四国八十八箇所霊場

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お遍路さん (岩本寺)
お遍路さん (岩本寺)

四国八十八箇所霊場(しこくはちじゅうはっかしょれいじょう)は、四国地方を環状に巡る、弘法大師(空海)ゆかりの霊場である。遍路(へんろ)とも呼ばれ、遍路は四国霊場と巡礼者の両方を意味する。旅程は総延長1,400kmにも及び、結願(けちがん)後は高野山へお礼参りするのが通例である。通し打ちの場合の所要日数は、乗用車で約10日、自転車で約2-3週間、徒歩で約1月半から2月が目安である。

[編集] 分かる

古代より四国は修験者の修行の地であり、8世紀末、若き日の弘法大師も入山した。衛門三郎(コラム参照)を始め、弘法大師を慕う修行者達によってその霊跡を追った巡礼の足跡がその原点と言われている。江戸時代には真念の手により『四国遍路道指南』が世に出され、民衆の間にも四国霊場信仰が広がる。88箇所の札所はこの頃固定化されたと言われるが、弘法大師ゆかりの地は四国中に数百にも及ぶ。

四国遍路は弘法大師の化身である金剛杖を手に、弘法大師と共に歩む同行二人の修行の道である。白衣を身にまとい、死せば墓標となる金剛杖を手に行く難行は、近世まではまさに死と隣り合わせだったはずだ。

しかし近年では遍路道も整備され、自転車やバイク、乗用車やバスツアーでの遍路も多くなっている。歩き遍路もバックパッキング、あるいはトレッキングの延長として静かなブームともなっている。

この旅行プランでは、四国八十八箇所霊場の巡拝の手引きとして、88箇所に留まらず別格二十箇所、番外札所にも言及し、徒歩、自転車、乗用車での遍路何れにおいても有用となる情報を提供する。

なお、札所及びその周辺の詳細情報については、以下のサブページで詳述する。

発心の道場
徳島県下の札所(1-23番。66番は涅槃の道場で触れる)
修行の道場
高知県下の札所(24-39番)
菩提の道場
愛媛県下の札所(40-65番)
涅槃の道場
香川県下の札所(66-88番)
別格二十箇所
弘法大師ゆかりの番外札所のうち、四国別格二十霊場会に参加している札所(20箇所)
番外札所
弘法大師ゆかりの番外札所。

[編集] 弘法大師霊場巡礼一般の作法

ここでは、四国八十八箇所霊場を始めとする弘法大師巡礼における一般的な参拝方法について記述する。なお、大きく逸脱しない限り適度にアレンジしても良いし、信仰する宗派があれば、その流儀に従うべきだろう。

  1. 山門で本堂に向かって一礼。
  2. 手水場で、身を清める。
    1. 柄杓を右手に持って、左手を洗い清める。
    2. 柄杓を左手に持ち替えて、右手を洗い清める。
    3. 柄杓を右手に持ち替え、左手に水を受ける。
    4. 左手に受けた水出口を漱ぐ。柄杓を直接口に付けてはならない。
    5. 再度左手を洗い清め、最後に柄杓を漱ぐ。
  3. 梵鐘を突く。寺院によっては一般に認めていないところもあるので、その場合は省略。これは参拝する仏を呼び覚ますためのもので、帰り際に突いてはならない。
  4. 本堂へ参る。
    1. 灯明をあげる。灯明台にろうそくをあげる。灯明台の上部から奉げるのがマナー。既に灯っている灯明から火を受けるのは、先に灯した参拝者の業を受けるものであるとされており、縁起が悪い。
    2. 線香をあげる。一般に3本(「身・口・意」を意味する)揃えてあげる。これも、自分があげた灯明以外から火を受けるべきではない。
    3. 納め札、賽銭を納める。納め札には住所(町名まででよい。最近は札納箱から納め札を集め、住所氏名を霊感商法に悪用する輩もいるという)・氏名・年齢(数え年)・参拝日・願意を書いておく。賽銭は「気持ち」で良い。
    4. 経を納める。ここでは読経について記す。なお、経を暗記していても、納経の趣旨から経典を手にしておきたい。次にあげる経のうち、太字の経は最低限読みたい。
      1. 開経偈
      2. 般若心経
      3. 札所本尊の御真言三遍。本尊が弘法大師の場合は省略。
      4. 光明真言「おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん」三遍
      5. 弘法大師御宝号「南無大師遍照金剛(なむだいしへんしょうこんごう)」三遍
      6. 札所御詠歌
      7. 回向文
      8. 謝意をこめて一礼
  5. 大師堂へ参る。弘法大師が本尊の場合は無いので省略。
    1. 灯明、線香をあげ、納め札、賽銭を納める。
    2. 経を納める。
      1. 開経偈
      2. 般若心経
      3. 光明真言三遍
      4. 弘法大師御宝号三遍
      5. 回向文
      6. 謝意をこめて一礼
  6. 納経所で納経(朱印)を受ける。
  7. 山門で本堂に向かって一礼。

[編集] 準備

[編集] 共通装備

方位磁針
地図で見ただけでは分かりにくい別れ道がある場合もあり、念の為持っていくと役に立つ。
雨合羽
上下共に必須。また荷物を濡らさないようにビニールや油紙を中に入れておくことが薦められる。
寝袋・テント・シート
旅のスタイルにもよる。真夏の場合は無くても十分な場合もある。
簡易蚊取り線香
夏は必需品。
懐中電灯
できれば避けるべきだが日が暮れてしまってからもしくわ日の出前から歩き始める場合に必要。
白い布テープ
装備の修繕、怪我やマメのテーピングなど幅広く使える
多目的ナイフ
缶詰や手で切れない袋で包まれたものを開封したり用途多様
手ぬぐい
タオルより役に立つ。直接管笠を被るのに違和感がある場合は頭にバンダナ代わりに巻き、夏の日差しや冬の寒風を防ぐのならホッカムリにすればよい。
消臭スプレー
野宿を繰り返したり洗濯できない場合でもこれを衣類に吹きかけておけばよい。

[編集] 装身具

一番札所で揃えるのが一般だがやや割高になるので周辺の店で買い揃えても良い。

金剛杖
歩き遍路には必須。足腰の負担軽減になるほか、野犬払いなど護身用の武具ともなる。古来、行き倒れた遍路の墓標として立てられた由縁から卒塔婆(そとば)型となっている。この部分を直接手に触れないよう、カバーを掛ける。成人男性であれば長さが短いこともあるので、その場合はホームセンターで木を買ってきて自作するのもよい。
白衣・笈づる
背中に弘法大師の御宝号「南無大師遍照金剛」が墨書されたものが一般的。袖ありが白衣で、笈づるはノースリーブ。
腹にファスナー袋がついているものが便利。
菅笠
夏場の歩き遍路には必須。梵字の書かれている面を前に被る。聖域である札所の境内では被り物は御法度だが、菅笠は許される。遠くからでもそれと分かるので、交通事故防止のため車などに存在をアピールするものとして、また雨よけ・日よけとして欠かせない装備品の一つ。付属のあご紐は粗末なので付け替えるのが良い。
輪袈裟
本来は僧侶が身に付ける袈裟の略式。遍路の正装であり、それほど邪魔になるわけでもないのでできるだけ着けておきたい。
頭陀袋
納経帳等を入れ頭からかける。防水タイプがおすすめでさらに中に油紙を入れておくことが望ましい。肩掛けバックでも代用可能。

[編集] 巡拝用品

経本
般若心経、御宝号、光明真言など、納経の際に必要な経文が一通り書かれているものが便利。
納め札
参拝時に御本尊や御大師様への挨拶状として、また名刺代わりに使う。お接待を受けた時のお礼にも渡すことが礼儀である。初回は白色で、回数を重ねる毎に色が変わる。
納経帳・判衣・納経軸
納経を行った証として札所の朱印を戴くためのもの。朱印は本尊の変わり身であるので、丁重に扱う。
線香・ろうそく
日常使っているもので差し支えない。ろうそくはダルマろうそくが一般的。
マッチ・ライター等
風の影響を受けにくいタイプがオススメ。チャッカマンが使いやすい。
数珠
日常使っているもので差し支えない。磁気入りの数珠を売っている寺もある。宗派による違いは気にしなくて良い。実際、霊場の全てが真言宗というわけではない。

[編集] 費用

旅のスタイルによって大きく異なる。宿泊先は健康センターや漫画喫茶、サウナなどは数が少ないので民宿か通夜堂か善根宿が基本となる。民宿は食事無しの素泊まりで交渉(その場合3000円~4500円)、もしくは野宿によって宿泊費、納経を省くことによって納経代を節約すればむしろ普段の生活よりも出費が少なくなる場合さえありうる。

[編集] 歩き遍路の心構え

徒歩による遍路は徐々に疲労が溜まり想像以上にきついものとなる。自分の力を過信せず、適度な休息を取る事。無理に前に進もうとしないこと。余程の事情が無い限り夜間の移動は避ける事。

また、金剛杖は橋の上では突かないこと。弘法大師が寒さに耐えながら橋(別格霊場十夜ヶ橋)の下で夜を明かした故事に由来する。

他の手段での移動に比べ他の遍路の人や地元の人とコミュニケーションを取りやすい為、一期一会の気持で接する事。話しながら歩くと道中が格段に短く感じられるので他の遍路と一緒になったら積極的に話し掛けてみたい。あまりしんどい顔をしていると話しかけにくいため注意。

[編集] 自転車遍路の心構え

金剛杖は邪魔になる上危ないので持たない方が良い。ペースが他と異なるため一人旅になりやすいが、時には自転車を荷物置き代わりにして押して歩くのも手。方向に迷ったら面倒でも必ず止まって道を確認するべき。事故にはくれぐれも注意。

[編集] 車遍路の心構え

近年遍路を狙った車上荒らしが増えてきている。ロックを怠らないだけでなく、貴重品は必ず持ち歩くこと

[編集] 出発する

四国八十八箇所霊場として厳密には巡拝の起点・順序・終点の定めはないものの、1番霊山寺から札番順に巡拝する方法(順打ち)と、88番大窪寺から番号を下って巡拝する方法(逆打ち-さかうちではなくぎゃくうちと読む)がある。

ここではこの2箇所のアクセスのみ例示する。これ以外の札所を起点とする場合は、札所所在地の地域情報を参照されたい。

[編集] 順打ちの起点・1番霊山寺

飛行機で
徳島空港からバスでJR徳島駅下車、JR高徳線乗り換え。
フェリーで
オーシャン東九フェリーで東京都もしくは北九州市から。または南海フェリーで和歌山市から。一部除きJR徳島駅への連絡バスあり。JR徳島駅でJR高徳線乗り換え。自転車で直行の場合は約1時間。
高速バスで
鳴門西パーキング停車場下車、約1km、徒歩10分。またはJR徳島駅でJR高徳線乗り換え。
鉄道で
JR高徳線・板東駅下車、約900m、徒歩10分。

[編集] 逆打ちの起点・88番大窪寺

[編集] 巡拝する

[編集] 札所一覧

[編集] 四国八十八箇所

札番 寺号 読み 所在地
1 霊山寺 りょうぜんじ 徳島県鳴門市
2 極楽寺 ごくらくじ 徳島県鳴門市
3 金泉寺 こんせんじ 徳島県板野郡板野町
4 大日寺 だいにちじ 徳島県板野郡板野町
5 地蔵寺 じぞうじ 徳島県板野郡板野町
6 安楽寺 あんらくじ 徳島県板野郡上板町
7 十楽寺 じゅうらくじ 徳島県阿波市
8 熊谷寺 くまたにじ 徳島県阿波市
9 法輪寺 ほうりんじ 徳島県阿波市
10 切幡寺 きりはたじ 徳島県阿波市
11 藤井寺 ふじいでら 徳島県吉野川市
12 焼山寺 しょうざんじ 徳島県名西郡神山町
13 大日寺 だいにちじ 徳島県徳島市
14 常楽寺 じょうらくじ 徳島県徳島市
15 国分寺 こくぶんじ 徳島県徳島市
16 観音寺 かんおんじ 徳島県徳島市
17 井戸寺 いどじ 徳島県徳島市
18 恩山寺 おんざんじ 徳島県小松島市
19 立江寺 たつえじ 徳島県小松島市
20 鶴林寺 かくりんじ 徳島県勝浦郡勝浦町
21 太龍寺 たいりゅうじ 徳島県阿南市
22 平等寺 びょうどうじ 徳島県阿南市
23 薬王寺 やくおうじ 徳島県海部郡美波町
24 最御崎寺 ほつみさきじ 高知県室戸市
25 津照寺 しんしょうじ 高知県室戸市
26 金剛頂寺 こんごうちょうじ 高知県室戸市
27 神峰寺 こうのみねじ 高知県安芸郡安田町
28 大日寺 だいにちじ 高知県香南市
29 国分寺 こくぶんじ 高知県南国市
30 善楽寺 ぜんらくじ 高知県高知市
31 竹林寺 ちくりんじ 高知県高知市
32 禅師峰寺 ぜんじぶじ 高知県南国市
33 雪蹊寺 せっけいじ 高知県高知市
34 種間寺 たねまじ 高知県吾川郡春野町
35 清滝寺 きよたきじ 高知県土佐市
36 青龍寺 しょうりゅうじ 高知県土佐市
37 岩本寺 いわもとじ 高知県高岡郡四万十町
38 金剛福寺 こんごうふくじ 高知県土佐清水市
39 延光寺 えんこうじ 高知県宿毛市
40 自在寺 かんじざいじ 愛媛県南宇和郡愛南町
41 竜光寺 りゅうこうじ 愛媛県宇和島市
42 佛木寺 ぶつもくじ 愛媛県宇和島市
43 明石寺 めいせきじ 愛媛県西予市
44 大宝寺 だいほうじ 愛媛県上浮穴郡久万高原町
45 岩屋寺 いわやじ 愛媛県上浮穴郡久万高原町
46 浄瑠璃寺 じょうるりじ 愛媛県松山市
47 八坂寺 やさかじ 愛媛県松山市
48 西林寺 さいりんじ 愛媛県松山市
49 浄土寺 じょうどじ 愛媛県松山市
50 繁多寺 はんたじ 愛媛県松山市
51 石手寺 いしてじ 愛媛県松山市
52 太山寺 たいざんじ 愛媛県松山市
53 円明寺 えんみょうじ 愛媛県松山市
54 延命寺 えんめいじ 愛媛県今治市
55 南光坊 なんこうぼう 愛媛県今治市
56 泰山寺 たいさんじ 愛媛県今治市
57 栄福寺 えいふくじ 愛媛県今治市
58 仙遊寺 せんゆうじ 愛媛県今治市
59 国分寺 こくぶんじ 愛媛県今治市
60 横峰寺 よこみねじ 愛媛県西条市
61 香園寺 こうおんじ 愛媛県西条市
62 宝寿寺 ほうじゅじ 愛媛県西条市
63 吉祥寺 きちじょうじ 愛媛県西条市
64 前神寺 まえがみじ 愛媛県西条市
65 三角寺 さんかくじ 愛媛県四国中央市
66 雲辺寺 うんぺんじ 徳島県三好市
67 大興寺 だいこうじ 香川県三豊市
68 神恵院 じんねいん 香川県観音寺市
69 観音寺 かんのんじ 香川県観音寺市
70 本山寺 もとやまじ 香川県三豊市
71 弥谷寺 いやだにじ 香川県三豊市
72 曼荼羅寺 まんだらじ 香川県善通寺市
73 出釈迦寺 しゅっしゃかじ 香川県善通寺市
74 甲山寺 こうやまじ 香川県善通寺市
75 善通寺 ぜんつうじ 香川県善通寺市
76 金倉寺 こんぞうじ 香川県善通寺市
77 道隆寺 どうりゅうじ 香川県仲多度郡多度津町
78 郷照寺 ごうしょうじ 香川県綾歌郡宇多津町
79 天皇寺(高照院) てんのうじ(こうしょういん) 香川県坂出市
80 国分寺 こくぶんじ 香川県高松市
81 白峯寺 しろみねじ 香川県坂出市
82 根香寺 ねごろじ 香川県高松市
83 一宮寺 いちのみやじ 香川県高松市
84 屋島寺 やしまじ 香川県高松市
85 八栗寺 やくりじ 香川県高松市
86 志度寺 しどじ 香川県さぬき市
87 長尾寺 ながおじ 香川県さぬき市
88 大窪寺 おおくぼじ 香川県さぬき市

[編集] 四国別格二十箇所

札番 寺号 読み 所在地
1 大山寺 たいさんじ 徳島県板野郡上板町
2 童学寺 どうがくじ 徳島県名西郡石井町
3 慈眼寺 じげんじ 徳島県勝浦郡上勝町
4 鯖大師本坊 さばだいしほんぼう 徳島県海部郡海南町
5 大善寺 だいぜんじ 高知県須崎市
6 龍光院 りゅうこういん 愛媛県宇和島市
7 出石寺 しゅっせきじ 愛媛県大洲市
8 十夜ヶ橋永徳寺 とよがばしえいとくじ 愛媛県大洲市
9 文殊院 もんじゅいん 愛媛県松山市
10 西山興隆寺 にしやまこうりゅうじ 愛媛県西条市
11 生木地蔵 いききじぞう 愛媛県西条市
12 延命寺 えんめいじ 愛媛県四国中央市
13 仙龍寺 せんりゅうじ 愛媛県四国中央市
14 椿堂 つばきどう 愛媛県四国中央市
15 箸蔵寺 はしくらじ 徳島県三好市
16 萩原寺 はぎわらじ 香川県観音寺市
17 神野寺 かんのじ 香川県仲多度郡まんのう町
18 海岸寺 かいがんじ 香川県仲多度郡多度津町
19 香西寺 こうざいじ 香川県高松市
20 大瀧寺 おおたきじ 徳島県美馬市

[編集] エリア別ルート概説

ここでは、順打ちを基本とするルートについて、88箇所+別格20箇所を巡拝する事を想定しエリア別に概説する。基本ルートは徒歩遍路を想定しており、乗り物による遍路や特殊事情でルートを変更する必要がある場合については別掲する。なお、別格は鯖大師のように通常の遍路道の途上にあるものから、出石寺などのようにこれを大きく逸れるものもあり全ての別格に参拝するかどうかで旅の道程が大きく異なってくるので事前に良く準備をしたい。

周辺情報の詳細については、関係のサブページを参照されたい。

[編集] 1番~11番

基本ルート

1番~2番~3番~4番~5番~別1番~6番~7番~8番~9番~10番~11番

このエリアは平坦であり初心者でも楽にクリアできるが、唯一の例外は標高400mの山上にある別格1番である。

10番は333石段がある。山門前まで車道は通じているが、道幅は狭く、箇所によってはタイヤが空転するほどの急勾配。石段前の駐車場に車を停め歩くのが賢明だろう。

[編集] 11番~18番

基本ルート

11番~12番~別2番~13番~14番~15番~16番~17番~18番

12番へ向かう山道は遍路転がしと呼ばれるほど、歩き遍路随一の難所である。11番を出たらすぐに山道が始まるので、寺周辺で宿泊して早朝出発するのが良い。

11番から12番の間、歩きの場合は道標に従って歩めば迷うことはない。途中にある長戸庵、柳水庵、浄蓮庵は足を休めるのに適した庵。ちょうど等間隔であり、路程の目安になる。険しい山中を進むため、途中で水分以外を補給することは出来ない。事前に十分な準備が必要である。12番は宿坊があり、みんな11番を早朝から出発し昼過ぎに12番に着くので、そのまま宿泊していく。予約は早めに。

自転車向けの童学寺ルート

11番~別2番~12番~13番~14番~15番~16番~17番~18番

自転車遍路には11番からの山道は険しい。そこで、別格2番を経由するルートを選択することを薦めたい。距離は格段に延びるものの、その分12番麓の馬地地区までは勾配が緩い。その後は急勾配で、ペダリングはかなりきつい。途中で杖杉庵を通過するので、参拝しておきたい。納経は12番で受けられる。

12番~13番の間は鮎喰川北岸ルートが勾配が緩く走り易い。

自動車・バイク向けの逆打ちルート

11番~12番~別2番~17番~16番~15番~14番~13番~18番

11番から自動車で12番へ向かう場合、11番から一旦国道192号へ戻り、川島町から県道43号へ入る。

12番を打った後13番~17番を打つには、一旦別格2番を打った後、国道192号へ出て17番まで行き、逆順に13番まで打った後県道208号~県道136号~国道55号のルートを進めば、17番~18番間の徳島市街の渋滞を避けることが出来る。

[編集] 18番~23番

基本ルート

18番~19番~別3番~20番~21番~22番~23番

別格3番を参拝する場合、新坂本トンネルを過ぎてすぐ別格3番への案内板が掲示されているが、歩き遍路向けのものであるので、自転車・乗用車は注意。このルートは歩き向けの山道しかなく道路は舗装されていない。上勝町まで進んで山道に入りたい。

21番へは最寄りの駐車場まで道は通じているが、駐車場から21番までは歩いて2kmほどある。道の駅鷲の里からロープウェイがあるので、選択枝として検討したい。自転車・バイクの場合、ロープウェイに持ち込みも可。自転車・バイクはロープウェイは片道のみ、下りは山門から下ることが出来る。

22番~23番を歩く場合、国道55号は歩道の無いトンネルもいくつかあり、高速道路の整備で交通量が抑えられたとはいえ安全とは言い切れない。県道25号ルートも検討を。

[編集] 23番~27番

基本ルート

23番~別4番~24番~25番~26番~27番

23番~24番の区間で約75km要する。歩き・自転車遍路の場合別格4番を過ぎるとは宿泊施設はもちろん、40km過ぎの番外東洋大師を過ぎると食糧・飲み水、トイレすらも望めないが、東洋大師では通夜堂を貸してもらえる。(普通お寺は通夜堂があることは公にしないが、ここのお寺はパンフレットにも記載がある)その後は24番の10キロほど手前からしか宿はない。人家の少ない海岸沿いをひたすら進む。室戸岬まで勾配はほとんど無いが、事前準備は怠らないよう。

24番、26番、27番は海岸沿いとは思えない急勾配の山上にある。それぞれ標高150m、150m、450mあり、心してかかりたい。

[編集] 27番~36番

基本ルート

27番~28番~29番~30番~31番~32番~33番~34番~35番~36番

30番まではほとんど平坦だが、27番~28番の国道55号は交通量が多く、歩き・自転車は注意が必要。安芸市街を過ぎたところに廃線跡を活用した自転車道があり、歩き遍路もよく利用している。

31番・32番は山上にあり、勾配がきつい。

32番~33番は、種崎渡船を利用したい。毎時10分種崎渡船場発、無料。浦戸大橋は高所で交通量も多く、歩き・自転車にはお薦めできない。

33番~35番は歩き向けの近道ルートがあり、自転車も利用できる。

[編集] 36番~37番

基本ルート

36番~別5番~37番

36番から次へ向かうには、一旦宇佐へ打ち戻るか、横浪スカイラインを通るルートがある。後者の方がアップダウンが激しいが、眺望は良い。距離は変わらないので、気の持ちようで選択したい。

別格5番~37番は土佐久礼過ぎから7kmの距離を400m近く登る長い坂道。勾配はそれほどきつくは無いが、遥か先に見える峠の陸橋を目にすると気が滅入るので、覚悟したい。また、この区間は店舗等無いので、土佐久礼で用は足しておきたい。

[編集] 気をつける

[編集] 全般について

新しい橋が架かって以来四国の治安が徐々に悪化傾向にあるとも言われている。基本的に四国は非常に安全であり遍路に対して寛容な土地柄ではあるものの、遍路狩りと呼ばれる遍路を狙った犯罪も昔から存在するとされ、また遍路そのものに反感を持つ地元住民も少なからず存在する。安全上の管理はしっかりすることと、感謝と謙虚の気持を忘れないことが肝要である。

[編集] お接待

四国遍路において独特の、地元の住民による遍路に対する施しの風習として「お接待」がある。

遍路は弘法大師を追い求める修験者であり、故に遍路は弘法大師の代理人である、という信仰の元、遍路に対して施しを行なうという風習が四国に根づいている。

今日において多いのは、一夜の提供(善根宿)、食事や金品(主に食事)の布施、などである。

これは遍路に施しを行なうことによって、自らの代理として修道の道を歩んでもらおう、ひいては自らの功徳と成そうという信仰である。即ち、施しの対象は遍路であるあなたではなく、弘法大師である。

今日では施しを当てにした、あるいは「遍路だから大目に見て貰おう」といった邪心から、遍路のモラル低下が指摘されている。昔からの善根宿を止めてしまった所も少なくない。

お接待を受けるのはあくまでも弘法大師を追い求める修験者たる者であって、俗世のあなたでは無い。お接待を受ける際は、お大師様のありがたみを込め、弘法大師御宝号「南無大師遍照金剛」の三遍を唱え、納札を添えて受けるべきである。

もちろん、なんらかの修行を課して遍路に臨んでいる人もいるだろう。よくありがちなのは、通し歩きの遍路に挑んでいる中で、自動車で次の札所まで送る、といった送り接待である。

お接待を拒む行為は、お接待をする側にとっては功徳を積む機会を拒む行為である。信念をもってお接待を断るのであれば、例えば「歩きを修行として課しております」など、丁重にやんわりと遠慮すべきであろう。

[編集] 帰る

[編集] 外部リンク