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SL列車

出典: Wikitravel

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SL人吉
SL人吉

SL列車とは実際に石炭をたいて走れるように保存されている蒸気機関車を使って牽引される観光列車である。産業遺産としての蒸気機関車を公開保存する意義もあり、蒸気機関の仕組みがよくわかるため、動く博物館の要素も持っている。


[編集] 総論

鉄道の創設時からその動力は長い間蒸気機関車が担って来たが、エネルギー効率が悪いことから鉄道の近代化によって国内では昭和50年に営業用の蒸気機関車は全廃された。しかし、この数年前から蒸気機関車を追い求める愛好者が増えており、廃止を惜しむ声が高かった。

そのような中で静岡県の大井川鐵道では廃車になった機関車の払い下げを受けて整備し、昭和51年から復活運転を開始、それを受けて国鉄でも保存されていた機関車を使って昭和54年から山口県の小郡駅(現在の新山口駅)から津和野駅までの山口線で運行されるようになった。

国鉄が民間会社として移行されると、蒸気機関車はお客さんを鉄道に呼び込むための手段のひとつとして、各地で保存展示していた機関車を復元して運行されるようになった。ここでは、各地にある動ける状態の蒸気機関車とその運行状況などを紹介する。機械の中で一番人間に近いといわれる蒸気機関車が牽引する列車に乗る旅に出てみ見てはいかがだろうか。

また、大井川鐵道でも、ドラマ「裸の大将放浪記」などで昔のことを懐かしむ「レトロ」としての蒸気機関車を重要視している。

海外にはわずかながら現役の蒸気機関車が運行されているところがあるほか、各国に保存されている蒸気機関車を運行している路線がある。鉄道創設の国イギリスには鉄道施設保存のための専用鉄道を持ち、会員がすべてボランティアで運営している組織が多数ある。

[編集] 車両形式に付いているアルファベットの意味

蒸気機関車の形式にはD51やC11のようにアルファベットが付いていることが多い。このアルファベットは機関車に動軸(「動輪」ともいう。ピストンによって作られた駆動力が伝わる車軸または車輪)がいくつあるかを表している。Cなら動軸が3本、Dなら動軸が4本ある。動軸の本数は機関車がどのような目的で使われるかによって異なり、貨車をたくさん引っ張って行く貨物列車の場合は牽引力を優先するため動軸が4つ、特急列車や急行列車など牽引力より高速性を重視した旅客列車の場合は動軸が3つとなっている。

CやDといった動軸数による形式の分類は1928年10月から適用されたので、これより前に作られた車両(例:SL人吉号の8620形)の形式は4~5桁の数字で表されている。

実際に乗る上で動軸の数が異なることで何が大きく変わるわけではないが、SLの旅を楽しむための豆知識として覚えておいてはいかがだろうか。

[編集] 目的地とその特徴(日本)

[編集] 営業路線での運行

[編集] 北海道

北海道旅客鉄道(JR北海道)がC11 171 とC11 207 の2台を所有している。固定的運行区間は以下の通り。

  • SL冬の湿原号 - 冬季:釧網線の釧路駅 - 標茶駅・川湯温泉駅間。[1][2]
  • SL函館大沼号 - 夏季:函館線の函館駅 - 森駅。[3]
  • SLニセコ号 - 秋季:函館線の札幌駅 - 蘭越駅間。[4]
  • その他の運転:各地で臨時列車を運転することがある。

[編集] 東日本

D51 498牽引のSLみなかみ号(通常客車)
D51 498牽引のSLみなかみ号(通常客車)
C61 20牽引のSLみなかみ号(旧型客車)
C61 20牽引のSLみなかみ号(旧型客車)

東日本旅客鉄道(JR東日本)がD51 498およびC57 180を所有し、2011年夏にC61 20が復活運転を開始した。

  • SLばんえつ物語 - 磐越西線の新潟駅 - 会津若松駅間で運行されている臨時列車。C57 180が牽引している。[5]
  • SLみなかみ - 上越線の高崎駅 - 水上駅間で運行されている臨時列車。D51 498またはC61 20が牽引している。渋川駅で長時間停車する際、ホームで地元の特産品の販売が販売される。[6]
  • その他の運転:C57 が定期運行の合間を縫って臨時列車を運行することがある。D51によって釜石線、北上線などでの臨時列車の運行がある。また真岡鉄道のC11 325 を借り受けて只見線で臨時列車が運行されることもある。

JR以外の鉄道会社では、真岡鉄道と秩父鉄道でSLが運行されている。

  • SLもおか号 - 真岡鐵道の下館駅 - 茂木駅間で運行されている臨時列車。C11 325またはC12 66の2台が牽引しており、1年を通じて土休日に1日1往復運行している。冬季期間でも運転されている数少ないSLの1つである。[7]
  • SLパレオエクスプレス号 - 秩父鉄道のの熊谷駅 - 三峰口駅間で運行されている臨時列車。C58 363が牽引しており、3月から12月にかけての土・日を中心に運行している。[8]

[編集] 東海

  • SL急行(大井川鐵道) - 金谷駅 - 千頭駅間で運行されている臨時列車。C10 8、C11 190、C11 227、C56 44のいづれかのSLが牽引している。多客期には1日2~3本、それ以外の日は1日1往復ほど運行されている。行楽シーズン以外の平日でもSLを運行している貴重なSLでもある。[9]
    • 財団法人日本ナショナルトラストがC12 164 および客車を所有し大井川鐵道に管理運営を委託しているが、安全運行設備 (ATS) 未設置のため現在休車中である。[10]

[編集] 西日本

  • やまぐち号 - JR山口線の新山口駅 - 津和野駅間で運行されている臨時列車。普段はC57 1の牽引だが日によっては特別にC57 1とC56 160の重連、C57 1の定期検査の間はC56 160によって運転される日がある。[11]
  • SL北びわこ号 - JR北陸本線の米原駅→木ノ本駅で運行されている臨時列車。C56 160が使用されている。木ノ本駅でSLが方向転換できない点とダイヤの都合で下り列車のみの運転で上りは回送列車となっている。

[編集] 九州

  • SL人吉 - 、熊本駅 - 人吉駅間で運行されている臨時列車。展望ラウンジ付きの3両編成の客車車両を58654(8620形)が牽引している。肥薩線内では日本三大急流の1つである球磨川沿いを走っていく。白石駅と一勝地駅では数分間の停車時間があるので、木造駅舎見学や記念撮影が楽しめる。[12][13]

[編集] 公園・博物館での運行

[編集] 北海道

  • 遠軽町の丸瀬布いこいの森では、森林鉄道で活躍していた「雨宮21号」を4月下旬から10月の開園期間中、土、日、祝日に運行している。

[14]

  • 三笠市幌内にある三笠鉄道村ではS-304を所有し園内の路線で運行している。 [15]
  • 小樽市手宮にある小樽総合博物館には明治42年にアメリカで製造されたアイアンホース号が敷地内の路線で運行されている。 [16]

[編集] 東日本

  • 山形県河北町の河北中央公園では、かつて軽便鉄道で使われていた機関車を復活し4月から10月までの月1回運転している。[17]
  • 福島県伊達市のやながわ希望の森では、機関車さくら1号が4月上旬 - 11月中旬の土曜日・日曜日・祝祭日に1日5本が運行されている。[18]
  • 栃木県日光市のウエスタン村では、100年ほど前にハワイで使用されていたワイパウ号と、1920年代のアメリカの機関車バージニア号が園内に敷かれた路線で運行されている。 [19]
  • 埼玉県宮代町の日本工業大学工業技術博物館では、8月と12月以外の月1回保存されている明治期の英国製の機関車を運転する。 [20]
  • 群馬県安中市の碓氷峠鉄道文化村では、小型機関車「あぷとくん」が1日13回運行されている。[21]
  • 千葉県浦安市の東京ディズニーランドのアトラクションにウェスタンリバー鉄道がある。 [22]

[編集] 東海

「虹の郷」で運行されているミニSL
「虹の郷」で運行されているミニSL
 
  • 静岡県伊豆市の修善寺虹の郷では、線路の幅が15インチ (38cm) のミニ鉄道であるロムニー鉄道が、園内のロムニー駅 - ネルソン駅間約1kmを結んでおり、2両の蒸気機関車(ノーザン・ロックII号、カンブリア号)が2両のディーゼル機関車(ジョン・サウスランドII号、シティ・オブ・バーミンガム号)とともに活躍している。 [23]
  • 山梨県北杜市の野辺山SLランドでは、台湾のサトウキビ畑で使われていた小型機関車が4月下旬から11月上旬の開園期間中、土・休日および夏季休業中に1日13回運行されている。 [24]
  • 愛知県幡豆町の愛知こどもの国では、昭和49年に新製された小型機関車による「こども汽車」を運行している。 [25]
  • 愛知県犬山市の博物館明治村では9号機関車、12号機関車を所有し村内の路線を運行している。 [26]

[編集] 西日本

  • 京都市下京区の梅小路蒸気機関車館では C62 2、C61 2、C57 1、C56 160、D51 200、8630、 B20 10の7両を自走できる状態で保存している。このうちC62、C61、D51、8620 が構内の約1kmの展示線で客車を牽き、スチーム号として運行している。[27]

[編集] 目的地とその特徴(海外)

[編集] インド「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」

引退をしていないので現役の蒸気機関車であるが、観光用にディーゼル機関車と併用されて運行されているものである。

[編集] イギリス「タリスリン鉄道」

[編集] スイス「ブリエンツ・ロートホルン鉄道」

スイスの登山鉄道。電化しなかったため今でも蒸気機関車で運行される。急勾配似合わせた機関車のため平地では機関車が斜めの状態になる。

[編集] オーストラリア

[編集] 中国

[編集] 台湾

台湾島東部の侯同駅から菁桐駅までの平渓線で、戦時中に日本が持ち込んだKC12 4(日本のC12形と同型)が復活されて観光用に運行されることがある。

[編集] 旅のヒント

  • 列車は乗客の写真撮影への便宜のため停車時間の長い駅を設定けてあることがある。時刻表や車内放送で確認しておくとよい。
  • 車掌や乗務員が記念品を配ったり、車内に記念スタンプをおいてあったり、車窓案内の放送を流したりすることがある。
  • 販売員が乗車し、記念品となる商品や特製の弁当、カップ酒などを販売することがある。
  • SLが走る日には、沿線には見学者や撮影者がやってくる。子供たちがSLに向かって手を振っているときには笑顔で手を振り返すとより旅が楽しめる。

[編集] 気をつけること

  • 昔に比べれば少ないが、それでも外燃機関である蒸気機関車からは煤煙や火の粉などを出しながら走っている。そのため、トンネルに近づいた際は開けていた窓を閉めるようにしよう。
  • 機関車や客車には煤が付いていることがあるのでむやみに触ると汚れることがある。手や服が車両に触れないようにするほうがよい。
  • 機関車のボイラーは熱くなっているほか、前部にあるピストン部分から蒸気を吹くことがあるので触れて火傷をしないように注意が必要である。

この記事「SL列車」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。