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富士山

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河口湖からの富士山
河口湖からの富士山

富士山 (ふじさん) は日本山梨県静岡県に跨る活火山である。日本最高峰の山であり標高は3,776m。


[編集] 分かる

山頂の鳥居
山頂の鳥居

日本を象徴する山として知られており、富士箱根伊豆国立公園に指定されている。富士山は古来より山岳信仰の対象とされ、「日本三霊山」の一つに数えられており山頂には浅間大社が建立されている。

江戸時代には葛飾北斎作「富嶽三十六景」に代表されるように浮世絵の題材としてしばしば描かれており、関東地方を中心に富士見という地名が随所で見られるが、これは「富士山を見ることができる場所」ということに由来する。時代の流れにより街の景色が変わりビル街となってしまって富士山を見ることができなくなったとしても、かつてはその場所から富士山が見えたという名残である。また富士山を眺めることができない地域では、地元の山の別称に○○富士と名付けたりして富士山と同様に信仰の対象としている。これらから富士山が日本人にとって日本を象徴する山であることを示している。

現在の富士山の美しさからは想像できないが、富士山は火山であり山頂で大きな噴火口を確認することができる。1707年の大噴火(宝永大噴火)を最後に富士山が噴火したという記録はないが、未だに火山性の地震や噴気などが観測されている。


[編集] 歴史

[編集] 噴火史

富士山は長い時間の経過の中で噴火を繰り返し行い、その都度溶岩や火砕物が積み重なってできた成層火山である。まず富士山の土台にあたる小御岳火山は十数万年前に存在していたとされる。小御岳火山はそれから噴火活動を続けて標高も約2500mまで成長し、約8万年前あたりで活動を止めて死火山となる。

その後、死火山となった小御岳火山の南側より古富士火山が誕生し噴火活動が行われるようになる。古富士火山は約1万5千年前まで活発に噴火活動を行い、標高3000m程まで成長し死火山となる。この古富士火山が噴火した時の灰は関東平野を多い、関東ローム層を形成する。

それから、約1万4千年前あたりより古富士火山の山頂付近で新富士火山の噴火活動が開始する。新富士火山の噴火により現在見られる富士山の形が形成され、北側にあった大きな湖がせき止められて分断し富士五湖を形成する。

史料に見られる富士山の噴火の歴史は西暦800年(延暦19年)延暦噴火、864年(貞観6年)貞観噴火、そして1707年(宝永4年)に宝永大噴火があったと記録に残っている。宝永大噴火を最後に今のところ富士山の噴火活動は確認されていない。

[編集] 登山史

富士山にその昔、聖徳太子が馬に乗って登山を行ったという伝説が伝わっており、河口湖口8合目にある山小屋「太子館」の名前の由来は、聖徳太子が富士登山を行った際に今の太子館がある場所で休憩をとったという伝説が元になっているという。聖徳太子が富士登山を行ったか否かはさておき、当時の富士山はまだ火山活動が活発であり周囲は噴煙が立ち込め、登山を行うには大変危険で命がけだったのではと想像される。

鎌倉・室町時代には富士山は修験者が修行を行う場所であり、宗教的に特別な場所でごく一部の人間しか立ち入れないところであった。富士登山が一般的になるのは江戸期に関東で富士講が流行った辺りからである。富士講とは富士山を信仰の対象とした集団であり、これが民間に流行した事により富士山参拝の為に登山を行う人が増加するようになる。とは言え、まだ宗教的な意味合いが残っていることもあり、女性が山に登ることはご法度とされていた。

初めて富士山に足を踏み入れた外国人は、駐日英国大使であったラザフォード・オールコックが最初であり、1860年(万延元年)に富士山登頂に成功している。その時の記録によると、登頂には8時間かかったと記されている。

明治時代に入ると富士登山の女人禁制が解かれるようになり、明治政府の政策である廃仏棄釈により富士山中から仏像や仏具など仏教的象徴が取り除かれて、富士山は修験者の修行の場から誰でも登山ができる観光の場へと変貌する。

[編集] 風景

[編集] 御来光

山頂の鳥居前で御来光を待ち構える人たち(2008-7-12撮影)それから十数分程で朝日が昇り、御来光が姿を見せる
山頂の鳥居前で御来光を待ち構える人たち(2008-7-12撮影)
それから十数分程で朝日が昇り、御来光が姿を見せる

富士登山の目的として登頂達成以外にも御来光を拝むという目的を持って登山に挑む人が大半と思われる。元来、富士山は「富士講」の言葉に示される通り山岳信仰における象徴であり、その富士山で迎える日の出に関しても御来光(ごらいこう)として信仰の対象とされている。富士山にて御来光を拝むのであれば、富士宮口以外(※)の登山道の六合目以上で晴天時ならば御来光を見ることは充分可能である。ただし御来光を拝むのであれば、山頂から見る方が登頂に成功した達成感と御来光を拝めた感動とが入り混じり、喜びもひとしおである事は否めない。

…※富士宮口登山道は山の西側にあたる為、御来光を拝むのであれば山頂に登りきらないと駄目である。

とは言え登頂と御来光を同時に達成するには、それなりの努力が必要になってくる。本八合目~山頂付近の登山道は非常に狭く、同じ目的で登山を行う人間がごった返しており、まだ深夜という時刻であるにも関わらずこの付近では渋滞状態になっている。渋滞を考慮しつつ日の出の時間を計算に入れると、本八合目にはAM2時に到達するように行程を組む必要がある。しかし本八合まで到達する頃には疲労度も相当なものになってくるので一気に登るよりも、あらかじめ前日から登山を実施して本八合目の山小屋で一泊してから山頂を目指す方が体力的にも安全である。


[編集] 動植物

[編集] 気候

富士山の平均気温と降水量
 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年 間
平均気温 (℃)-18.5-18.3-14.5-8.6-3.80.94.76.02.7-3.2-9.2-15.2-6.4
降水量 (mm)-------------
データ出典
  • 富士山では降水量を観測していない。
  • 富士登山を楽しむ事ができるのは、毎年7月1日(山開き)~8月26日(山終い)までである。
  • 山終いは各登山道によって違う。須走口は毎年8月31日。

[編集] 着く

[編集] 列車で

河口湖口へ

御殿場口・須走口・須山口へ

  • 東京~国府津御殿場 (JR東海道線・御殿場線)
  • 新宿松田~御殿場(小田急線・JR御殿場線直通特急「あさぎり」1日4往復)
  • 新宿~新松田(小田急小田原線)、松田~御殿場(JR御殿場線)

富士宮口へ

[編集] バスで

河口湖口へ

  • 新宿駅~富士山五合目(春秋ダイヤは土日祝の2往復・7月1日~8月26日は新宿最終19:50発まで有、2600円、中央高速バス)
  • 河口湖駅~富士山五合目 (50分、1700円)
  • 新松田駅~富士山五合目 (3000円)

御殿場口・須走口・須山口へ

  • 御殿場駅~御殿場口 (7月1日~8月26日のみ、40分、片道/往復 1080/1500円)
  • 御殿場駅~須走口 (7月1日~10月、片道/往復 1500/2000円)
  • 御殿場駅~須山口 (年中運行、片道 530円)

[編集] 観る

富士山周辺は富士箱根伊豆国立公園に指定されており、富士山山麓には富士五湖青木ヶ原樹海といった自然を満喫することができる。

富士五湖  
富士山山麓の山梨県側にある、富士山の噴火によってできた5つの湖の総称。山中湖・河口湖・西湖・本栖湖・精進湖の5箇所。湖ではバス釣りなどが満喫できる他、湖周辺にはキャンプ場やペンションが立ち並んでおり、避暑地になっている。
 所在  山梨県

青木ヶ原樹海  
富士山北西麓に広がる原生林。世間一般では入ると道に迷ってしまう自殺の名所で自殺者の霊が出るという心霊スポットとして認識されているが、実際のところ、整備されたルートを通れば迷うこともなく安全でありハイキングコースとして富士山麓の自然に触れることができる。
 所在  富士山北西

[編集] 料金/許可

[編集] 観光道路

富士山は観光道路である富士スバルライン(山梨県)と富士スカイライン(静岡県)を利用することによって車で登ることが可能。富士スバルラインで河口湖口5合目、富士スカイラインで富士宮口5合目まで行くことができる。当然のことながら両登山道とも1合目から登山を開始することができるが、もっぱら富士登山の起点はこの5合目からスタートするのが一般的である。

富士スバルライン、富士スカイライン共に8月の一定期間、富士山の自然環境保護と交通渋滞の緩和を目的としたマイカー規制期間が設けられる。マイカー規制の時期は毎年変わり、この期間中は自家用車の通行が規制されて麓の駐車場に車を止めてシャトルバスに乗り換えて5合目に向かうことになる。また富士スバルラインは有料となっており、通行の際には普通乗用車で片道¥1,000が必要になる。

[編集] 登山計画書

富士登山は一般的に、毎年7月1日(山開き)~8月26日(山終い)の山小屋が営業している時期が登山シーズンとされているが、この期間外、いわゆる閉山時期でも登山を行う事が可能である。但し、その際には登山計画書登山届入山届)を地元の警察や役場に提出する事が求められる。登山計画書とはトラブルに陥った際に捜索隊が対応できるように事前に提出しておく書面であり、万が一に遭難といったトラブルが発生した際はこの計画書の内容を元に捜索が行われるので、提出しておくのに越したことはない。フォーマットに制約はないが最低限、登山の日程・コース・メンバー・緊急連絡先を記載しておくのが一般的である。当然の事ながら計画書に記したコースを勝手に変更して別ルートを選択したとなると意味が無くなってしまうので、計画書に基づいて登山を実施すべきである。

登山計画書提出先

  • 富士吉田警察署 地域課(電話 0555-22-0110)
  • 富士宮警察署 地域課(電話 0544-23-0110)
  • 静岡県警察本部 地域課内「静岡県警察山岳遭難救助隊」(電話 054-271-0110、FAX 054-271-3776)

[編集] 登る

[編集] 登山道

お鉢巡り 

富士山登頂に成功したのであればお鉢巡りにも挑戦したい。お鉢巡りは富士山頂に大きく空けた噴火口をぐるりと一周する、言わば登頂に成功した者だけができる山頂ハイキングである。道中の主な見所は、浅間大社奥宮、日本の最高峰であり富士山測候所があった剣ヶ峰(写真)など。一周約3kmの行程で所要約1時間程度。時間と体力に余裕があるのであればお鉢巡りにも挑戦して、日本最高峰のパノラマビューを体験しておきたい。

富士山の登山道には、山梨県側唯一のルートである富士吉田口・河口湖口、西日本からのアクセスに便利な富士宮口、大砂走りで有名な御殿場口、穴場ルートの須走口がある。


富士山の登山道
富士山の登山道
富士吉田口・河口湖口(山梨県)
山梨県側唯一のルートであり、関東側からのアクセスが近い登山口。六合目より吉田口と河口湖口が合流して同じルートを通ることになる。山小屋も15箇所と多く太陽の昇る東側にあるルートである為、山頂まで登らなくても六合目からでも御来光を観る事が可能である。吉田口・河口湖口は最も人気のルートであるので土・日・休日は混雑が予想される。
富士宮口(静岡県)
西日本側からは最も近い登山口である。五合目の標高が最も高く山頂まで一直線の急勾配の道程であり、最短で登頂する事ができるコースである。御来光を望むのであれば山頂まで登りきらないと観ることができない。富士宮口には専用の下山道がなく、登山者と下山者が同じルートを通ることになるので、時間帯によっては混雑することが予想される。下山の際は、登山者優先ということを忘れず、道を譲りあいながら登山に臨むようにしておきたい。
御殿場口(静岡県)
下山する時の大砂走りが爽快なコース。但し、五合目の標高が他の登山道と比べて最も低い上に山頂までの道程が最も長く、登頂に時間がかかる点と、御殿場口には休憩施設となる山小屋が少ないという点から、登山ルートとしては、初心者に進められないルートである。下山道を特に選ばない状況ならば、別の登山口から登頂して、大砂走りを目的に下山道に御殿場口のルートを選択するという方法もある。
須走口(静岡県)
人が少なく、のんびりと登山を楽しむ事ができるコース。五~六合目付近には緑豊かな樹林帯があり、富士山の動植物を楽しむことができる。下山道の砂走りは足に負担をかけず、短時間で下山することができる。

[編集] 登山の準備

服装
シャツ — 麓では半袖のTシャツで可だが、富士山は山頂に近付くに従って紫外線の量が多くなってくるので長袖の上着も用意しておきたい。また、山頂に近づくほど気温が下がっていくのでセーターやフリースなど厚着の準備は必須。
ズボン — 動きやすくて汚れても構わない長ズボン、チノパンで可。ジーンズは汗が出れば出るほど動きにくくなるので好ましくない。
— 特殊な登山靴でなくても¥10,000そこそこのトレッキングシューズで可。予め普段から履き慣らしておけば靴擦れを起こしにくくなる。岩場を移動するので底がそれなりに厚い靴が良く、底の薄い運動靴は止めたほうが良い。
靴下 — 岩場を移動する時に衝撃を吸収するために厚手の靴下が良。スニーカーソックスだと火山灰が靴の中に入って足が汚れてしまう。
帽子 — 山頂付近は紫外線が強く、火山灰対策の為にも帽子が必要。それに合わせてサングラスがあるとなお可。
手袋(軍手) — 岩場を移動するのに手袋をしていないと怪我をするので手袋が必要。雨で濡れたときに手がかじかまないよう防水性の厚手のものがベストなのだが、軍手で可。
着替え — 雨に降られてしまったとき、ずぶぬれの状態だと山小屋に入ることを拒否される事があるので上下着替えを用意しておきたい。また、上の方は寒くなる事を考えるとフリースの一枚くらい用意しておきたい。※山頂付近で必要な服装のイメージとして冬服のつもりで準備しておけばよい。
必須
ザック — 20リットル程度のサイズで充分。雨が降られたときの事を考えてザックカバーも用意しておいたほうが無難。ずぶぬれの状態だと山小屋に入ることを拒否される事がある。
— 登るときよりも下山するときにものすごく重宝する代物。下山時に重力に任せて斜面を下っていくと膝にものすごく負担がかかる上にブレーキが効かなくなる。まさに転ばぬ先の杖である。※自宅から用意しなくても麓の山小屋で六角棒(¥1,000)を購入しても可。道中の各山小屋では¥500で記念に焼印を押すことができる。
ライト — 夜間移動する際には必須。LEDタイプと電球タイプでどちらが良いかと考えると、寿命が長く切れにくいLEDタイプの方が無難だが、光量は電球タイプ方が強い。LEDタイプは30メートル程先まで光が届くのに対し、電球タイプは100メートル程まで光が届く。念の為、予備の電池を用意しておいたほうが良い(電球タイプの場合、替えの玉も用意しておきたい)手持ちの懐中電灯より頭部に装着できるタイプの方が手がフリーになるので頭部装着タイプを選択したい。
雨具 — 雨に降られてもいいように準備しておきたい。雨具といっても折りたたみ傘ではなくレインコート(上下)を用意しておきたい。ポンチョだと風が強い場合にバタついてしまうのであまり良くない。
— 富士山での水は貴重で上に行けば行くほど割高になる。その為、ある程度は自分でも用意しておきたい。一人当たり500mlのペットボトル2~3本程度で可。
タオル — 汗拭き用の小さなタオルと、雨に降られた時にふき取ったり寝る時の毛布代わりにもなるバスタオルをそれぞれ一枚ずつ用意しておきたい。
トイレットペーパー — 山小屋のトイレに紙が設置されていない事もあるので中の芯を抜いて潰して携帯しておきたい。またティッシュペーパー代わりにもなる。
お金 — 山小屋で六角棒に焼印を押してもらったり、ペットボトルを購入したり、トイレがチップ制だったりとそれなりにお金がかかるので用意しておきたい。万札よりも小銭を多めに。
日焼け止め — 高山は基本的に紫外線が強いため、特に夏場のご来光をみたあとの下山で日焼けし、脱水・火傷状態となり、ひどい場合には医師の診察が必要なることさえある。サングラスもできれば用意して、紫外線対策はしっかりしておきたい。
ゴミ袋 — 富士山では自分で出したゴミは責任もって自分の家に持ち帰るのが基本である。サイズはスーパーのゴミ袋で十分だが、大型(45リットル)サイズのゴミ袋をあらかじめ用意すれば、ザックカバーの代わりにもなる。
あると便利なもの
タイツ・スパッツ — 上に行けば行くほど気温が下がっていくので、防寒対策でズボンの下に履いておくと温かくてよい。
登山用スパッツ — 登山用スパッツは靴の中に雨水や砂が入らないようにするためのものである。特に大砂走りを移動するときには用意しておきたい。
ポケットの多いベスト — だんだん疲れてくると、リュックから物を出すという行為そのものが面倒になってくるものである。その為、軽量で使用頻度の高いものはポケットの中にしまって、いつでも取り出せるようにしておきたい。ウエストポーチなどでも問題ない。
サクマドロップス — 一番重宝する食料。歩きながらでも食べられるという点がGood。ゴミの事や携帯性のことを考えると缶に入っている昔ながらの方がベスト。袋式のは、だんだん辛くなってくるとお菓子の袋を開けるという動作も面倒臭くなってくる上、ゴミを増やす要因にもなる。
携帯電話 — 時計、目覚まし代わり。最近ではメーカーにもよるが富士山でも電波が届くようになったので、万が一の際のトランシーバー代わりになる。
腕時計 — 登山中、時間を知りたいと思った際には腕時計が良い。時間を確認するのにいちいちポケットから携帯を取り出すよりも、腕時計の方が動作が少なくて済む。
ウエットティッシュ — 携帯できるポケットティッシュタイプが望ましい。トイレの跡の手拭や顔を軽く拭くのにちょうどいい。ボックスタイプだとかさばる上、取り出すときに負担がかかるのであまり好ましくない。
テーピング - 日頃、運動する事に慣れていない人は、足や膝にテーピングをおこなっておく事で少しは負荷が軽減される。
薬・ばんそうこう — 普段から持病があり薬を常用している人は必須である。薬は自身の身体に合わせて常備薬を用意しておくとよい。例えば時々片頭痛になることがあるというのであれば、念の為、頭痛薬を持参しておくと現地でその症状に襲われてもそれなりに対応することができる。また靴ずれなど何らかのケガをした時のためにもばんそうこうを用意しておくのもよい。ばんそうこうは「ザックが破けた」などといったトラブルの場面で補修に用いたりすることもできる。
スペアのメガネ — 登山に限ったことではないが、視力補正の為に普段からメガネをかけている人は、破損または紛失してしまった場合の事を想定してスペアを用意しておいた方が良い。また、コンタクトレンズを使用している人は、山という特殊な環境上、コンタクトを洗浄したくてもなかなかできない事などを考えるとやはり、メガネを持って行った方が良いと思われる。
思ったほど使わないもの
一眼レフカメラ — せっかくの登山記念にと奮発して一眼レフカメラを持っていったとしても、重くて邪魔なのと疲れて写真を撮る元気は殆どなくなると思われる。コンクールに出すような写真を撮るのが目的でなければ、軽量のコンパクトカメラか携帯電話のカメラ機能で充分である。持参する際には、レンズが火山灰で汚れないようにフィルターをつけてレンズ面を保護するようにし、帰ってきたときにメンテナンスが必要。またフィルムカメラを持参する際には、山小屋でフィルムを購入すると値段がかかってしまうで多めに準備しておくとよい。
携帯酸素 — 気休めにはなるが「これがあるから大丈夫」というほどの代物ではない。8合目あたりを過ぎると登山に慣れていなければ、大なり小なり高山病の兆候が出てくる。あくまでもお守りと考え、後は身体と相談しながらの気力勝負となってくる。
袋詰のお菓子 — 最初の内はいいのだが、だんだん疲れてきて袋を開ける気力も無ければ食べる気も起きなくなってくるものである。なので「食料だから」と思って大量にお菓子を持っていっても邪魔になるだけである。また、袋詰=ゴミが出ると考えるとあまり持っていかないほうがいい。気圧の変化を実感するくらいしか使い道がないのでポテトチップスの袋(小袋30g)が一つあれば十分。

[編集] 泊まる

[編集] 富士山周辺

富士山周辺には富士五湖があり、山中湖河口湖周辺にはホテルやペンション、キャンプ場といった宿泊施設が立ち並んでいる。日帰りで利用できる温泉施設も随所にあるので、富士登山の後にでも汗を流す為に立ち寄るとよい。

[編集] 山小屋

富士登山の場合、登山道の各所に山小屋が設置されており、シーズン中は避難所兼休憩・宿泊施設として機能している。ただし、山小屋は一般の宿泊施設とは違った環境と、それに伴いルールが存在することを念頭に置きたい。

[編集] 料金・予約

山小屋の宿泊プランとして、素泊まり・朝食付・2食付きが大半であるが、短時間の仮眠休憩(有料)も可能である。料金は各小屋によっても異なるが相場は1泊素泊まり¥4,500、1泊朝食付¥5,500、1泊2食付き¥6,500ほど、標高が高くなるにつれて値段も高くなっていく。基本的には山小屋に宿泊するのに予約を取る必要はないのだが、シーズン中、山小屋の定員をオーバーしてしまう為に仮眠を含めて宿泊を拒否されることもある。そうならないためにも念の為、事前に予約を取っておいたほうがよい。また、問い合わせの際には宿泊料および混雑状況なども確認しておくとよい。

[編集] 特徴

山小屋は登山者が休憩を取るための最低限の設備が備わった施設であることから、通常のホテルや旅館のようなサービスをおこなう場所ではないと認識しておきたい。主な特徴として「相部屋である(小屋によっては個室がある場所もあるが割高)」「有料シャワー有りの小屋もあるがお風呂はない」「食事は夜はカレー・朝はおにぎりなどの軽食」等といった点が挙げられる。深夜帯に登山をする人もいるので大半は24時間営業であることも特徴として挙げられる。

シーズン中、山小屋がぎゅうぎゅう詰めの状態になることもしばしばある。混雑時の山小屋では一つの毛布を二人で、場合によっては見ず知らずの人と共有して寝る事になることもしばしばあるが、気になるのであれば交互に休憩するなどして対応したい。その際は不満に思うかもしれないが「これが山小屋なんだ」と日常では味わうことのできない経験をしたと捉えて楽しい思い出と前向きに考えたいものである。混雑を避ける方法として、敢えて混みやすい八合目の山小屋を避けて六~七合目の山小屋を利用するといった方法や、休憩程度の利用に抑えてそのまま頂上を目指すという方法もある。

山小屋では必要以上に騒いだり、荷物を広げたり等をして場所を占有したりと他の休憩客の邪魔になるような行為を行わないように心掛けたい。また、「雨に降られずぶぬれの状態で小屋内に入ったり、濡れた服装のまま寝具に入らない」「自分で持ち込んだゴミは持ち帰る」といったルールがあるので心掛けるようにしたい。山小屋内では仲間同士で騒いだりせず、自身も早々に仮眠をとって登頂に向けて休養するようにしたい。

[編集] 山小屋一覧

吉田口・河口湖口(七合目以上)

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
花小屋 2,700(七合目) 150 0555-24-6523
日の出館 2,710 200 0555-24-6522
七合目トモエ館 2,740 250 0555-24-6521
鎌岩館 2,790 200 0555-24-6520
富士一館 2,820 200 0555-24-6519
鳥居荘 2,870 200 0555-24-6518
東洋館 2,900 500 0555-24-6517
太子館 3,050(八合目) 500 0555-22-1947
蓬莱館 3,100 200 0555-24-6515
白雲荘 3,200 600 0555-24-6514
元祖室 3,250 300 0555-24-6513
富士山ホテル 3,350 500 0555-24-6512
八合目トモエ館 3,370 250 0555-24-6511
御来光館 3,450(八合五勺) 150 0555-24-6510

富士宮口

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
御来光山荘 2,795(新七合目) 180 0544-22-2233
山口山荘 3,030(七合目) 200 0544-22-2234
池田館 3,220(八合目) 300 0544-22-2235
万年雪山荘 3,410(九合目) 300 0544-22-2236
胸突山荘 3,550(九合五勺) 170 0544-22-2237

須走口(六合目以上)

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
瀬戸館 2,620(六合目) 120 0550-89-0374
太陽館 2,920(七合目) 150 0550-75-4347
見晴館 3,140(本七合目) 120 0550-84-3519
江戸屋 3,270(八合目) 250 0550-84-3518
胸突江戸屋 3,370(本八合目) 300 0550-84-3517
御来光館 3,450(八合五勺) 150 0555-24-6510

御殿場口

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
日の出館 3,040(七合目) 150 0550-89-2867
わらじ館 3,090(七合四勺) 80 0550-89-0911
砂走館 3,110(七合五勺) 150 0550-89-0703
赤岩八合館 3,300(七合九勺) 150 0550-89-0703

[編集] 気を付ける

[編集] 登山中の事故防止の為に

  • 指定されたルートから外れない事。ルートが指定してある目的はその道が安全であるという事が確認されているという為であり、ルートから外れた道を通ろうとすると落石を発生させる危険や下手をすると遭難して周囲に迷惑をかける事にもなりかねない。
  • 自分以外にも他の登山者がいるという事を忘れてはいけない。例えば、周りの移動ペースを乱して前を歩く人を後ろから急かしたりすると事故にもなりかねないので気を付けること。逆に自分が遅れそうになった場合は後ろを歩く人に道を譲って先に進んでもらうといった気配りも必要。登山道と下山道が同じルートである場合は、体力を消耗する方を優先するという理由から原則登山者優先であり、下山者の方が道を譲るということを覚えておいたほうがよい。特に富士宮口は登山道と下山道のルートが終始同じなので注意したい。
  • 山の天候は変わりやすく、最初は晴れていたとしても道中に天候が悪化するということはよくある話である。事前にテレビやインターネットなどで当日の天気予報を確認しておいたほうが良い。また、登山中に雷が鳴るようであれば前進するのを一旦中止し、付近の山小屋や緊急避難所を探して退避することが望ましい。付近にそれら避難所がなければ、窪地などの低い場所にうずくまり、少しでも落雷の危険を回避することが大事である。

[編集] 登山中の体調管理の為に

  • 高度3,000mを越した付近から高山病の症状が出る可能性がある。高山病とは高所を登るにつれて周辺の酸素が薄くなっていくことにより、体が酸欠状態となって頭痛やめまい、吐き気、呼吸困難といった症状が見られる体の変調のことである。高山病を避ける為には、時間をかけて(散歩程度の速度で)ゆっくりと登山を行うと良く、体が早く高度に順応するようになるので効果的である。もし高山病の症状が見られ休憩を取っても快方しないようであれば、登山するのを諦めて下山する以外に他はないが、標高を少し下げたことによって快復することもある。酸素ボンベは酸欠状態の体に酸素吸入を行うことで症状を緩和し一時的な回復効果は期待できるが、体がその高度に順応した訳ではなく根本的な解決にはならないので過信しないほうが良い。
  • 下山の際に、うまく杖を使ってスピードをコントロールしないと、重力に身を任せて猛スピードで駆け下りることになる。その際にかかる足への負担は大きく、場合によっては膝の靭帯を痛めてしまう。下山する前にテーピングをしっかり行い、麓に着いたらしっかりマッサージを行うことが大事である。のんびり身体を休める為に温泉に立ち寄るのも良い。

[編集] トラブル回避の為に

  • 「車を麓に置いてきた」「ツアーで参加した」等で来た時の登山口に戻る必要がある場合、別の下山道に行かない様に標識に注意すること。頂上付近ではわずか数100mの違いが、麓に降りると数10㎞の違いになる。誤って違う登山口で下山してしまったため、しょうがないからタクシーを使って来た時の登山口に戻ったらとんでもない額の料金を請求されたという話も聞く。

[編集] マナー

  • 富士山をユネスコ世界遺産に登録しようとする動きがあるものの、環境保全の理由から推薦されない状況にある。理由の要因の一つとしてゴミ問題が挙げられる。富士登山を考えている人は「ゴミをあちこちに捨てず、最後まで責任もって自宅まで持ち帰る」「予め、ゴミが出ないように所持品を工夫する」という点を念頭に置いて富士登山に挑みたいものである。また、ドライブついでに富士山にやってきて、生活ゴミを捨てていくなどもっての他である。
  • 富士山に植生している植物を傷つけたり勝手に抜いて持って帰ってはいけない。富士山の植物は学術的にも貴重な高山植物である。登山道にルートが設けられているのは、事故防止の他にこのような自然の産物を保護するためでもあり、近道になるからと言ってルートを外れてはいけない。同じ「とる」でも「写真に撮って持って帰る」だけにすること。

[編集] 出かける

富士山は富士箱根伊豆国立公園と指定されており、国定公園としては山梨県神奈川県静岡県東京都(島部)と広大な範囲にまたがって指定されている。その他の地域については次の通り。

[編集] 外部リンク

Wikitravel Shared Logo 富士山に関連する画像がウィキトラベル・シェアードにあります。