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写真撮影/撮影機材
出典: Wikitravel
旅行先で写真撮影を行う際、何を持っていけばよいのか?一言で言い表すならば「何を求めるのか」による。もし、あなたがコンクールに出すような写真を撮りたいと思うのであれば高級一眼レフでそれなりの機材を用意する必要がある。とは言え、旅行先で写真を撮るということは「芸術的な作品を作り出す」というよりも「記録に残す」ということが主体になるだろうと思われる。
本項では「旅行写真を撮影する=記録に残す」上での写真撮影に用いる撮影機材について述べる。
[編集] カメラ
旅行に持っていくカメラの条件
- まず挙げられるのが「軽量である事」その一言に尽きる。
- デジタルカメラなど電池を使用するものは、電池の寿命、電池の入手のし易さ、充電池の場合は充電方法や充電に必要な時間が重要である。(電池切れは致命的である)
- 撮影対象や撮影条件により適材適所であり、コンパクトデジカメがベストであったり、望遠レンズを付けた一眼がベストであったりもする。状況によっては、目立たない携帯電話内蔵カメラがベストであるケースもあり、周りに違和感を与えないように注意したほうが良い。(写真撮影を行う上でのマナーを参照)
[編集] フィルムカメラ
携帯のカメラ機能やデジタルカメラが普及した昨今、写真が趣味の人が扱うオールドカメラかレンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)くらいでしかお目にかからなくなってきた。敢えてフィルムカメラの利点を挙げるとするならば、(旅行と関係ないが)デジタルデータと違い偽造できないので裁判沙汰になった時の状況証拠になるという点と、機械式フィルムカメラは電子機器※として扱われないので飛行機の離着陸時でも機内で撮影ができることくらいだろうか。※フィルムカメラでも電子制御する(主電源のスイッチがある)ようなカメラだと電子機器として扱われるので機内では使用できない。
レンズつきフィルム(富士フィルムの「写ルンです」やコダックの「スナップキッズ」など)も用途によっては利用価値がある。単に証拠写真がほしいとか、ちょっとした記念写真だけ必要なら、これらは低価格(定価で¥1800くらい。安売りだと¥500くらいである)なので、ものも使いようくらいに考えるならこれらも選択肢に入る。
旅行に関するフィルムカメラの注意事項として、空港の手荷物検査でX線を通す際にフィルムが感光して撮影したものがすべてパーになるという恐れがあることに一応気を配っておく必要がある。最近のX線検査装置ではISO400位の低感度フィルムであれば感光はしないと言われている。但し、ISO800とか1600などの高感度フィルムをX線検査装置にかけた場合や、荷物の預け入れを行った時や中に不審な箇所があって再検査を行う時に強力なX線検査装置を通した場合には感光する恐れがある。フィルムが感光して撮影したものがお釈迦にならないよう、フィルムをハンドキャリーし、X線装置を通す前に係員に荷物の中にフィルムがあることを告げて、手検査(ハンド・インスペクション)にしてもらう必要がある。
[編集] コンパクトデジカメ
コンパクトカメラならば、どのメーカーのどの機種を選んでも軽量という条件を満たすであろう。コンパクトデジカメが世の中に普及している昨今、性能面についてはどのメーカーもほぼ同じようなものである。後はその機種の持つ付加価値、値段、自分の好みでチョイスするといったところである。
差し当たり、旅行という観点で考慮したいコンデジの購入ポイントは次の通り。
- 防水・防滴仕様 — マリンスポーツやスキーなど水に関連したレジャーを楽しむのが好きな人は防水・防滴仕様になっているカメラをチョイスした方が無難。ちなみに、防水仕様だからといって水中に沈めても大丈夫ということではないので注意。ダイビングで海中の写真を撮影したいという場合には、水中専用のカメラを使うかカメラにハウジング※を装着する必要がある。(※耐水・耐圧性のある、カメラを密封するケース)
- 操作ボタンが大きい — 登山やウインタースポーツなど、手袋をする場面の多い人は考慮したいポイントの一つ。手袋しながらでもボタン操作できるように、ボタンが大きくて、クリック感のあるものをチョイスしたい。
- 充電しやすい・単三電池が使える仕様 — 昔のメカニカル式フィルムカメラと異なり、今のデジカメは電子部品で構成されている分、電力消費が多くなった=バッテリーが切れやすくなったと言える。つまり旅行日程が長くなるほど、カメラのバッテリー切れが心配事となってくる。そういった点では専用電池を使う機種よりもどこでも手に入る単三電池を使う機種の方が安心とも言えるが、デメリットとして「専用電池と比べて単三電池の方が容積が大きい分ボディが大きくなる(軽量化できない)」「専用電池と違い、カメラ側でバッテリー残量管理ができない(簡易制御しかできない)ので、使用中にいきなり電源落ちになるケースがある」などが挙げられる。最近では、専用の充電器が無くてもUSBケーブルを介して専用電池の充電ができるコンデジも登場しているので、購入の際のポイントとなるだろう。
- ハイビジョン(HD)動画が撮れる — 風景を撮るという場合にはあまりメリットが感じられないが、ご自身に子供がいる場合、ちょこまかと動き回る姿を成長記録として動画で撮影してみるのもいいかもしれない。
[編集] デジタル一眼レフカメラ
少し趣味に走り、記録に残すにしても「写真にボケ味を出したい」「もっと色彩豊かな綺麗な写真を撮りたい」となると一眼レフの購入も視野に入ってくる。一眼レフと言ってもCanon 1Ds-MkⅢやNikon D3の様な1台で給料2か月分もするような高級機種もあればレンズキット込で10万円以下の機種もある。プロのカメラマンを目指すのならばともかく、ちょっといい写真を撮りたいという程度であれば後者で十分である。
- あると便利な一眼レフカメラの機能
- 手ブレ補正
- 手持ちで撮影する際にブレを検知して軽減するように抑える機能。レンズの焦点距離が望遠域になる程、手ブレの影響が出てくるので、望遠レンズ購入の際にはひとつのポイントとなる。
- ライブビュー
- 撮影したい被写体をファインダーではなくTFTモニター上に映して確認できる機能。撮影構図を確認したい場合や、接写撮影やローアングル撮影などを行うときに便利である。
- ライブビュー搭載機種を選択するならば、モニターが可動式の方が何かと使い勝手が良い。猫などをローアングルで撮影する様なファインダーを覗けない場合、可動ヒンジの付いてるTFTモニターを見やすい方向に向ければ良いだけなので無理な姿勢で覗き込むような事をしなくて済む。
- ダストリダクション
- 一眼レフの醍醐味の一つ「レンズ交換」の際にミラーボックス内にゴミが侵入しても撮像素子に付着しないよう、撮像素子の前に配置されたダストフィルターの振動でゴミを落とそうとする機能。
- 撮像素子にゴミが付着したまま撮影を行うと、ゴミが画像に投影されてしまう。屋外でレンズ交換を行う場合はできる限りホコリのない場所で行うべきである。
- ダストリダクション機能が無い場合、撮像素子のゴミ取りはメーカーのサポートセンターに持って行き、有償によるクリーニング作業を依頼することになる。
- 下手に素人がゴミを取り除こうとして撮像素子にキズを付けてしまったら、もはやカメラとしては使い物にならず、メーカーとしても保証対象外扱いになってしまう。
- GPSユニット
- カメラとGPSをリンクさせることで、撮影画像にGPSで取得した位置情報をExifに記録する機能。旅行中に撮影した画像を後日確認する際に「どこで撮影したものか」が解るので便利である。
[編集] レンズ
一眼レフの場合、カメラ本体だけでなく交換レンズも必要になる。それ故、旅行の際に「どのレンズを持っていくのか」レンズ選びが一つのポイントとなる。着替えなど他にも荷物がある中、カメラ機材をたくさん持っていく訳にもいかず、レンズについてはせいぜい2本が妥当と言ったところであろう。レンズ選びのポイントとして次の通り示すので参照されたい。
- 焦点距離
- 撮り逃しを防ぐのであれば、単焦点レンズよりズームレンズの方が良い。(下記の焦点距離はデジタル一眼レフで一般的な撮像素子サイズAPS-Cで使用する場合を想定、焦点距離50mm=フルサイズ換算で約1.6倍の80mm相当を指す)
- 18-200mmなど高倍率ズームレンズもあるので、これ一本持っておけばOKとも言える。
- 風景写真プラスアルファ(+人など)を撮るような場合、焦点距離50mmだと少し不安であり、70mmくらいの望遠域までズームできるといろんな撮影シーンをカバーできる。
- 動物園のように被写体まで距離が離れてしまう事が想定される場合、少なくとも焦点距離100mmまでズームできるレンズが必要。空港のデッキから飛行機撮影をするような場合だと200mm以上は必要になる。
- ポートレート撮影において1mくらいの撮影距離で人物の撮影をする場合、焦点距離30mm程度が目安である。
- ワイド域については、吊り橋の上のような狭い場所で被写体までの距離が短くなる撮影を想定すると、焦点距離18mmあれば背景と人物がうまく構図に入り込む。
- レンズの重量
- カメラ本体だけでなくレンズ自体の重量も考慮したい。
- レンズの本数が多くなるほどそれだけ重さが増すということである。
- 普段から身の回りの物をいろいろ撮影して回って、自分の撮影のクセ(撮影距離・その時の焦点距離)を把握しておくと、おのずと持っていった方が良いレンズが選別できるようになる。
- レンズの特性
- 特殊用途のレンズよりユーティリティレンズをチョイスした方が良い。
- 予め目的があるならともかく、持っていったはいいが使わないということがありうる。重たいものを持ち歩く=筋力トレーニングにしかならない。
- 超望遠レンズやマクロレンズなど、用途が限られるレンズについては本当に必要な局面があるのか考えて持っていった方が良い。
[編集] アクセサリー
購入したデジタルカメラ専用の別売アクセサリーにも便利に使えられるものが存在するが、ここでは特定機種専用ではなく汎用用品かつ、用途によっては必須となりえる別売アクセサリーを述べる。
- エクステンションチューブ(接写リング) — カメラとレンズの間に装着することで被写体を至近距離で撮影(接写撮影)をすることができる。利点は、マクロレンズを用いる必要が無いところ。普段から接写撮影をするような機会が多い人や画質にこだわりたい人なら素直にマクロレンズを購入した方が良いが、たまに花とか接写したいという程度ならその為にマクロレンズを持ち歩くのもバカバカしい(重たい・値段が高い)ので接写リングを携帯しても良いだろう。但し、レンズのサイズが合わないとずれるので、サイズを取扱説明書などで確認してから買った方が良い。
- 記録メディア — 銀塩カメラ時代のフィルムに該当するもので、デジタルカメラで撮影した画像データを記録しておく媒体。昨今のデジカメで用いられる主な記録メディアはコンパクトフラッシュ(CFカード)やSDカードが挙げられ、この他にもSONY製品で扱うメモリースティックやOLYMPUS製品で扱うxDカードなどが挙げられる。記録メディアを選ぶ上でのポイントは記録容量および転送速度であり、記憶容量は撮影できる枚数、転送速度はカード記録の時間に関わる。RAWやTiffによる高画質撮影や(昨今のトレンドとして)動画撮影などをする場合にはファイルサイズが大きくなるので沢山の枚数を撮るには大容量のメディアが必要になる。また、転送速度が遅いメディアだとカメラの一次記録領域から記録メディアへの書き込み時間が長くなり、その間、撮影を受け付けない時間(レリーズロック)が発生しやすくなる。なお、一般に記録メディアは静電気に弱く、メモリの交換時に手から出た静電気でメモリ内の記録が破壊されてしまうこともあるので、メモリの交換などの際は、他の金属などに触って静電気を逃してから取り扱うようにするとよい。
- 三脚・一脚 — 手ブレを防ぐためにカメラを固定するための道具。用途は、夜間撮影や望遠レンズをつけて遠くにある被写体を撮影するような場面に必要。旅行の際に持ち歩くことを考えたら、軽量のカーボン製の三脚が便利だが値段が高い。また、長さが10cmくらいで、足がフレキシブル状になっているミニ三脚も売られており、携帯に便利である(通常の三脚ほどの本格的な使用はできないが、コンパクトデジタルカメラでを使用した夜間撮影やセルフタイマー撮影などの際に結構使える)。なお、グリップの部分が三脚の脚状になっている傘で、石突の部分を外したネジの部分にカメラを装着して使用するもの、カメラマウントがペットボトルのキャップ状になっており、ペットボトルに装着して使用するものなど、主にコンパクトカメラでの使用を想定したいわゆる代用三脚もいくつかの種類が売られている。
- テレコンバータ(テレコン) — カメラとレンズの間のマウント部に装着することで焦点距離を延ばすことができる。テレコンの利点は、大掛かりな機材ではないので簡易的で携帯性が有る点。例えば、鞄の中にでも携帯しておいて、旅先で木に止まっている鳥を撮りたくなった時・・・などに便利である。また、焦点距離300mm以上の超望遠レンズは値段も高く(中にはBodyの価格より高いものも)なかなか一般ユーザーが手を出せないのが実情である。そのような場合に安価なレンズにテレコンを装着して代用するのである。
- テレコンは倍率表記されており、x1.4/x1.7/x2.0がある。例えば焦点距離200mmのレンズに1.4倍のテレコンを装着すると焦点距離が280mm相当になる。
- 反面、テレコンを装着すると開放F値が暗くなる(x1.4で1段(例:F2→F2.8)、x1.7で1.5段、x2.0で2段)ので、適正露出を得るにはその分シャッター速度を遅くするか撮像感度を上げる必要がある。また、装着できるレンズが限られていたり、AFが使えなくなる場合もあるので購入の際には確認の事。
- フィルター — いわゆる特殊効果を使って普通の写真撮影よりも見栄えが良くなる、というものである。普通の写真撮影に飽きて何らかしらの効果がほしい場合にあると便利である。フィルターには、光量を落とす目的の「NDフィルター」、ガラス面等の反射を軽減させる目的の「PLフィルター」、ぼかし効果を醸し出すフィルター、山などコントラストをハッキリとさせたい場合に使うフィルターなど、いろいろな用途がある。また、レンズ面に傷がつかない様、保護フィルターも併せて購入するようにしたい。
- フラッシュ(ストロボ) — 被写体に照射されている光量が不足している時に、光を発して光量不足を補うための装置。なお、ストロボという名称が商標登録されている為、メーカーによってエレクトロニックフラッシュ、スピードライトと言われているもの。例えば逆光になってしまって主要被写体が真っ黒に写ってしまう時などに用いられる。
- フラッシュにはカメラと別個の装置としてホットシューに取り付けて使う外付けフラッシュと、ボディに内蔵されている内蔵フラッシュがある。とりわけ必要な機材というわけでもなく、内蔵フラッシュが付いているのであれば最初の内はそれで十分である。
- 内蔵フラッシュを用いる場合の注意として、レンズの口径が大きい場合や被写体までの撮影距離が短い場合には、フラッシュの光がレンズよってにケラれてしまい、レンズの影が写ってしまうことがある。新たにレンズを購入したら、どのくらいの撮影距離ならケラレが発生しないか、あらかじめ確認しておくとよいだろう。また、内蔵フラッシュをバシバシ発光させていると、電池がその分早く消耗する事にも気をつける事。
- 予備電池 — 旅行の際、もの珍しい風景をバシバシ撮影するためには予備のバッテリーを用意しておきたい。2泊3日程度ならば予備が1つあれば何とか足りる※だろうが、日程がそれ以上かかる場合は充電器を用意したほうがよい。※夜間撮影で内蔵フラッシュを使う予定がある場合や寒い地域に行く場合などはバッテリーの消耗が早くなるのでその分も考慮のこと。

