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西キョ

出典: Wikitravel

このページで扱われている記事名の中には一部の日本語環境で表示できない文字が含まれているため、便宜上、カナ・略字または代用文字を用いて記事名を表示しています。この記事で扱われている地名の本来の表記は「西莒」です。

青帆港から見た西莒の眺め
青帆港から見た西莒の眺め

西莒(せいきょ)は、馬祖島にある島。隣の東莒と合わせて一つの郷(台湾の行政区画の一つ)となっており、複数の村からなるが、ここでは便宜上、西莒を一つのエリアとして取り扱う。莒光郷公所のHP


[編集] 分かる

[編集] 概要

島内に残る、戦時下の標語
島内に残る、戦時下の標語

馬祖地区の最も南に位置する二つの島の一つ。閩江デルタの沖合に浮かぶ島の形が二匹の犬に見えたことから、かつては「東犬」「西犬」と呼ばれていた。1971年に、東莒と西莒を合わせて現在のような「莒光郷」という名称に改称されている。

「莒光」とは、中国の戦国時代に、斉が燕によって領土の大部分を占領されたものの、最後に残った莒県を足場に反攻して領土を回復したという故事に因んで蒋介石が唱えた、大陸反攻を鼓舞するスローガン、「毋忘在莒」(莒に在ることを忘るる(なか)れ)に基づく名称である。その名が示すとおり、かつての台湾地区における大陸反攻の最前線として使われてきた歴史を持っており、島全体がさながら要塞のように造りこまれている。なお、東西二つ並んだ島のうち西莒は2㎢ほどの広さの島で、いびつなハート形をしている。

現在ではかつて敵対していた中国大陸との関係もかなり改善しているが、ここが重要な軍事拠点であることにはかわりなく、まだまだ生きた軍事施設としても現役の場所である。このため、一見のどかに見える島のところどころにトーチカや要塞、レーダーや軍事拠点などさまざまな軍事関連施設が島内に所せましと造られており、それら拠点の所々に歩哨が立っている。どこにカメラを向けても何がしかの軍事施設が視界に入ってくるほどで、島の面積が狭い分、南竿北竿に比べても、軍事色をより色濃く感じる、どことなく物々しい雰囲気が漂う島である。

[編集] ベストシーズン

東莒にしろ、西莒にしろ、資料館や坑道など、インドアないしはそれに類する雨を避けて見学できるような観光スポットはなく、屋外を歩き回るか釣りなどをするなどアウトドア的な観光が主になる。このため、天気が安定している季節が両島にとってのベストシーズンということになろう。

馬祖地区で比較的降水量が低いのは11月頃~2月頃にかけての冬季である。ただしこの時期は強い季節風が吹き付け、曇ると気温もそれなりに下がるのでその点については留意されたい。

[編集] 着く

[編集] 飛行機で

現在、西莒には飛行場がないため、直接飛行機で西莒に行くことはできない。南竿まで飛行機で来た後、船かヘリコプターに乗り換えて西莒に向かうことになる。空港から港(福澳港)まではタクシーで約10分、料金は100元前後。

日本からの場合、例えば羽田空港を7:20分に出発する中華航空の一番早い便に搭乗したとしても、台北の松山空港に到着するのが10時半頃となり、ちょうど同じ頃に松山空港を飛び立つ南竿行きの立栄航空の便には乗り継げない。このため、次の松山空港13:30発の便を利用することとなるが、この便は南竿への到着が14:20頃となり、14:30に南竿福澳港を出港する最終便には間に合わない。このため、南竿で1泊する必要がある。

ただし、10:30松山空港発南竿行きの立栄航空の便は天候等の関係で1時間程度遅れることが結構あるので、その便に空席があり、かつノーマルチケットであれば席の振替が可能である。その場合はお昼過ぎ頃には南竿福澳港に着くことができるので、同日で莒光郷(東莒、西莒)に着くことが可能になる。

このような事情があるので、日本を出発する際にはとりあえず立栄航空13:30発南竿行きの便を予約しておき、松山空港で運行状況を確認し、「遅延」のサインが出ていたら、席の振替を交渉してみるとよい(簡単な英語ないし筆談で対応可能)。

[編集] 船で

西莒に渡るための主要な交通手段は船であり、馬祖島最大の島で交通の要衝でもある南竿と、隣の島の東莒との間に航路がある。

南竿・莒光(東莒、西莒)間の便にしろ、また、莒光内の便にしろ、季節風が強まる冬季を中心にかなり揺れる(荒波をかぶりながら、前後左右双方に大きく傾くくらいの揺れ方をする)ので、船に弱い人には結構きついと思われる。あらかじめ乗り物酔いの薬などを服用しておくとよいだろう。

なお、東莒・西莒間の移動は、上に述べたような、南竿からの船便かもしくは両島間の連絡船に頼ることになる(以下に述べるようなヘリコプターという選択肢もなくはないが、休航期間があるのと便数が極端に少ないので、両島間の移動手段としてのみ使うのはあまり現実的ではない)。もし両方の島を旅行したいと思ったら、南竿からの船がその月に先に寄港する方の島を最初の目的地にした方がよい。何故なら、上に述べたように、南竿からの船便は三角航路であり、東莒・西莒間がいずれかの方向の一方通行となるからである。先着の島の方を先の旅行先とした場合、次の島への移動には、両島間の連絡船の4便に加えて南竿からの便3便も使えることとなり、移動するタイミングに関して選択肢が広がることになるため、その分移動しやすくなる。

南竿から
南竿と莒光(西莒/東莒)との間を結ぶフェリーが1日3便ある。三角航路となっており、先着の寄港地が月ごとに変わる(偶数月(雙月)が東莒先着、奇数月(単月)が西莒先着となっている)。南竿から西莒/東莒までの所要時間は概ね50分、西莒・東莒間の所要時間は概ね20分となっている。料金は大人200元、子供100元、団体(20名以上)160元。
南竿・莒光間航路の時刻表
南竿発第一寄港地着発第二寄港地着発南竿着
07:0007:5008:1009:00
11:0011:5012:1013:00
14:3015:2015:4016:30
東莒から
東莒・西莒間を結ぶフェリーは、午前中に2便(7時台と10時台)午後に2便(14時台と17時台)ある。所要時間は約15分。料金は大人80元、子供40元、団体(20名以上)60元。また、これ以外にも、上記南竿・西莒/東莒間のフェリーも両島間の移動に利用できる。
東莒・西莒間航路の時刻表
東莒発 西莒着  西莒発 東莒着
07:3007:40 07:5008:00
10:0010:10 10:2010:30
14:0014:10 14:2014:30
17:1017:20 17:3017:40

[編集] ヘリコプターで

ヘリコプター発着場
ヘリコプター発着場

南竿と東莒とを結ぶヘリコプターの航路がある。季節運航で、10月1日から3月30日の間運行し、4月1日から9月30日の間は休航となる。運行日は月、水、金、日で南竿を離陸後東莒・西莒のヘリポートにそれぞれ寄港し、南竿の発着場に帰る三角航路となっている。南竿発14:20で料金は3,000元。ただし、霧や風など天候などによって運行がかなり影響を受けるため、時に運行時間が変更になったり、あるいは欠航したりすることもある。

西莒のヘリコプター発着場は、青帆村から田沃村に向かう道の途中にある。田沃村からは歩いて500mほど。青帆村からも歩けなくはないが、途中きつい上り坂がある。


[編集] 動く

[編集] タクシーで

宿の主人や商店の店主などが自家用車をタクシーとして登録しタクシー業を兼業しているのか、小さい島の割にタクシーが比較的多く走っている。基本的に相乗り制であり、先客が乗っていても方面が同じなら乗せてもらえるので停めてみるといいだろう。島内に3つある村間の移動が大体50~100元前後。基本的にメーター制ではなく交渉制なので、乗車前に料金を確認しておくように。島内の道は勾配がきついところが多数あるので、必要に応じてタクシーをうまく利用するといいだろう。

[編集] レンタバイクで

宿などでスクーターの貸し出しを行っている。半日借りて300~500元前後といったところ。タクシー以外に公共交通機関がなく、移動の手段が極端に限られるため、レンタルのスクーターも便利。ただし、運転にあたっては基本的に日本の運転免許を中国語に翻訳した証明書(詳細は「国際免許」の項目参照)が必要(それなしで貸し出してくれるかについては未確認)。

[編集] 足で

2㎢ほどの広さの島なので、歩いてまわることも可能。ただし島内の道は所々勾配がきついので、歩き回るにはかなりの体力を要する。島内に3つある村落間を徒歩で移動する場合、時間的には大体20分~30分程度。ただし高台にある西坵村に行く場合、青帆村からも田沃村からもかなりきつい上り坂となるため、その分時間が余計にかかる。島内の主だったところを歩いてまわるには、多少ゆっくりめに歩いても半日程度を要する。

[編集] 観る

青帆村小巷  
青帆村の中心部にある目抜き通りの一画で、緑青色に塗られた木造の古い建物が数軒身を寄せ合うようにして建っている。周りの家々の多くが新しい様式のものへと徐々に建て替えられていく中で、この一角はかつて青帆村が漁村として栄えた頃の昔の面影をそのまま留めており、何かタイムスリップでもしたような感覚を覚える。村のシンボルともいえる区画であり、台湾で手に入るガイドブックでも、「青帆村」というと、大体この一画が写真で紹介されている。
 所在  青帆村中心部。
青帆村小巷

威武陳元帥廟  
「大兄陳」の愛称で呼ばれる軍人を祀った廟。戦闘で殺された軍人の遺体が青帆村の海岸に流れ着き、そこから動かなかったため、驚いた村人が「より魚が獲れるようになるなら手厚く祀ってあげよう」と願をかけたところ大漁になり、興味を持った村人が今度は「高価な魚が獲れたら廟を建ててあげよう」と願をかけたところ、今度は本当に願った高価な魚が獲れ…、ということが続いたので廟を建てた、という言い伝えがある。(軍事施設を除き)島内の他の建物に比べると立派な方で、かなり由緒正しい廟らしいが、建物自体は2007年頃建て替えられたようでまだ新しく、この種の寺社で歴史的な建造物を訪ね歩くのが好きな人は、正直それほど観る価値を感じないであろう。
 所在  青帆村の海岸近く
威武陳元帥廟

田沃集落  
田沃村のメインストリートから山側に少し入ったところにある集落。福建様式の伝統的な石造りの家が多数残されている。集落内の道はとても狭く迷路のようになっており、どこか人様の家の庭を無断で通り抜けているような感覚を覚える。伝統様式の家々を眺めながら、付近一帯をぶらついてみるのも面白い。
 所在  田沃村内。
田沃集落

田沃天后宮  
田沃村のメインストリートから菜埔澳方面に向かうきつい上り坂の途中にある媽祖廟。そこそこ立派な廟だが、2009年頃建て替えられたようでまだまだ新しく、正直あまりありがたみは感じない。廟の前に展望台があり、田沃村から海にかけて一望できる。
 所在  田沃村の中心部。
田沃天后宮

菜埔澳  
島の北東部に位置する湾で、田沃村に属する。付近一帯は陳元帥廟が所有する寺社領となっており、岩に生えた海苔の採集権を巡って例年廟が入札を行うという慣行がある。青帆港ができる前は、夏場の西莒内の寄港地としても用いられた。円錐状の切り立った花崗岩が急傾斜で海岸に落ち込んでおり、とてもダイナミックで荒々しい景観を造り出している。変化に富んだ地形で、海流も複雑な動きをするため、魚や貝類の恰好の生息地となっており、釣りのスポットとしても知られている。
 所在  田沃村中心部から歩いて15分ほど。途中きつい上り坂と下り坂がある。
菜埔澳

菜埔澳據点  
菜埔澳の海岸に突き出たようにある岩礁を利用した要塞。島とは橋で繋がっている。南竿の鉄堡と同じような造りだが、鉄堡が既にその役割を半ば終えて観光スポット化しているのに対し、こちらは現役の要塞として今でも国軍によって使われている。そのため、常に歩哨が立ち、付近に軍用車両も停まっていたりして、どことなく物々しい雰囲気を醸し出している。地元の人によると「たまに見学できることがある」とのことだが、どのようなタイミングで見学が可能なのかは不明。重要な軍事拠点のため、一応写真撮影禁止となっている(付近に写真撮影禁止の看板が立っている)が、地元の旅行雑誌にもその「雄姿」が堂々と取り上げられており、ごく普通に遠景を撮影する程度なら、写真を撮ったからといって特に咎められるわけでもない模様。
菜埔澳據点

樂道澳  
島の高台を通る環島路の途中にある展望台から見下ろすことができる海岸線。付近一帯は風光明媚な所で、切り立った崖のようになっており、自然が造り出した荒々しい景観が続く。晴れて視界が良ければ、展望台からは中国大陸が望めるほか、夕日の名所としても知られている。また、展望台のはるか下には軍が造った貯水施設(樂道澳水庫)が見え、さらによく目を凝らすと草や木に隠れるようにして多数のトーチカや見張り台などの軍事拠点が付近一帯に点在しているのが確認できる。アップダウンがきついのでタクシーかスクーターで訪れた方がよいが、ハイキングコースとして環島路を歩いても気持ち良い。
 所在  環島路横、西坵村と田沃村の中間くらいのところ。
樂道澳

西坵村の集落  
島内に3つある村の一つで、山の斜面にへばりつくようにして伝統様式の小さな家々や廟などが建っている。さして見どころらしい見どころはないが、とてものどかでいいところなので、時間が許すなら集落内を散策してみるのもいいだろう。島内では一番人口が少ない村で、一見一番さびれた寒村のようにも見えるが、村の背後にある大規模な軍事施設に勤務する軍人が食事などに金を落としてくれるおかげで、実は島内で一番経済活動が盛んな村なのだそうだ。
 所在  西坵村
西坵村の集落

[編集] 遊ぶ

[編集] 買う

[編集] 食べる

[編集] 安食堂

珍珍飲食店  
青帆村小巷にある朝食専門の食堂。餡餅やサンドウィッチ、豆乳など、台湾で定番の朝食メニューが並んでいる。一見小ぶりな店構えから、テイクアウト専門の店舗かとも思えてしまうが、中は結構広く、テーブル席もいくつか用意されている。もちろんテイクアウトも可。店の入り口にある小さなカウンターにメニュー(中国語のみ)があるので、それを見て品物を注文し、代金を払ってから中で待っているとテーブルまで注文した料理を持ってきてくれる。場所柄利用客は軍人が多い。いまにも崩れそうな古い造りの店で、日本の基準に照らすと外見は少々こきたなく感じるかもしれないが、味はなかなかおいしくおすすめの店。宿以外に島内で朝食を取れるところは数えるほどしかないので、その意味でもとても重宝な店である。
 所在  青帆村60号  電話    WEB  
 営業時間  6:00~11:00(午前中のみ)。  予算  50元前後
珍珍飲食店

[編集] 中級

友誼山荘  
「友誼山荘」(「泊まる」参照)が経営する食堂。それほど本格的な食堂ではないが、台湾でごく普通に食べられている簡単でポピュラーなメニューを楽しむことができる。また、朝食が摂れるのはここと青帆村の「珍珍飲食店」くらいなので、その意味でも重宝な食堂である。
 所在  田沃村67号  電話  +886-836-88028  WEB  
 営業時間  7:30~20:00  予算  朝食50元、夕食100元前後。

[編集] 高級

[編集] 飲む

[編集] 泊まる

[編集] 安宿

[編集] 中級

友誼山荘  
島内で通年営業している数少ない(と思われる)宿の一つ。港方面から歩いて田沃村の入口付近にある。朝から開いている食堂や日用雑貨店も兼ねており、何かと便利。家族経営で、スタッフはみな親切。宿のほかにも、釣りや島内遊覧、タクシー送迎(主人の息子がタクシー営業もしている)、スクーターの貸し出し、船のチケット購入の代行なども行っているので、必要に応じて訊いてみるのもいいだろう(ただし中国語のみ。筆談でもある程度は通じるかもしれない)。
 所在  田沃村67号  電話  +886-836-88028  WEB  [1]
 時間  チェックアウト 12:00   料金  1,200元
友誼山荘

[編集] 高級

[編集] 出かける

  • 南竿島
    南竿島 — 面積・人口共に馬祖地区最大の島であり、他の全ての島との間が交通機関で結ばれているため、馬祖観光のゲートウェイとなっている。見どころもたくさんある。見どころは島内各エリアに点在しており、それらを結ぶ交通の便もあまりよくないため、効率的に回ろうと思ったら、タクシーをチャーターするか、レンタバイクを借りるとよい。島内の道はアップダウンが多く勾配もきついが、例えば津沙集落から北海坑道にかけての海沿いの道など、晴れていれば莒光の島々などを遠くに望めるような風光明媚な景色が続くところもあるので、一部区間を歩いてみるのもおすすめである。島内の見どころとしては、馬祖歴史文物館、馬祖天后宮(媽祖廟)、馬祖酒廠、八八坑道、十烈士紀念碑、四大金剛、文建館、華光大帝廟、勝天公園、鉄堡、北海坑道、大漢據点、鐵板天后宮、珠螺湾、秋桂山水庫、西尾夕照、牛角集落、津沙集落、山隴蔬菜公園、連江県水産試験所など。
  • 東莒島
    東莒島 — 馬祖地区の南部に2つ並んだようにしてある島の一つ。北竿や南竿に比べて観光地化されておらず、その分かつての軍事要塞の雰囲気がそのまま残っていて少々物々しい雰囲気を受ける。見どころは島内に点在している。西莒に比べると、数の点で見どころが少ないようにも感じるが、伝統様式の家屋や自然が作り出した荒々しい景観、軍事施設など、それぞれに興味深い見どころがいくつかある。特に大埔集落の周辺はとても風光明媚なところでおすすめのスポットである。なお、島内にはツーリストインフォメーションの展示コーナーを除いて、資料館や坑道など、インドアないしはそれに類する雨を避けて見学できるような観光スポットはなく、屋外を歩き回るか釣りなどをするなどアウトドア的な観光が主になる。主な見どころとしては、東莒(東犬)灯塔、福正集落、神秘小海湾、大埔集落、大埔石刻などを挙げることができる。

この記事「西キョ」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。