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韓国縦断自転車旅行

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これは「旅行プラン」の記事です。

韓国縦断自転車旅行は、韓国釜山からソウルへかけて、自転車で1週間を目処に縦断する旅行プランである。


分かる[編集]

自転車乗りの夢、あるいは目標として、「○○一周」や「○○縦断」といった、特定の地域を征服するスタイルの旅行が挙げられよう。しかし、日本列島を縦断するとなると数ヶ月、自転車での四国遍路でも数週間を要するなど、日本人ウィキトラベラーの多くを占めるであろうサラリーマンにとってはハードルが高い。ましてや世界一周ともなると人生の全てを捧げなければ無理な話だ。

そんな自転車乗りの欲求を満たしてくれるのが、お隣韓国である。韓国の二大都市であり、国土の両端に位置する釜山とソウルの間の距離は500km弱、自転車であれば一週間で縦断することは不可能ではない。一週間くらいの休暇であれば、会社勤めでもちょっと頑張れば取得できるのではないだろうか。

また、韓国内を自転車で旅行することで、交通機関に囚われない、自由度の極めて高い旅程を組むことも可能となる。一般のガイドブックでは紹介され得ない名勝史跡と出会える機会も多くなろう。

なお、この旅行プランでは一週間で全旅程を完走することを前提に記述するが、実際に走ってみると各所で観光するなどで時間を浪費し、一週間での完走は現実的に難しいかもしれない。後述するように、日程が危うくなったら輪行で引き返すなど、余裕を持って行動したい。


準備[編集]

ここでは韓国自転車旅行で特徴的な準備品について記述する。他に必要な準備品については韓国および自転車旅行のコツも参照されたい。

道路地図[編集]

まず、日本で出版されている一般の旅行ガイドは自転車旅ではほとんど用をなさない。都市部や観光地探しでは便利だろうが、自転車旅で必要とされるのは田舎の地方道も詳細に載っている道路地図だ。

日本での入手は難しいが、洋書を取り扱う書店等で探したい。初めての韓国旅行で自転車旅行に挑もうという酔狂な人は希だろうから、あらかじめ韓国へ行く機会があればその際に、あるいは韓国へ訪れる知人に頼んで買ってきて貰うなど、出来る限り渡航前に入手し、プランを入念に練りたい。

どうしても現地での購入となるならば、釜山駅南浦洞に書店がある。ほぼハングルのみの表記で漢字表記が全くない地図もあるので、ハングルの読み下し能力は必須。

自転車整備用具[編集]

後述するが、一つの商店街に必ず自転車店を見つけられる日本とは状況が大きく異なり、韓国内では自転車の整備も可能な自転車店を見つけることは都市部でないと困難で、空気ポンプ、パンク修理キットだけで済ませようとするなら無謀である。加えて替えチューブ2~3本、ブレーキシューの予備、ドライバー・レンチのセット、チェーン切り、輪行袋、雑巾やガムテープあたりは揃えておきたい。

サングラス、ゴーグル[編集]

ゴミから目を保護するために有効。韓国では町中は特に埃っぽい。走行中に目にゴミが入ると危険なので、日頃は使用しない人も持参しておいたほうがよい。

現金[編集]

「市」と名のつく町なら銀行の一つや二つあるだろうが、「郡」の地域は郡庁の置かれている町であっても銀行が無い場合がある。町の金融機関は信用金庫や農協だったりするが、日本円の両替が出来ないケースが多い。危機管理の上でも常に10万ウォンくらいの現金は備えるよう、外貨両替の可能な銀行を見つけたら早めの両替を心がけたい。

出発する[編集]

釜山へは、大阪下関博多からフェリー航路がある。船で自転車を持ち込む場合、分解して輪行袋に入れて持ち込むか、分解せずにそのまま携行手荷物として預けるか、いずれかの方法を取ることになる。この取扱いが船社によって異なるので、あらかじめ船社に問い合わせること。大阪航路のパンスターフェリーは客室への持ち込み不可、携行手荷物扱いに限られる(料金\4,000)。博多航路のビートルは自転車の持ち込み不可。

走る[編集]

全体のコース取りとして、道路地図を参考に、京釜線など鉄道の線路沿いに走る幹線道路を選ぶと良い。韓国では近年こそトンネルが掘られるようになってきてはいるが、日本統治時代に造られたものを除きトンネルがほとんど無く、必然的に峠越えの連続となる。可能な限り高低ロスを抑えるためにも、勾配の少ない鉄道ルートを辿りたい。

釜山から大邱[編集]

このエリアは古代から中世の朝鮮古都巡りの地と位置づけが出来る。韓国上陸後早速のルート選択となるが、当該ルートの旅行ガイドを参考の上、好きなルートを選ぼう。このエリアの通過の目安は2~3日。

慶州を経由する[編集]

観光地としてメジャーなルートは慶州ルートだろう。

リゾート地として有名な海雲台、カニの水揚げ港として人気が高まる機張、鯨料理と倭城の蔚山を経由して、仏国寺や新羅の古都が世界遺産に登録された慶州。見所が多すぎて、このエリアを脱出するのに悩ましい。

釜山から蔚山まで、海岸線からほど近いものの山間の道を走るので、アップダウンに多少苦労するかも知れない。蔚山から永川をかすめて大邱までは比較的平坦。

密陽を経由する[編集]

慶州ルートに対して、穴場とも言えるのが密陽を経由するルート。

洛東江を越えて入る金海は古朝鮮・金官伽耶国の古都。密陽は三大アリラン「密陽アリラン」の故郷。青道の闘牛祭りは韓国最大規模と言われる。青道からそのまま国道25号を走るより、国道20号から地方道30号へ回ると、大邱の友鹿里を経由できる。ここは文禄・慶長の役に従軍しながら朝鮮に投降したと言われる日本人武将「サヤカ」土着の地として有名。

このルートは慶州経由より距離は短いものの2~300m級の峠越えがいくつもある。

大邱から大田[編集]

このエリアは、身の丈の韓国文化と生活を一身に体感する地、と位置づけよう。正直、観光地としては乏しいものの、その分観光地化されていない、素の韓国を味わうのに打って付けだろう。

亀尾は韓国成長の礎を築いた朴正煕元大統領の生家がある。金泉の郊外には名刹・直指寺。ブドウの名産地でもある永同郡に入ると忠清道。入ってすぐの秋風嶺は韓国のへそとも言える、中間地点。

このエリアの通過の目安は2~3日。永同まではなだらかな登り、永同から大田はいくつかの峠越えが待っている。

大田から烏山[編集]

いよいよ首都圏へのアプローチとなるこのエリアは、韓国近現代史の負の歴史を目の当たりにするエリアでもある。

朝鮮戦争の緒戦期、朝鮮人民軍による米韓軍追撃戦の舞台となり、激戦地を記念する顕忠碑を至る所で目にすることが出来る。また天安郊外には日本の統治からの独立を記念する独立記念館があり、韓国側の視点による日本統治の歴史を知ることが出来る。天安からはソウル行きの地下鉄が出ている。新興港湾都市平沢からは京義道。

このエリアの通過の目安は1日半。天安まではいくつかの峠越え。ルートにもよるが、激しいアップダウンも待ち構えているので、心して挑もう。

烏山からソウル[編集]

空軍の基地のある烏山で、最後のルート選択。いずれも首都ソウルのベッドタウンで、もうソウルに足を突っ込んだと言って良いだろう。このエリアの通過の目安は1日半。

安養を経由する[編集]

烏山から水原に至る国道1号線は、有事の際には軍用空港に転用可能な仕様になっている。こういう道路は韓国各地にあるそうなので、他の地でも見つけてみるのも面白い。韓国自転車旅の醍醐味とも言えるスポットだ。

義王には鉄道博物館。日本統治時代から現代に至るまでの韓国鉄道史を網羅しており、鉄道ファンには堪らない。

ソウルまではほとんど平坦な道。

城南を経由する[編集]

城南の牡丹市場(4と9のつく日)は韓国の五日市の中でも有数の活況を呈する。

市内を流れる炭川の河川敷には自転車道が整備されており、漢江まで一気に走れる。休日には地元のサイクリスト達で賑わいを見せる。

ソウル市内[編集]

本旅行のラストを飾るゴール地点はどこに設定しようか。ソウル市庁、東大門、漢江越え…。いろいろな場所が想定できるが、それは貴方が決めることだ。

ただし残念なことに、帰国に向けて釜山へ戻る場合はソウル高速バスターミナルから発つことになるが、バスターミナルが漢江の南にあるのに対し、想定しうる目立ったゴール地点は韓江の北側に位置しているので、また同じ道を戻らなければならない。

もし仁川国際空港から飛行機で発とうとするなら、漢江沿いに黄海へ向けて自転車道が続いているので、そのまま走り続ければよい。

気を付ける[編集]

道路事情[編集]

韓国は日本と違い右側通行である。走り始めて慣れるまでは、意識的に右側を走るように心掛けよう。無意識のうちに左側へ寄ってしまいがちになるので、注意したい。

道路は概ね車線も路肩も広く、また自動車専用道と見紛う高規格道路でも自転車での走行が可能。交通量が少ない道路であればすこぶる快適に走ることが出来る。但し制限速度は市内で70km/h、郊外だと80km/hと日本より高速なので併走する自動車に注意。

運転マナー[編集]

運転マナーが悪いと言われる韓国だが、だからといって好き好んで自分からぶつかりに行くような運転者ばかりのはずがない。韓国では自転車乗りが少なく運転者に気付いて貰えないと巻き込まれる恐れもあるので、相手にアピール出来るような走り方を心がけたい。韓国の道路に慣れてきたら、むしろ相手に合わせて少々強引に行った方が、流れは良いかも知れない。何より、早めに空気を感じ取り、安全第一が肝要。

なお、バス運転手は日本では一般に運転マナーの優等生だが、韓国ではマナーの悪さの代名詞とも言える。我が物顔で走行するので、バスとは距離を置いて走りたい。

交差点は常時右折可[編集]

日本では赤信号での左折は原則禁止だが、韓国では赤信号でも右折が可能だ。これはメリットであるようでいて、自転車にとっては要注意。直進にそなえて信号待機していても、自動車が自転車に気がつかずに猛スピードで右折進入してくることがあるからだ。赤信号では後方の路側帯か、または前方の直進車線横の安全地帯まで進んで待機すること。

散乱する落下物[編集]

近年では郊外の道路網の発達で路面そのものは比較的新しく走りやすい区間が多いのだが、これを台無しにしているのが落下物の多さ。日本ほどマメに清掃を行っていないようであり(むしろ日本が几帳面すぎるのかも知れない)、様々な落下物が散乱している。

積み荷の鋼材や鉄くず、そして自動車道であるにも関わらず散乱する焼酎やビールの瓶の破片などは、パンクの要因となる。回避にも限度があるだろうから、パンク修理に備え常に心の準備だけはしておきたい。

もう一つ多いのが、動物の死体。犬や猫、そして多いのがリス。やはり日頃路面の清掃が行われていないためか、轢かれた後ぺちゃんこになるまで放置され、最後はからからになって吹き飛ばされる、と動物たちにとって誠に気の毒な環境である。我々にはどうすることもできないが、これも心の準備はしておきたい。

信用できない自転車専用道[編集]

自治体によっては、「自転車専用道」を整備しているところもある。路面や標識で自転車のマークを表示しており、建前上は自転車道と一目で判る。しかし実情は、乗り上げ不可能な段差があるのにスロープがない、唐突に寸断してバス待合所が設けてある、数年は伐採していないような雑草が生い茂り自転車はおろか徒歩での通行も困難、といった「自転車道」に出くわすことも多い。

大都市の河川敷のように日常的に自転車が往来したり、観光都市で自転車も重要な移動ツールと位置づけている地域はそのようなことは無いだろうが、自治体によって温度差が激しいのは事実だろう。

自転車道の表示があっても、時には車道を選択することも必要となる。これも、その地域の空気を察知する能力を早めに身につけておきたい。

自転車整備[編集]

近年こそ韓国の自転車人口は増えてきたが、それもレジャーとしてであって日常の移動手段としてはマイナーと言わざるを得ない。これは自力での移動に抵抗感を抱く両班思想が影響しているのかも知れない。事実、ちょっと大きめの町で無い限り、自転車店を見かける機会が少ない。これは、日本であれば商店街一つに自転車店が2~3店あるような環境とは雲泥の差だ。

従って、韓国自転車旅行に臨むにあたっては自転車トラブルには自力で対応できるだけの整備スキルは身につけておくべきだ。パンク修理はもちろん、ブレーキワイヤーやシューの交換調整程度は助け無しの自力で行えるよう、日頃から備えておきたい。

韓国では日本と同様に英式バルブがポピュラーで、米式・仏式のバルブは専門店でないと扱いがない。これは日本と状況が同じなので、チューブの予備は余分に備えておきたい。

宿泊[編集]

韓式旅館や旅人宿は大抵の町で普通に存在するので、それほど心配することはない。都市型ホテルは大都市や観光地でないと難しいだろう。

宿泊に際しては予約の心配はしなくて良い。もしイベント等が無いのに町中の宿が全て満室であったなら…それは貴方が余程運がないということだ。その後の旅で事故に遭わないためにも、荷物をまとめて帰ることを検討した方がよいかもしれない。

野宿旅の場合、集落ごとに地域の憩いの場とも言える東屋があるし、公園や適当な空き地でテントという選択肢もある。無人駅は少ない(駅員が常駐しているか、完全に閉鎖されている)ので、日本のような駅寝はお勧めできない。

バイクへの応用[編集]

本旅行プランは、そのままバイク(オートバイ)旅行にも応用可能。その際の注意点を列記する。

フェリーでのバイク航送の料金が自転車と比較にならないほど高い。輸入税関手続きや保険など、数万円は必要。あらかじめ利用する船社と打ち合わせが必要。

上陸後、万が一事故等で旅行が不可能となっても、一時輸入の条件上、持ち込んだバイクは例え鉄くずとなっても日本に持ち帰らなければならない。

韓国の高速道路は日本と異なり、二輪車の走行は不可。全て一般国道等の走行となる。

なお、韓国では50cc以下の二輪車は日本の原付のような登録は不要。ナンバープレートのついていない原付も平気で走っているので驚かないこと。

帰る[編集]

無事ソウルまでたどり着いたなら、次は日本への帰国。船で入国したのなら、改めて釜山まで戻らなければならないだろう。

釜山行きの高速バスは、ソウル高速バスターミナルから出ている。釜山行き高速バスは1時間に2~3本ほどある。所用4時間半。バスのトランクに空きがあれば、自転車を分解せずにそのまま放り込むことも可能。

予定の日程でソウルまで辿り着けなかったとしても、韓国内は高速バス網が発達しているので、最寄りのバスターミナルから釜山を目指すことになる。どんな町でもどこか大都市に出ることが出来るなら1回の乗り換えで釜山まで辿り着けるはずだ。

ソウル方面からの高速バスは、釜山の老圃洞にある高速バスターミナルに到着する。日中にソウルを発ったとしても釜山に到着するのは夕刻から夜になるだろうから、帰国前に釜山で一泊することになる。但し、老圃洞近辺に宿泊施設はなく、釜山地下鉄梵魚寺駅付近まで下りないと宿は無い。

翌日、改めて釜山港まで走ることになるが、距離は30kmほどあるものの港まで下り坂なので半日もあれば港まで到達できる。もっとも、老圃洞から釜山港までも1日かけるくらいの余裕は欲しい。釜山港付近でもう一泊し、翌日は国際市場で土産物を物色し、お土産と土産話を一杯に、フェリーに乗り込もう。

まだ走る[編集]

名残惜しい?まだ走り足りない?そんなあなたに新たなステージとして済州島は如何だろうか。ソウル到着後そのまま仁川へ向かい、仁川港から済州行きフェリーが週3便(月・水・金)。19時発・所要13時間で済州島に到着する。ここまでの自転車旅を成し遂げたあなたには2-3日で一周できてしまう、デザートのようなサイクリングコースだ。続きは済州島一周サイクリングで。

この記事「韓国縦断自転車旅行」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。