めたページ。なお、国内のバス旅行については、「バス旅行のコツ (日本編)」を参照。


長距離バスを使って旅をしよう[編集]

バスの車窓から見たチチカカ湖コパカバーナの街並み

海外に出ると、地域によっては鉄道以上に長距離バスにお世話になる機会が多い。当初から鉄道が長距離交通インフラの基盤として整備されてきたヨーロッパやかつてその植民地だった国々、また、日本などアジアの一部の地域を除くと、世界の大半は鉄道が敷設されていない地域の方が多く、それらの国々では鉄道に変わる長距離移動の手段として、バス路線が独自の発達を遂げている。また、鉄道が整備されている国でも、鉄道の代替手段、あるいは補完手段としてバス路線が整備されており、移動手段としての利用価値が高い。

一般にバスは鉄道に比べて小回りがきくため、鉄道の通っていないような田舎町にも、大抵の場合近くの大きな街との間でバス路線が整備されているし、また鉄道に比べて料金も安い。加えて、幹線ルートではバス会社数社が競合しており、多くの便数が発着しているため、待ち時間を気にすることなく、自分の旅程にあったバスを比較的容易に利用することができる。

さらに、世界的に見れば日本のような島国よりむしろ地続きの国の方が多く、それらの国々では周辺諸国との国際バスの路線も発達しているし、また島国であっても、フェリー航路と接続することで、大陸諸国との間で国際バスが運行していることもある。

これらのことからもわかるとおり、旅のルートにバス旅行を加えると、当初は考えもつかなかったようなルートで (しかも安く!) 旅を楽しむことができ、旅のバリエーションがぐっと広がる。また、デラックスクラスのバスであれば、日本と同じか、場合によってはそれ以上の乗り心地が楽しめ、とてもリラックスした旅をすることもできる。音楽や食事などのサービスを楽しみつつ、のんびりとバスに揺られながら窓の外に広がる異国の景色を見て過ごすのもとても気持ちのいいものだ。

よほど時間がないのならともかく、旅の目的地を飛行機だけで結ぶ旅だけではなんとも味気ない。旅行にアクセントを付けるためにも、バス旅行はおすすめの小道具といえる。

バスのクラス[編集]

一口に「バスのクラス」といっても、国により、あるいは地域により千差万別である。また、同じ路線でも、格安~高級クラスのバスが入り乱れて運行されていることがある。

格安[編集]

途上国によく見られるタイプ。 サービスは以下のとおり。

  1. その国の庶民の足となっているだけに、料金は驚くほど安い
  2. 車体は大抵どこかの国のお下がりで、ミッションがくたびれて振動がひどい
  3. 窓が閉まらないなど乗り心地はとても悪い
  4. エアコンやトイレ、遮光用のカーテンなどの設備は期待すべくもない
  5. リクライニングシートも大抵はないか、付いていても壊れて機能しない (あるいは倒れたまま戻らないなんてことも)
  6. 中南米でよく見かけるが、アメリカのスクールバスの払い下げを使用している場合、もともと子供用のバスなので、座席間のピッチが驚くほど狭く、一旦乗ると身動きが取れない。
  7. 発車時に席に余裕があっても、途中でどんどん乗客を乗せて行くため、場合によっては立錐の余地がないくらいまで込み合うことがある。座席は一応指定されていることが多いが、混んでくると、人の席でもお構いなしに腰掛けてしまう地元の人がいる。このタイプのバスは、大抵2~3時間ごとにトイレや食事などの休憩時間を設けている。
  8. バスによってはテレビやDVDの上映サービスがあるが、機器の調子が悪く、バスの振動も手伝って途中でノイズが入ったり、場面が飛んだりすることがよくあるし、また大音響で耳慣れない言葉や音楽入りの画像を見せられると、ときにうっとうしく思えることもある。

中級[編集]

格安とデラックスの中間くらいのタイプのバス。「中級」といっても特に厳密な定義があるわけではなく、バスの仕様やサービス内容などは千差万別である。 サービスの例としては、以下のとおり。

  1. 座席は指定席
  2. 格安に比べるとバスの造りがしっかりしている (新車か、中古であっても先進国の観光バスのお下がりを使用していることが多い)
  3. エアコンやリクライニング、遮光用のカーテンなども一応は整っている。トイレはバスによって有無がある(あっても汚くて使えなかったり)
  4. トイレのあるタイプのバスでも、格安同様、大抵2~3時間ごとにトイレや食事などの休憩時間を設けている。

なお、格安との大きな違いとして、テレビやDVDの上映が必ずといっていいくらいあることが挙げられる。

高級[編集]

いわゆる「デラックスタイプ」のバス。国によりサービス内容は千差万別であるが、バス路線が鉄道などの代替交通手段として発達しているような国では、鉄道顔負けの「さすが」と思えるサービスを用意している場合が多い。 サービスの例としては、以下のとおり。

  1. 出発前に専用ラウンジが使用できる
  2. 車内での飲食サービス(バスによっては3食付)がある。なお、飲料のサービスについてはあらかじめペットボトルの水が各席に配られている、適当な時間に乗務員が配ってくれるなどのほか、バスに備え付けのサーバーからコーヒーや紅茶などを各自好きな時に飲めるといったものまで、いろいろなレベルがある。
  3. 毛布や枕が貸し出される
  4. 時間帯によってはテレビやDVDの上映がある。
  5. リクライニングはフルフラットに近いものもあり、座席のスペースも飛行機のビジネスクラスと変わらないくらい広い。
  6. 他のクラスのバスに比べて乗り心地が抜群によく、エアコンも完備している。
  7. 飲食の提供、乗り心地の良さ、トイレ完備などの環境が整っているためか、このクラスのバスは、途中のドライブインなどであまりトイレ休憩を取らないケースが結構ある(運転手が疲れないか気になるところだが、おそらく交代で運転する、あるいは途中の国境審査で長時間停車せざるを得ないので、その時に息を抜くなどの方法を取っているのだろう)。その分目的地には早く着くわけで、それもサービスの一環と見ているのかもしれない。
  8. WiFiの設備を搭載しており、車内で個人端末からインターネットに自由に接続が可能。また、座席横にPC用の外部電源用コンセントが付いている(最近、ヨーロッパなどの長距離バス路線で、このようにインターネット接続自由といったサービスを提供するバスが出てきている)。

「デラックスタイプ」といっても、日本の物価水準に照らせばそう高い料金ではないし、特に治安の悪い国ではバスの車内での盗難や置引きなどが発生することもあるので、そのような国を旅する場合は、贅沢な旅行の演出というより、むしろトラブルに巻き込まれないといった安全面への配慮から、このような高級クラスのバスを利用する価値がある。

バスターミナルの形態[編集]

バスターミナルというと、多数のバスが発着する巨大なビルを思い浮かべるが、バスターミナルには以下のように、国や地域によっていくつかの形態がある。

  • 多数のバスが発着するターミナル形式のもの
「バスターミナル」という言葉を聞いて、通常我々が思い浮かべるようなタイプのターミナルで、国内各地域や国際バスの路線が集中している。都市などあるエリア内にターミナルが1つだけある場合と、方面ごとに複数のターミナルが隣接して建てられている場合、同じエリア内に複数のターミナルが分散して建てられている場合など、いくつかのバリエーションがある。
  • バス会社ごとにターミナルがある形式のもの
大手のバス会社が数社競合しているような路線で、各社が街中に分散した形でそれぞれ独自のバスターミナルを持っている場合がある (例えばペルーリマ) 。このような場合は、タクシーでターミナルに行く場合「○○社のバスターミナル」というふうに会社を指定しないとタクシーの運転手にわかってもらえなかったり、あるいは自分が考えていたのとは異なるバス会社のターミナルに連れて行かれてしまうので注意が必要である。なお、同じ国でも街ごとにターミナルの形式が異なり、このような分散型のバスターミナルや上記のような集約型のバスターミナルが混在している場合もある。
  • ある一定の地区や区画を「ターミナル」としているもの
ある一区画に中小バス会社の車庫がひしめくように集中しており、その区画を指して「バスターミナル」と呼び習わしていることがある (例として、グアテマラシティの「第4区 (Zona4)」やコスタリカサンホセの「コカ・コーラ地区」) 。このような場合、そもそも我々が考えるような「バスターミナル」という建物自体存在しないので、そのようなターミナルを考えていると面食らう。タクシーで行く場合も、バスターミナルというより、その地区名を指定しないと通じないことがある。なお、このような形態の「バスターミナル」の場合、庶民向けのバスが多数出ており、治安があまりよくない場合もあるので注意が必要である (高級クラスのバスなどはこのような地区からの発着をきらって、わざわざ外国人向けの高級ホテルの前など別の場所を発着所としていることもある) 。

バスターミナルで見られる英単語とその意味[編集]

現地語で書かれるのは当たり前だとして、最低でも事実上の共通語である英語の意味だけは理解しておきたい。以下にて述べるので参照されたい。

  • Fare(フェア)・・・「運賃」。
  • Duration(デュアレイション)・・・意訳すると、「所要時間」。単に数字だけであれば、時間単位となる。
  • Outbound (アウトバウンド)・・・意訳すると、「ターミナルから地方都市や遠方へと向かうバス便」となる。この単語と共に時刻が掲載されることが多い。
  • Inbound (インバウンド)・・・これはOutboundでの逆で、「地方都市や遠方からターミナルへと戻るバス便」である。これも、この単語と共に時刻が掲載されることが多い。
  • Shuttle/day (シャトル / ディ)・・・意訳すると、「一日何便」。この単語の下または右側に数字があればバス便の便数である。もちろん。多ければ、乗車チャンスも多いが、客も多い。
  • Interval(インターヴァル)・・・意訳すると、「分ごとに出発」。この単語の下または右側に数字があればその数字ごとにバスが出発する。もちろん。多ければ、乗車チャンスも多いが、客も多い。
  • Intar-city(インターシティ)・・・意訳すると、「都市間連絡バス」。日本で言えば、東京から名古屋までを結ぶ高速バス路線といった感じだろう。行き先が国内であるため、パスポートチェックは当然ない。
  • International(インターナショナル)・・・意訳すると、「国際連絡バス」。当然ながら、国境でパスポートをチェックされるので紛失には注意されたし。

発券[編集]

ターミナルの売り場で目的地までの切符を買い、バスに乗り込むのが通常のパターンだが、緩行バスなどの場合は乗り込んでから車掌から切符を買うこともできる。凝った形態のものとしては、飛行機並みにチケットとボーディング・パスが分かれているものがあり、乗車時に座席指定されたボーディング・パスとチケットを引き換える場合がある。なお、ごくまれに旅行代理店などで購入したバウチャーでバスに乗り込み、途中で車掌がバウチャーと乗車券を交換するような場合もある(なぜそんな煩雑なことをするのかはよくわからないが、ボリビアペルー間を走る国際バスがこのようなスタイルを取っていた)。

また、インターネットによる予約が普及することと相まって、最近では、デラックスタイプのバスを中心に、eチケットによる発券を行うケースも出てきた。この場合、インターネット等による予約確認画面を紙に打ち出したものがチケットの代わりとなる。飛行機の場合と異なり、印刷した紙そのものをチケットとして使用する場合もあるので、出発前に予約をした場合はそれを印刷して忘れないように持っていくようにする。なお、チケットとは別に、荷物のクレームタグを兼ねた本人控などが印刷されることもあるので、それぞれの会社の画面の指示に従ってそれらを印刷するように。

荷物を預ける[編集]

大きな荷物は出発時にバス中央部の胴体下あたりにある収納庫に預けることになる。国やバス会社などによってやり方はいろいろだが、通常は誰の荷物かわかるように番号の付いた荷札を付け、それと共通の番号が付いた預り証を受け取り、バスの降車時にそれを提示して荷物を受け取るしくみとなっている。

荷物を預け入れる際、あるいはバスが目的地に到着して荷物を降ろす際などには自分が預け入れた荷物がきちんと荷物室に納められたか、また、ピックアップの際他の人が持っていこうとしていないかきちんとチェックするようにする。

荷物の受け渡しは一応車掌がチェックしているが、時にチェックが甘く、荷物の取り違えることもある。また、旅行者があまり降りない停車場での乗り降りなどの際に旅客を装った者による荷物の盗難が発生しやすい。

その他の留意点として、ベトナムなどのように雨の多い国だと、走行中に荷物室に雨水が入り込んで荷物を濡らしてしまうことがある。小さい荷物なら車内に持ち込むようにするとよいし、大きな荷物ならザックカバーなどのような防水用具があると便利である。

乗車[編集]

荷物の預け入れが済んだら、いよいよバスに乗車することになる。チケットは乗車時に運転手(あるいは車掌)が回収するケース、あるいは発車後に車掌が回収に来るケースなど様々だが、いずれにしろ早い段階で見せるなり渡すなりする必要が生じるので、すぐ手元に出せるようにしておこう。また、貴重品は必ず預け入れの荷物から出して車内に持ち込み、自分の身の周りにつけておくようにすること(カバンやザックに入れたまま網棚とかに置くと、寝ている間とかに置き引きの被害にあうことがある)。それ以外にも、必要に応じて飲食物や途中の時間つぶし用の本などを持ち込むとよい。

ローカルの緩行バスの場合は自由席の場合が多く、基本的に早い者勝ちとなるので、いい席を取りたければ早めにバスに乗り込む方がよい。また、中級以上のバスの場合は大抵座席指定となっているので、指定された番号の座席に着席するように(ただし座席指定も国や乗るバスのクラスによってはあまり厳密に守られていないこともある。場合によっては自分が座るはずの席に既に誰かが腰かけているようなこともあるが、他の席が確保できるのであれば、その辺りは柔軟に対応したい)。

座席番号は日本同様、座席のすぐ上の網棚の縁とか比較的目につくところに付いている場合が多いが、まれに廊下側座席の肘掛の根元の部分とか、知らないと見落としてしまうような場所についていることもある。また、国のよっては、チケットの座席番号表示が例えばペルシャ語の数字のように現地語でのみ書かれており、判読できない場合もある。このような場合はバスの運転手や車掌、あるいは乗客にチケットを見せて適当に近くの座席を指さすなどのジェスチャーをすれば、大抵の場合自分が座るべき場所を教えてもらえる。

検札[編集]

緩行バスの場合、途中バスがいくつもの停留所に停まり、頻繁に乗客の乗り降りがある関係で、長距離を利用する場合には車掌から検札をたびたび受けることになる(車掌も乗客の顔をある程度は覚えているので毎回というわけではないものの、車内が混んで来ると乗降客の全てを把握しきれなくなるのか、検札の頻度が増すようだ)。

また、特に目的地まで直行のバスに多いが、バスによっては発車と同時に車掌がチケットを回収する場合がある。

いずれの場合にせよ、検札のときに切符がないとトラブルになる(持っていることがその場で証明できなければもう一度買わされることもありうる)ので、バスのチケットは最後までなくさないように。

国境越え[編集]

地続きの国が多い海外をバスで旅していると、しばしば途中で国境を越える必要が生じてくる。その度ごとに手続きが多少異なっていたりするため戸惑うこともあるが、基本的には車掌の指示に従い、かつ周りの乗客と同じように行動すればよい。考えられるパターンとしては以下のようなものがある。

  • 一旦バスから降りてバスを降りて出入国審査を受けるケース
国境越えとしては最も一般的なパターン。バスが国境検問所で停車し、全ての乗客が一旦バスを下車して出国審査を受けた後、再びバスに乗り込み、国境を通過後に入国先の国境検問所で同様の手続きを取る。検問所どうしの距離が短いと、乗客がいちいちバスに乗り込まずに各自国境を歩いて通過する場合もある(例として、コスタリカパナマ間にあるパソ・カノアスボリビアチチカカ湖湖畔のコパカバーナ近くにあるペルーとの国境など)。
なお、国境検問所間が短い場合には旅客がパスポートコントロールを受けている間にバスがさっさと国境を越えて先に行ってしまうことがよくある。知らないと慌ててしまうが、バスは隣国の国境検問所付近で旅客が出国先と入国先のパスポートコントロールを終えるのを待っているので特に心配はない(ちゃんと乗客がそろっているか、出発時に車掌が数を確認するようになっている)。
  • バスに乗ったままパスポートコントロールを受けるケース
ごくまれに出入国の際乗客がバスから下車せず、車掌にパスポートを預けて出入国スタンプを受けることがある(アルゼンチンメンドーサチリバルパライソを結ぶ国際バスを利用した際の、アルゼンチン側の出国審査、またはロシアサンクトペテルブルクエストニアタリンとを結ぶ国際バスを利用した際の、エストニア側の入国審査などがこのようなパターンだった)。
基本的には周りの乗客と同じようにパスポートを車掌、あるいは乗車してきた国境審査官に預けてスタンプを押してもらった後、パスポートの返却を受ければそれで手続きは終わりである。当然のことながら、パスポートを受け取る際、パスポートが間違って他人のものとなっていないかはチェックした方がよい。なお、出国審査について、このように手続が簡単に済んでしまうようなケースの場合であっても、続いて入国した先の入国審査では通常通りバスを降りてパスポートコントロールを受ける必要がある場合というのも当然のことながらある。
国境行きのバス(ニカラグア
  • 国境でバスを乗り換えるケース
中南米諸国に多いが、安いクラスのバスだと、そもそもバスが国境の町止まりであり、何らかの形(通常は歩くのが一般的)で国境を越えた後、入国先の国境、もしくはその付近の町で次のバスを拾うという場合がある(エルサルバドルホンジュラスの間にあるエル・アマティージョなどはこのパターン)。このようなケースの場合であっても、ちゃんと次の国境付近で国境越えの旅行者を相手にした商売が成り立っており、そこにバスのチケット売りも含まれるため、よほど辺鄙な国境でもない限り着いた先の国の国境で足止めを食うことはまずない。そのようなところではバスのチケットを買わすために売り子がわざわざ入国審査まで旅行者を連れて行った後で目的地を聞いて適当なバスまで連れて行ってくれることもある。そのガイドに従いさえすれば、目指す目的地に着くことができるので、利用する価値はある(ガイド料として多少のプレミアは上乗せされているのかもしれないが、それでも連れて行かれた先のバスが特に法外な料金ということはないようだ)。
なお、上に述べたケースのバリエーションとして、主要な街から国境までは直接バスが通じておらず、国境に(一番)近い街で一旦国境行きのバスに乗り替えるようなケースもある(ニカラグアとコスタリカの国境がこの例。首都のマナグアから国境であるペニャス・ブランカスまでは直接バスの便がなく、一旦最寄の街であるリバスで国境行きの専用バス(右画像)に乗り換える必要がある)。もっとも最初から(中級クラス以上の)国際バスに乗れば、このような煩瑣な手続きは取る必要がない。


休憩の際の注意[編集]

バージで湖を渡るバス(チチカカ湖

長距離バスの場合、大体2時間から3時間おきに道路沿いのドライブインやサービスエリアなどで食事やトイレなどのための休憩を取る(ただし車内にトイレが付いている一部の夜行バスなどの中には、ほとんどの乗客が寝ているため休憩を取らないものもある)。その際、休憩に入る前に運転手や車掌がその場所で何分の休憩を取るのか伝えるが、ほとんどの場合が現地語のみのアナウンスなので、果たして一体どれくらい休憩をとるのか判然としないことが多い。その際には、乗り遅れなどのトラブルを避けるため、なるべく運転手に現地時刻に合わせたアナログ時計(懐中時計など)を示して、今の時間から十分後くらいを指差しながら、ジェスチャーで休憩時間を確認するようにするとよい。途中ドライブインで食事を取る、バージでバスを渡河させるなど特殊な事情でもない限り、1回の休憩時間は大体10~20分程度である(単にトイレだけの場合はそれよりも短い場合もある)。

その他乗り遅れ対策として以下のような方法がある。

  1. 英語のわかる乗客に時間を尋ねる
  2. 周りの乗客の顔を覚えておく
  3. 降車時に車体を撮影
  4. 降車時にナンバーを控えておく

最後の2つを勧める理由は、大きな休憩所だと、同じ会社の違う目的地に行くバスや他社のバスでもデザインの似たものなどが一緒に停車していたりして、自分の乗るバスがどれなのか迷うこともありえるからである。

いずれにせよ、休憩中は一人でバスの停車場所からあまり遠くに離れず、降車時に覚えて置いた乗客の近くにいて彼らの行動を逐一チェックし、それら乗客がバスに帰り始めたら自分もなるべく早いうちにバスに戻るようにするなどの対策をとるとよい。

英語の分かる乗客に尋ねるときの文章は、以下のとおり。

このバスは何時に出発しますか?

What time will the bus leave here?

休憩時間は、何時何分までですか?

Could you tell me how long the break time is?


車内での飲食[編集]

バスによっては半日、あるいは1日以上走り続けるものもあり、そのような場合には車内で飲食の提供がある場合がある。飲食の提供方法としては、あらかじめ料金に食事が含まれていて車内で食事が配られる場合と、車内販売から買う場合のいずれかとなる(それ以外にも、ごく短い停車時間に窓の外に売り子が群がるようなケースをたまに見かけることも)。

飲食自体を禁止するバスはまずないが、自分で考えたようなペースで途中休憩所に立ち寄ってくれるかどうかわからないので、特にトイレが付いていないバスに乗っている場合、トイレが近い人はあまり調子に乗って飲み食いしない方がよい。

逆に、暑い国の乾燥地帯などを走るバスで、エアコンの効きが悪いものに乗る場合などには、長く乗り続けていると脱水状態になることがあるので、水分補給のためにも、ミネラルウォーターなどを車内に持ち込むとよい(結果的に飲むことがなくても、「安心料」としての意味もある。このようなバスは大抵エコノミータイプのバスであり、車内販売などのサービスはないと考えた方がよい)。

乗り換えの際の注意[編集]

バスの乗り換えについても、あらかじめ知っていれば現地で慌てずに行動できるような情報がある。

ルート上で乗り換えがある場合[編集]

ある目的地まで通しで切符を買っていたとしても、実は途中でバスを乗り換える必要がある場合、また乗客が極端に少ない場合などに、同一会社の同じルートのバスに乗り換えさせられる場合などがある(一例として、ペルーナスカからリマに行く際に、選択するバス会社によっては途中のイカのターミナルでバスそのものを乗り換える必要が生じる(余談だが、そのようなケースの場合、あらかじめそのような状況を把握できていなくても、他の乗客の動きでそれとわかる))。その際、あらかじめ座席指定をしている場合などは、乗り換えた先のバス、あるいは乗り換え地点のターミナルなどでチケットの座席番号を新たなものに書き替えてもらう必要がある。なお、途中バスが遅れたりして、乗り換え時間がほとんどなくなることもあり、その際にはかなりあたふたするので、座席や荷物室に忘れ物をしないように注意。

事故の際の代替車への乗り換え[編集]

やや特殊な事例と言えるが、バスが何もない原野の途中でパンクしたような場合で、後から来た同一会社の同じ目的地のバスに座席の空があれば、そちらに乗り換えさせられるといったようなケースもある(長距離を走行するバス旅行の場合、たまにこのようなことがある)。このような場合であっても、バスの運転手や車掌が代替交通手段への振り替えを処理してくれる(あるいは結構な確率で生じるのか、手際がよい)ので、基本的に彼らの指示に従えばよい。

荷物の盗難に注意[編集]

荷物室への預け入れの場合の注意点[編集]

バスの荷物室は大きな荷物も運べて便利だが、自分がバスの席にいる間はなかなか目が届かないので少々厄介だ。乗車前に荷物室に荷物を預ける荷物室に預けた荷物の管理が問題となる。想定される盗難のケースとしては、預けてバスに乗り込んだ後で盗まれるケース、途中停車したターミナルで盗まれるケース、バスが最終目的地に着き、バスから降りて荷物をピックアップするまでに盗まれるケースなどが考えられる。

荷物の管理がしっかりしているバスで、車掌が荷物に番号札を付け、ピックアップの際に提示する半券を渡してくれるような場合であればあまり心配する必要はないが、そうでない場合には、荷物の管理に注意を向ける必要がある。とはいっても、一旦バスに乗り込んでしまえば、せいぜい窓から状況を確認するくらいしかできないのも事実ではある。そのような中で、(有効とまでは言えないものも含め)とりあえず取れそうな、盗難に対する自衛策を挙げると以下のとおりである。

  1. なるべく高級クラスのバスを利用する。上に書いたこととも関連するが、バスが高級であればあるほど、あらゆる面で運行管理がしっかりしており、荷物についても預け入れ時に番号付きの荷札やステッカーを貼付し、車掌や運転手が一つ一つ乗客に渡した半券と照合して乗客に荷物を渡してくれる場合がほとんどであるため、盗難や取り違えの発生率が低くなる(だてに高い料金を払っているわけではないのだ)。「高級」といっても飛行機などに比べれば料金はさほど高くもなく、十分に手に届く値段なので、高級クラスのバスを選択するのは荷物の管理にとっても極めて有効な手段と言える。特に貧困層が多く、盗難などの事故が多発する国でバス旅行をする際にはおすすめの手段である。
  2. 目的地までノンストップのバスを極力選択するようにする。停留所が多く、途中での乗り降りが頻繁に発生するほど、盗難や取り違えの危険性が増すからである。ノンストップバスであれば、目的地まで荷物室が開閉されることがないので、とりあえずは安全ということになる(ただし、バスルートが長距離になればなるほど、途中の大きな町に停まるケースが増えるので、ノンストップバス自体がなくなる傾向がある)。
  3. 車内の棚に収納できそうな荷物はなるべく車内持ち込みにするようにする。とりあえず目の届く範囲に荷物を置いておくのが一番安全である。ただし、これができる荷物の大きさには自ずと限界がある。また、後述のように、車内持ち込みをした手荷物が睡眠中に置き引きされるようなケースもあるので、車内持ち込みをしたからといって決して万全という訳でもない点には注意(過度の心配は不要だが、バスの棚に置いた手荷物の中には貴重品を入れないなど、油断しないように心がけたい)。
  4. 荷物室に預け入れる荷物の中には、貴重品などを絶対に入れない。これは鉄則である。仮に荷物が不幸にして盗まれてしまっても、パスポートや金銭などさえ手許に残れば、途中必要最小限のものを買い足しつつ、自力で帰国することも可能なのだから。
  5. 預け入れる荷物は、必ず南京錠などで施錠する。置引きなどにあわなくても、途中で荷物の抜き去りが生じる場合もあるからである。
  6. あまり高級そうな感じの荷物を預け入れない。やはりそのような形で目立つ荷物は、中にも金目のものが入っているように見えるので、盗む側の目にも留まりやすい。
  7. 預け入れる荷物の中に、自分のものと主張できるようなアイテムを何か入れておく。仮に泥棒が荷物を持ち去ろうとしているのを取り押さえ、お互いに「これは俺の荷物だ」とお互いに言い張るようなトラブルに巻き込まれた場合に、「何を言う。これは俺の荷物だ」と反駁できるようにするためである。例えばパスポートのコピーとか、日本語で書かれた名札、荷物の合鍵、日本の書籍など、常識的に考えて、およそ現地の人間が持っていないようなものがよいだろう。なお、南京錠などで施錠されていれば、当然鍵の持ち主が荷物の持ち主という推定が働くので、その意味でも荷物への施錠は重要である。
  8. 荷物室の開閉が見える位置にある座席に座っている場合は、乗車時や途中の停車場などで荷物室が開閉される都度とりあえず外の様子を見て、自分の荷物が不用意に持ち出されていないかチェックする(不審な動きを見つけたら、声を出すなどの対応が取れる。ただ、そのまま持ちさられてしまったらそれ以上のことはできない訳で、あまり有効な自衛策とは言えないが)。
  9. バスが目的地に到着したら、できるだけ早く下車して荷物をピックアップするようにする。自分から荷物が離れている時間が長ければ長いほど、置引きなどのトラブルに巻き込まれる確率が高くなるのだから、早めのピックアップも、トラブルに巻き込まれないための鉄則の一つと言える。

なお、悪意の盗難ばかりでなく、取り違えのような事故も生じうるので、その意味でも目的地についたらさっさとバスを降り、なるべく早めに自分の荷物をピックアップするようにしたい。

車内での荷物の管理[編集]

これまで荷物室への荷物の預け入れについて記述してきたが、車内でも置引き等のトラブルは発生しうる。例えば時差ボケが原因で座席で眠り込んでしまっている間に、他の乗客が上の網棚の荷物を置引きして、途中の停車場で降りてしまうようなケースがある。

一番安全なのは自分のひざの上に抱えるようにして持っているか、横において肘かけがわりに使う方法である。ただ、車内が混んでいる場合は荷物で座席を占領することもできないし、ひざの上に置く方法も、長時間だと疲れる。加えて、そもそも大きすぎる荷物はこのような方法に頼るわけにもいかない。

この記事「バス旅行のコツ (世界編)」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。