何らかの理由で編集が行えない場合は、Wikitravel:旅人の居酒屋 を参照してください。

富士山

提供: Wikitravel
日本 : 本州 : 中部 : 富士山
移動: 案内検索
河口湖からの富士山

富士山 (ふじさん) は日本静岡県山梨県に跨る活火山である。日本最高峰の山であり標高は3,776m。


分かる[編集]

山頂の鳥居

日本を象徴する山として知られており、富士箱根伊豆国立公園に指定されている。富士山は古来より山岳信仰の対象とされ、「日本三霊山」の一つに数えられており山頂には浅間大社が建立されている。

江戸時代には葛飾北斎作「富嶽三十六景」に代表されるように浮世絵の題材としてしばしば描かれており、関東地方を中心に富士見という地名が随所で見られるが、これは「富士山を見ることができる場所」ということに由来する。時代の流れにより街の景色が変わりビル街となってしまい富士山を見ることができなくなったとしても、かつてはその場所から富士山が見えたという名残である。また富士山を眺めることができない地域では、地元の山の別称に○○富士と名付けたりして富士山と同様に信仰の対象としている。これらからも解る通り、富士山が日本人にとって日本を象徴する山であることを示している。

現在の富士山の美しさからは想像できないが、富士山は火山であり山頂で大きな噴火口を確認することができる。1707年の大噴火(宝永大噴火)を最後に富士山が噴火したという記録はないが、未だに火山性の地震や噴気などが観測されている。


歴史[編集]

噴火史[編集]

富士山は長い時間の経過の中で噴火を繰り返し行い、その都度溶岩や火砕物が積み重なってできた成層火山である。まず富士山の土台にあたる小御岳火山は十数万年前に存在していたとされる。小御岳火山はそれから噴火活動を続けて標高も約2,500mまで成長し、約8万年前あたりで活動を止めて死火山となる。

その後、死火山となった小御岳火山の南側より古富士火山が誕生し噴火活動が行われるようになる。古富士火山は約1万5千年前まで活発に噴火活動を行い、標高3,000m程まで成長し死火山となる。この古富士火山が噴火した時の灰は関東平野を被い、関東ローム層を形成する。

それから、約1万4千年前あたりより古富士火山の山頂付近で新富士火山の噴火活動が開始する。新富士火山の噴火により現在見られる富士山の形が形成され、北側にあった大きな湖がせき止められて分断し富士五湖を形成する。

史料に見られる富士山の噴火の歴史は西暦800年(延暦19年)延暦噴火、864年(貞観6年)貞観噴火、そして1707年(宝永4年)に宝永大噴火があったと記録に残っている。宝永大噴火を最後に今のところ富士山の噴火活動は確認されていない。

登山史[編集]

富士山にその昔、聖徳太子が馬に乗って登山を行ったという伝説が伝わっており、河口湖口8合目にある山小屋「太子館」の名前の由来は、聖徳太子が富士登山を行った際に今の太子館がある場所で休憩をとったという伝説が元になっているという。聖徳太子が富士登山を行ったか否かはさておき、当時の富士山はまだ火山活動が活発であり周囲は噴煙が立ち込め、登山を行うには大変危険で命がけだったのではと想像される。

鎌倉・室町時代には富士山は修験者が修行を行う場所であり、宗教的に特別な場所でごく一部の人間しか立ち入れないところであった。富士登山が一般的になるのは江戸期に関東で富士講が流行った辺りからである。富士講とは富士山を信仰の対象とした集団であり、これが民間に流行した事により富士山参拝の為に登山を行う人が増加するようになる。とは言え、まだ宗教的な意味合いが残っていることもあり、女性が山に登ることはご法度とされていた。

初めて富士山に足を踏み入れた外国人は、駐日英国大使であったラザフォード・オールコックが最初であり、1860年(万延元年)に富士山登頂に成功している。その時の記録によると、登頂には8時間かかったと記されている。

明治時代に入ると富士登山の女人禁制が解かれるようになり、明治政府の政策である廃仏棄釈により富士山中から仏像や仏具など仏教的象徴が取り除かれて、富士山は修験者の修行の場から誰でも登山ができる観光の場へと変貌する。

風景[編集]

御来光[編集]

山頂の鳥居前で御来光を待ち構える人たち(2008-7-12撮影)
それから十数分程で朝日が昇り、御来光が姿を見せる

富士登山の目的として登頂達成以外にも御来光を拝むという目的を持って登山に挑む人が大半と思われる。元来、富士山は「富士講」の言葉に示される通り山岳信仰における象徴であり、その富士山で迎える日の出に関しても御来光(ごらいこう)として信仰の対象とされている。富士山にて御来光を拝むのであれば、富士宮口以外(※)の登山道の六合目以上で晴天時ならば御来光を見ることは充分可能である。ただし御来光を拝むのであれば、山頂から見る方が登頂に成功した達成感と御来光を拝めた感動とが入り混じり、喜びもひとしおである事は否めない。

※富士宮口登山道は山の西側にあたる為、御来光を拝むのであれば山頂に登りきらないと駄目である。

とは言え登頂と御来光を同時に達成するには、それなりの努力が必要になってくる。本八合目~山頂付近の登山道は非常に狭く、同じ目的で登山を行う人間がごった返しており、まだ深夜という時刻であるにも関わらずこの付近では渋滞状態になっている。渋滞を考慮しつつ日の出の時間を計算に入れると、本八合目にはAM2:00に到達するように行程を組む必要がある。しかし本八合まで到達する頃には疲労度も相当なものになってくるので一気に登るよりも、あらかじめ前日から登山を実施して本八合目の山小屋で一泊してから山頂を目指す方が体力的にも安全である。


動植物[編集]

気候[編集]

富士山の平均気温と降水量
 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年 間
平均気温 (℃)-18.5-18.3-14.5-8.6-3.80.94.76.02.7-3.2-9.2-15.2-6.4
降水量 (mm)-------------
データ出典
  • 富士山では降水量を観測していない。
  • 富士登山を楽しむ事ができるのは、毎年7月1日(山開き)~8月26日(山終い)までである。
  • 山終いは各登山道によって違う。須走口は毎年8月31日。

着く[編集]

列車で[編集]

河口湖口へ

御殿場口・須走口・須山口へ

  • 東京~国府津御殿場 (JR東海道線・御殿場線)
  • 新宿松田~御殿場(小田急線・JR御殿場線直通特急「あさぎり」1日4往復)
  • 新宿~新松田(小田急小田原線)、松田~御殿場(JR御殿場線)

富士宮口へ

バスで[編集]

河口湖口へ

  • 新宿駅~富士山五合目(春秋ダイヤは土日祝の2往復・7月1日~8月26日は新宿最終19:50発まで有、¥2,600、中央高速バス)
  • 河口湖駅~富士山五合目 (50分、¥1,700)
  • 新松田駅~富士山五合目 (¥3,000)

御殿場口・須走口・須山口へ

  • 御殿場駅~御殿場口 (7月1日~8月26日のみ、40分、片道/往復 ¥1,080/¥1,500)
  • 御殿場駅~須走口 (7月1日~10月、片道/往復 ¥1,500/¥2,000)
  • 御殿場駅~須山口 (年中運行、片道 ¥530)

観る[編集]

富士山周辺は富士箱根伊豆国立公園に指定されており、富士山山麓には富士五湖青木ヶ原樹海といった自然を満喫することができる。


富士五湖  
富士山山麓の山梨県側にある、富士山の噴火によってできた5つの湖の総称。山中湖・河口湖・西湖・本栖湖・精進湖の5箇所。湖ではバス釣りなどが満喫できる他、湖周辺にはキャンプ場やペンションが立ち並んでおり、避暑地になっている。
 所在  山梨県


青木ヶ原樹海  
富士山北西麓に広がる原生林。世間一般では入ると道に迷ってしまう自殺の名所で自殺者の霊が出るという心霊スポットとして認識されているが、実際のところ、整備されたルートを通れば迷うこともなく安全でありハイキングコースとして富士山麓の自然に触れることができる。
 所在  富士山北西

料金/許可[編集]

観光道路[編集]

富士山は観光道路である富士スバルライン(山梨県)と富士スカイライン(静岡県)を利用することによって車で登ることが可能。富士スバルラインで河口湖口5合目、富士スカイラインで富士宮口5合目まで行くことができる。当然のことながら両登山道とも1合目から登山を開始することができるが、もっぱら富士登山の起点はこの5合目からスタートするのが一般的である。

富士スバルライン、富士スカイライン共に8月の一定期間、富士山の自然環境保護と交通渋滞の緩和を目的としたマイカー規制期間が設けられる。マイカー規制の時期は毎年変わり、この期間中は自家用車の通行が規制されて麓の駐車場に車を止めてシャトルバスに乗り換えて5合目に向かうことになる。また富士スバルラインは有料となっており、通行の際には普通乗用車で片道¥1,000が必要になる。

登山計画書[編集]

富士登山は一般的に、毎年7月1日(山開き)~8月26日(山終い)の山小屋が営業している時期が登山シーズンとされているが、この期間外、いわゆる閉山時期でも登山を行う事が可能である。但し、その際には登山計画書登山届入山届)を地元の警察や役場に提出する事が求められる。登山計画書とはトラブルに陥った際に捜索隊が対応できるように事前に提出しておく書面であり、万が一に遭難といったトラブルが発生した際はこの計画書の内容を元に捜索が行われるので、提出しておくのに越したことはない。フォーマットに制約はないが最低限、登山の日程・コース・メンバー・緊急連絡先を記載しておくのが一般的である。当然の事ながら計画書に記したコースを勝手に変更して別ルートを選択したとなると意味が無くなってしまうので、計画書に基づいて登山を実施すべきである。

登山計画書提出先

  • 富士吉田警察署 地域課:電話 (0555) 22-0110
  • 富士宮警察署 地域課:電話 (0544) 23-0110
  • 静岡県警察本部 地域課内「静岡県警察山岳遭難救助隊」:電話 (054) 271-0110、FAX (054) 271-3776

登る[編集]

登山道[編集]

お鉢巡り 
Tsurugigamine MtFuji.jpg

富士山登頂に成功したのであればお鉢巡りにも挑戦したい。お鉢巡りは富士山頂に大きく空けた噴火口をぐるりと一周する、言わば登頂に成功した者だけができる山頂ハイキングである。道中の主な見所は、浅間大社奥宮、日本の最高峰であり富士山測候所があった剣ヶ峰(写真)など。一周約3kmの行程で所要約1時間程度。時間と体力に余裕があるのであればお鉢巡りにも挑戦して、日本最高峰のパノラマビューを体験しておきたい。


富士山の登山道には、山梨県側唯一のルートである富士吉田口・河口湖口、西日本からのアクセスに便利な富士宮口、大砂走りで有名な御殿場口、穴場ルートの須走口がある。


富士山の登山道
富士吉田口・河口湖口(山梨県)
山梨県側唯一のルートであり、関東側からのアクセスが近い登山口。六合目より吉田口と河口湖口が合流して同じルートを通ることになる。山小屋も15箇所と多く太陽の昇る東側にあるルートである為、山頂まで登らなくても六合目からでも御来光を観る事が可能である。吉田口・河口湖口は最も人気のルートであるので土・日・休日は混雑が予想される。
富士宮口(静岡県)
西日本側からは最も近い登山口である。五合目の標高が最も高く山頂まで一直線の急勾配の道程であり、最短で登頂する事ができるコースである。御来光を望むのであれば山頂まで登りきらないと観ることができない。富士宮口には専用の下山道がなく、登山者と下山者が同じルートを通ることになるので、時間帯によっては混雑することが予想される。下山の際は、登山者優先ということを忘れず、道を譲りあいながら登山に臨むようにしておきたい。
御殿場口(静岡県)
下山する時の大砂走りが爽快なコース。但し、五合目の標高が他の登山道と比べて最も低い上に山頂までの道程が最も長く、登頂に時間がかかる点と、御殿場口には休憩施設となる山小屋が少ないという点から、登山ルートとしては、初心者に進められないルートである。下山道を特に選ばない状況ならば、別の登山口から登頂して、大砂走りを目的に下山道に御殿場口のルートを選択するという方法もある。
須走口(静岡県)
人が少なく、のんびりと登山を楽しむ事ができるコース。五~六合目付近には緑豊かな樹林帯があり、富士山の動植物を楽しむことができる。下山道の砂走りは足に負担をかけず、短時間で下山することができる。


登山の準備[編集]

服装
シャツ — 高地は紫外線の量が多く、日焼け止めと防寒着として長袖が必要。また、突然の雨でずぶ濡れになっても困らぬよう、アンダーウェアも含め、綿物は極力避けること(軽さと肌触りで化繊がお勧め)。
ズボン — 動きやすい長ズボン。できれば裾は、靴の上に被せて締められるものがよい。ジーンズなど綿物は、汗を吸えば動きにくくなり、雨で濡れると体温を奪うので不可。
— ¥10,000そこそこのトレッキングシューズで可。岩場を移動するので底はしっかりとしたもので、かつ、くるぶしまで固定できるものを選ぶ。普段から履き慣らしておけば、靴擦れを起こしにくくなる。スニーカーやウォーキングシューズは足に負担がかかり、怪我の心配があるだけでなく、靴そのものが壊れてしまうこともありお勧めできない。
靴下 — 足への衝撃を緩衝できる、厚手のウールの長靴下がBest。普段履きの綿のソックスは吸湿時の難点(ズボンの項を参照。マメのもとにも)があることに留意。
帽子 — 山頂付近は紫外線が強く、火山灰対策の為にも帽子が必要。それに合わせてサングラスもほしいところ。
手袋(軍手) — 岩場での足場確保や転倒時に備え、傷害防止に手袋は必須。防水性で滑り止めのある厚手のものがベスト。軍手ならできれば滑り止めつきとし、予備を用意。
着替え — 道中、突然の雨やみぞれ、雪もありうることを考慮して着替えを用意しておく。ずぶぬれの格好のままだと布団に入ることができないので山小屋での宿泊を拒否される事もある。
セーターなど厚着の服 — 山頂付近は氷点下まで気温が下がるので、重ね着用としてフリースやダウンベストを一着用意しておく必要がある。※山頂付近の気温は夏でも朝方は氷点近くまで下がり風速10m/sを超えることもしばしばである。例えるなら東京都内で雪が降るくらいの寒さを想定して防寒対策が必要
必須
ザック — 20リットル程度のサイズで充分。ザックカバーもあれば無難。
ステッキ — 登るときはもちろん、下山時も重宝する代物。できればトレッキングステッキを、特に初心者は2本用意したい。バネ入りのものはかなり楽だし、写真好きの方には一脚兼用のタイプもある。※自宅から用意しなくても麓の山小屋で六角棒(¥1,000)を購入でき、道中の各山小屋では¥500で記念に焼印を押すことができる。ただし、実用性ではかなり劣る(握りにくく、重く、不要なとき邪魔。)ので、飾りと記念品と心得るべき。
ライト — 夜間移動する際には必須。遠くを照らすよりも、足場がしっかり確認できることが重要。LEDタイプで簡易防水タイプのヘッドランプで十分。最近はホームセンターでもいろいろなタイプがあるので、懐と目的に合わせて探してみよう。電球タイプは電池を食う上玉切れのリスクがある。ただし、LEDタイプでも予備の電池は必須。
雨具 — 山の天気は変わりやすい。また、風への備えとしても役立つ。上下セパレートタイプを用意すること。ポンチョタイプは富士山ではザックカバーの代用程度にしかならず、ウインドブレーカーを用意するぐらいなら、セパレートタイプの雨具の上着で代用したほうが荷物も少なくて便利。
— 富士山には水場は無い。山小屋での相場は2009年シーズンで500mlペットボトル1本¥500。富士山の乾燥した気候では、汗をかいてもあまり感じることは無く、脱水症状に陥りやすい。一人当たり500mlのペットボトル3~6本程度は持っておきたい。ただし、持ちすぎるとかえって負担になるので、後述のことも踏まえ、適量に抑える。
タオル — 汗拭き用と襟元の防寒、日除けとしてフェイスタオルかスポーツタオルが欲しい。予備をビニール袋にくるんでザックにしまっておくのを忘れないこと。雨に降られた時にふき取ったり、寝る時の毛布代わりにもなるバスタオルは、荷物にはなるが検討の余地あり。
トイレットペーパー — 山小屋のトイレに紙が設置されていない事がある。ダブルよりはシングル、芯の硬いものは抜いて潰して持って行くとかさばらない。またティッシュペーパー代わりにもなる。
お金 — 六角棒に焼印、水の購入、トイレが有料(2009年シーズンで1回¥200)など、現金はさまざまに役立つ。10円玉~千円札を多量に用意。
日焼け止め — 日焼け止めクリームはSPF値の極力高いものを持参し、日中はまめに塗る必要がある。物理的な日焼け止めとしては、帽子、長袖シャツ、長ズボン、手袋のほか、日本手ぬぐい(帽子の下に、耳や首まわりを覆うようにかぶる)なんかも役立つ。
ゴミ袋 — 富士山では自分で出したゴミは責任もって自分の家に持ち帰るのが基本である。そのほか、ザックカバーが間に合わない天候の急変に備える意味でも、ザックの中身は小分けしてビニールにつめておくとよい。サイズはスーパーのゴミ袋で十分だが、大型(45リットル)サイズのゴミ袋をあらかじめ用意すれば、ザックカバーの代わりにもなる。
あると便利なもの
タイツ・スパッツ — 富士山頂の朝は冬。ズボンの下に履いておくと温かくてよい。
登山用スパッツ — 雨水や砂が靴に入らないようにするもの。砂走りを移動するときには用意しておきたい。ただし、荷物になるのでズボンで兼用できないか考えよう。
ポケットの多いベスト — 疲れてくると、ザックを降ろして物を出すのも面倒になる。軽量で使用頻度の高いものはポケットにしまって、いつでも取り出せるようにしておきたい。ウエストポーチなどでも問題ない。カーゴパンツもよいが、いずれにしても重いものやかさばる物には不適。
飴玉 — 重宝する食料。歩きながら食べられ、のどの渇きも癒せる。昔ながらの缶入りが、ゴミもすくなくベスト。
ゼリー状飲料 — のどの渇きも癒せ、かつ空腹も満たせる逸品。ただし、ダイエット用やミネラル補給用は意味が無い。
携帯電話 — 最近はDocomo、KDDI、Softbankともほぼ全行路で通話可能。但し、天候の急変に備え、ビニールにくるむなど防水を図るか、始めから防水機種をチョイスしておくこと。GPS機能を使えば地図代わりにもなるが、面白がって使いすぎるとあっというまに電池がなくなる。そうでなくとも、簡易充電器(電話に直結するとかさばるのと壊れる元なので、延長コードがあるとよい)と予備の電池は持っていこう。
腕時計 — 登山中、時間を知りたいと思った際には腕時計が良い。今時珍しくも無いが耐水・耐衝撃性のもので、アナログの針に蓄光塗料のあるものがお勧め。
ウエットティッシュ — 山頂では水は貴重であり、手洗い程度のことはウエットティッシュでまかなう。所持の際は携帯できるポケットティッシュタイプ。キレイ好きさんが、トイレの跡の手拭や顔を軽く拭くのにちょうどいい。
テーピング - 日頃、運動する事に慣れていない人は、足や膝にテーピングをおこなっておく事で少しは負荷が軽減される。とはいえ、専門的な知識なり指導がないと意味が無いが・・・。
薬・ばんそうこう — 常用薬や頓服の処方を受けている人は必須。それ以外の薬は各個常備薬(頭痛薬、酔い止め、下痢止めなど)を適量用意しておけばよい。また、靴ずれなど何らかのケガをした時のために、ばんそうこうを用意しておくのがよい。
梱包用布テープ — 重たいものではあるが、ザックや雨具、靴の応急修理や砂走りのスパッツ代用など意外と使い道はある。グループで登る場合は一人持っていけばよい。
スペアのメガネ — 登山に限ったことではないが、視力補正の為に普段からメガネをかけている人は、破損または紛失してしまった場合の事を想定してスペアを用意しておいた方が良い。また、コンタクトレンズを使用している人は、山という特殊な環境上、コンタクトを洗浄したくてもなかなかできない事などを考えるとやはり、メガネを持って行った方が良いと思われる。
ゴーグル — 水場も植物も無い富士山では、砂塵の渦巻くことも多い(特に砂走り)。眼の周囲が密閉できるタイプのものであれば、作業用でも水泳用でもいずれも可。
思ったほど使わないもの
一眼レフカメラ — せっかくの登山記念にと奮発して一眼レフカメラを持っていっても、重くて邪魔なうえ、撮った写真を後で見て後悔すること請け合い。コンクールに出せるような写真を撮れる自信がない限り、軽量のコンパクトカメラか携帯電話のカメラ機能で充分。持参する際には、フィルターをつけてレンズ面を保護し、帰ったらメンテナンスが必要。
携帯酸素 — 気休めにはなるが「これがあるから大丈夫」というほどの代物ではない。体質によって、8合目あたりを過ぎると大なり小なり高山病の兆候が出てくる。高山病は症状が出てしまえば降りるまで治らないので、自分の限界をよく見極めるべし。
袋詰のお菓子 — 最初はいいが、疲れて来るとザックから出すのも、袋を開けるのも、食べるのも、ゴミの始末も億劫になる。のども渇くし大量にお菓子を持っても邪魔になるだけである。

泊まる[編集]

富士山周辺[編集]

富士山周辺には富士五湖があり、山中湖河口湖周辺にはホテルやペンション、キャンプ場といった宿泊施設が立ち並んでいる。日帰りで利用できる温泉施設も随所にあるので、富士登山の後にでも汗を流す為に立ち寄るとよい。

山小屋[編集]

富士登山の場合、登山道の各所に山小屋が設置されており、シーズン中は避難所兼休憩・宿泊施設として機能している。ただし、山小屋は一般の宿泊施設とは違った環境と、それに伴いルールが存在することを念頭に置きたい。

料金・予約[編集]

山小屋の宿泊プランとして、素泊まり・朝食付・2食付きが大半であるが、短時間の仮眠休憩(有料)も可能である。料金は各小屋によっても異なるが相場は1泊素泊まり¥4,500、1泊朝食付¥5,500、1泊2食付き¥6,500ほど、標高が高くなるにつれて値段も高くなっていく。基本的には山小屋に宿泊するのに予約を取る必要はないのだが、シーズン中、山小屋の定員をオーバーしてしまう為に仮眠を含めて宿泊を拒否されることもある。そうならないためにも念の為、事前に予約を取っておいたほうがよい。また、問い合わせの際には宿泊料および混雑状況なども確認しておくとよい。

特徴[編集]

山小屋は登山者が休憩を取るための最低限の設備が備わった施設であることから、通常のホテルや旅館のようなサービスをおこなう場所ではないと認識しておきたい。主な特徴として「相部屋である(小屋によっては個室がある場所もあるが割高)」「有料シャワー有りの小屋もあるがお風呂はない」「食事は夜はカレー・朝はおにぎりなどの軽食」等といった点が挙げられる。深夜帯に登山をする人もいるので大半は24時間営業であることも特徴として挙げられる。

シーズン中、山小屋がぎゅうぎゅう詰めの状態になることもしばしばある。混雑時の山小屋では一つの毛布を二人で、場合によっては見ず知らずの人と共有して寝る事になることもしばしばあるが、気になるのであれば交互に休憩するなどして対応したい。その際は不満に思うかもしれないが「これが山小屋なんだ」と日常では味わうことのできない経験をしたと捉えて楽しい思い出と前向きに考えたいものである。混雑を避ける方法として、敢えて混みやすい八合目の山小屋を避けて六~七合目の山小屋を利用するといった方法や、休憩程度の利用に抑えてそのまま頂上を目指すという方法もある。

山小屋では必要以上に騒いだり、荷物を広げたり等をして場所を占有したりと他の休憩客の邪魔になるような行為を行わないように心掛けたい。また、「雨に降られずぶぬれの状態で小屋内に入ったり、濡れた服装のまま寝具に入らない」「自分で持ち込んだゴミは持ち帰る」といったルールがあるので心掛けるようにしたい。山小屋内では仲間同士で騒いだりせず、自身も早々に仮眠をとって登頂に向けて休養するようにしたい。

山小屋一覧[編集]

吉田口・河口湖口(七合目以上)

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
花小屋 2,700(七合目) 150 (0555) 24-6523
日の出館 2,710 150 (0555) 24-6522
七合目トモエ館 2,740 150 (0555) 24-6521
鎌岩館 2,790 150 (0555) 24-6520
富士一館 2,820 130 (0555) 24-6519
鳥居荘 2,870 250 (0555) 24-6518
東洋館 2,900 320 (0555) 24-6517
太子館 3,050(八合目) 360 (0555) 22-1947
蓬莱館 3,100 180 (0555) 24-6515
白雲荘 3,200 300 (0555) 24-6514
元祖室 3,250 200 (0555) 24-6513
富士山ホテル 3,350 350 (0555) 24-6512
八合目トモエ館 3,370 200 (0555) 24-6511
御来光館 3,450(八合五勺) 150 (0555) 24-6510

富士宮口

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
御来光山荘 2,795(新七合目) 180 (0544) 22-2233
山口山荘 3,030(七合目) 200 (0544) 22-2234
池田館 3,220(八合目) 300 (0544) 22-2235
万年雪山荘 3,410(九合目) 300 (0544) 22-2236
胸突山荘 3,550(九合五勺) 170 (0544) 22-2237

須走口(六合目以上)

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
瀬戸館 2,620(六合目) 120 (0550) 89-0374
大陽館 2,920(七合目) 150 (0550) 75-4347
見晴館 3,140(本七合目) 120 (0550) 84-3519
江戸屋 3,270(八合目) 250 (0550) 84-3518
胸突江戸屋 3,370(本八合目) 300 (0550) 84-3517
御来光館 3,450(八合五勺) 150 (0555) 24-6510

御殿場口

山小屋名 標高(m) 定員(人) 問い合わせ
日の出館 3,040(七合目) 150 (0550) 89-2867
わらじ館 3,090(七合四勺) 80 (0550) 89-0911
砂走館 3,110(七合五勺) 150 (0550) 89-0703
赤岩八合館 3,300(七合九勺) 150 (0550) 89-0703

気を付ける[編集]

登山中の事故防止の為に[編集]

  • 指定されたルートから外れない事。ルートが指定してある目的はその道が安全であるという事が確認されているという為であり、ルートから外れた道を通ろうとすると落石を発生させる危険や下手をすると遭難して周囲に迷惑をかける事にもなりかねない。
  • 自分以外にも他の登山者がいるという事を忘れてはいけない。例えば、周りの移動ペースを乱して前を歩く人を後ろから急かしたりすると事故にもなりかねないので気を付けること。逆に自分が遅れそうになった場合は後ろを歩く人に道を譲って先に進んでもらうといった気配りも必要。登山道と下山道が同じルートである場合は、体力を消耗する方を優先するという理由から原則登山者優先であり、下山者の方が道を譲るということを覚えておいたほうがよい。特に富士宮口は登山道と下山道のルートが終始同じなので注意したい。
  • 山の天候は変わりやすく、最初は晴れていたとしても道中に天候が悪化するということはよくある話である。事前にテレビやインターネットなどで当日の天気予報を確認しておいたほうが良い。また、登山中に雷が鳴るようであれば前進するのを一旦中止し、付近の山小屋や緊急避難所を探して退避することが望ましい。付近にそれら避難所がなければ、窪地などの低い場所にうずくまり、少しでも落雷の危険を回避することが大事である。

登山中の体調管理の為に[編集]

  • 高度3,000mを越した付近から高山病の症状が出る可能性がある。高山病とは高所を登るにつれて周辺の酸素が薄くなっていくことにより、体が酸欠状態となって頭痛やめまい、吐き気、呼吸困難といった症状が見られる体の変調のことである。高山病を避ける為には、時間をかけて(散歩程度の速度で)ゆっくりと登山を行うと良く、体が早く高度に順応するようになるので効果的である。もし高山病の症状が見られ休憩を取っても快方しないようであれば、登山するのを諦めて下山する以外に他はないが、標高を少し下げたことによって快復することもある。酸素ボンベは酸欠状態の体に酸素吸入を行うことで症状を緩和し一時的な回復効果は期待できるが、体がその高度に順応した訳ではなく根本的な解決にはならないので過信しないほうが良い。
  • 下山の際に、うまく杖を使ってスピードをコントロールしないと、重力に身を任せて猛スピードで駆け下りることになる。その際にかかる足への負担は大きく、場合によっては膝の靭帯を痛めてしまう。下山する前にテーピングをしっかり行い、麓に着いたらしっかりマッサージを行うことが大事である。のんびり身体を休める為に温泉に立ち寄るのも良い。

トラブル回避の為に[編集]

  • 「車を麓に置いてきた」「ツアーで参加した」等で来た時の登山口に戻る必要がある場合、別の下山道に行かない様に標識に注意すること。頂上付近ではわずか数100mの違いが、麓に降りると数10㎞の違いになる。誤って違う登山口で下山してしまったため、しょうがないからタクシーを使って来た時の登山口に戻ったらとんでもない額の料金を請求されたという話も聞く。

マナー[編集]

  • 富士山をユネスコ世界遺産に登録しようとする動きがあるものの、環境保全の理由から推薦されない状況にある。理由の要因の一つとしてゴミ問題が挙げられる。富士登山を考えている人は「ゴミをあちこちに捨てず、最後まで責任もって自宅まで持ち帰る」「予め、ゴミが出ないように所持品を工夫する」という点を念頭に置いて富士登山に挑みたいものである。また、ドライブついでに富士山にやってきて、生活ゴミを捨てていくなどもっての他である。
  • 富士山に植生している植物を傷つけたり勝手に抜いて持って帰ってはいけない。富士山の植物は学術的にも貴重な高山植物である。登山道にルートが設けられているのは、事故防止の他にこのような自然の産物を保護するためでもあり、近道になるからと言ってルートを外れてはいけない。同じ「とる」でも「写真に撮って持って帰る」だけにすること。
  • 富士山の8合目以上は私有地にもなっている。所有者は富士山本宮浅間大社。常識からすれば、一般者は8合目以上は入ることは出来ない・・・のだが、国に無償譲与した結果事実上頂点まで入ることが出来る状態である。とはいえ私有地に入る以上、より一層正しいマナーを守るのが望ましいだろう。

出かける[編集]

富士山は富士箱根伊豆国立公園と指定されており、国定公園としては山梨県神奈川県静岡県東京都(島部)と広大な範囲にまたがって指定されている。その他の地域については次の通り。

外部リンク[編集]


Wikitravel Shared Logo 富士山に関連する画像がウィキトラベル・シェアードにあります。

変種

操作

Docents

他言語版

その他のサイト