重要 : Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 への移行を計画しています。
承諾・拒否の意思表示はライセンス・アップグレードのページで受付中です。

バス旅行のコツ (世界編)

出典: Wikitravel

これは「お役立ち情報」の記事です。

バス旅行のコツ (世界編)は、主に海外で長距離バスを使用する際に役立つ、実践的な情報を集めたページ。なお、国内のバス旅行については、「バス旅行のコツ (日本編)」を参照。


[編集] 長距離バスを使って旅をしよう

海外に出ると、地域によっては鉄道以上に長距離バスにお世話になる機会が多い。当初から鉄道が長距離交通インフラの基盤として整備されてきたヨーロッパやかつてその植民地だった国々、また、日本などアジアの一部の地域を除くと、世界の大半は鉄道が敷設されていない地域の方が多く、それらの国々では鉄道に変わる長距離移動の手段として、バス路線が独自の発達を遂げている。また、鉄道が整備されている国でも、鉄道の代替手段、あるいは補完手段としてバス路線が整備されており、移動手段としての利用価値が高い。

一般にバスは鉄道に比べて小回りがきくため、鉄道の通っていないような田舎町にも、大抵の場合近くの大きな街との間でバス路線が整備されているし、また鉄道に比べて料金も安い。加えて、幹線ルートではバス会社数社が競合しており、多くの便数が発着しているため、待ち時間を気にすることなく、自分の旅程にあったバスを比較的容易に利用することができる。

さらに、世界的に見れば日本のような島国よりむしろ地続きの国の方が多く、それらの国々では周辺諸国との国際バスの路線も発達しているし、また島国であっても、フェリー航路と接続することで、大陸諸国との間で国際バスが運行していることもある。

これらのことからもわかるとおり、旅のルートにバス旅行を加えると、当初は考えもつかなかったようなルートで (しかも安く!) 旅を楽しむことができ、旅のバリエーションがぐっと広がる。また、デラックスクラスのバスであれば、日本と同じか、場合によってはそれ以上の乗り心地が楽しめ、とてもリラックスした旅をすることもできる。音楽や食事などのサービスを楽しみつつ、のんびりとバスに揺られながら窓の外に広がる異国の景色を見て過ごすのもとても気持ちのいいものだ。

よほど時間がないのならともかく、旅の目的地を飛行機だけで結ぶ旅だけではなんとも味気ない。旅行にアクセントを付けるためにも、バス旅行はおすすめの小道具といえる。

[編集] バスのクラス

一口に「バスのクラス」といっても、国により、あるいは地域により千差万別である。また、同じ路線でも、格安~高級クラスのバスが入り乱れて運行されていることがある。

[編集] 格安

途上国に多いタイプ。その国の庶民の足となっているだけに料金は驚くほど安いが、車体は大抵どこかの国のお下がりで、ミッションがくたびれて振動がひどい、窓が閉まらないなど乗り心地はとても悪い。エアコンやトイレ、遮光用のカーテンなどの設備は期待すべくもない。リクライニングシートも大抵はないか、付いていても壊れて機能しない (あるいは倒れたまま戻らないなんてことも) 。発車時に席に余裕があっても、途中でどんどん乗客を乗せて行くため、場合によっては立錐の余地がないくらいまで込み合うことがある。座席は一応指定されていることが多いが、混んでくると、人の席でもお構いなしに腰掛けてしまう地元の人がいる。このタイプのバスは、大抵2~3時間ごとにトイレや食事などの休憩時間を設けている。また、バスによってはテレビやDVDの上映サービスがあるが、機器の調子が悪く、バスの振動も手伝って途中でノイズが入ったり、場面が飛んだりすることがよくあるし、また大音響で耳慣れない言葉や音楽入りの画像を見せられると、ときにうっとうしく思えることもある。

[編集] 中級

格安とデラックスの中間くらいのタイプのバス。「中級」といっても特に厳密な定義があるわけではなく、バスの仕様やサービス内容などは千差万別である。

座席は指定されている。格安に比べるとバスの造りがしっかりしており (新車か、中古であっても先進国の観光バスのお下がりを使用していることが多い) 、エアコンやリクライニング、遮光用のカーテンなども一応は整っている。トイレはバスによってあったり (あっても汚くて使えなかったり) なかったりする。トイレのあるタイプのバスでも、格安同様、大抵2~3時間ごとにトイレや食事などの休憩時間を設けている。なお、格安との大きな違いとして、テレビやDVDの上映が必ずといっていいくらいあることが挙げられる。

[編集] 高級

いわゆる「デラックスタイプ」のバス。国によりサービス内容は千差万別であるが、バス路線が鉄道などの代替交通手段として発達しているような国では、鉄道顔負けの「さすが」と思えるサービスを用意している場合が多い。

サービスの例としては、出発前に専用ラウンジが使用できる、車内での飲食サービス (バスによっては3食付) がある、毛布や枕が貸し出される、時間帯によってはテレビやDVDの上映があるなど。リクライニングはフルフラットに近いものもあり、座席のスペースも飛行機のビジネスクラスと変わらないくらい広い。当然、他のクラスのバスに比べて乗り心地が抜群によく、エアコンも完備している。

「デラックスタイプ」といっても、日本の物価水準に照らせばそう高い料金ではないし、特に治安の悪い国ではバスの車内での盗難や置引きなどが発生することもあるので、そのような国を旅する場合は、贅沢な旅行の演出というより、むしろトラブルに巻き込まれないといった安全面への配慮から、このような高級クラスのバスを利用する価値がある。

[編集] バスターミナルの形態

バスターミナルというと、多数のバスが発着する巨大なビルを思い浮かべるが、バスターミナルには以下のように、国や地域によっていくつかの形態がある。

  • 多数のバスが発着するターミナル形式のもの
「バスターミナル」という言葉を聞いて、通常我々が思い浮かべるようなタイプのターミナルで、国内各地域や国際バスの路線が集中している。都市などあるエリア内にターミナルが1つだけある場合と、方面ごとに複数のターミナルが隣接して建てられている場合、同じエリア内に複数のターミナルが分散して建てられている場合など、いくつかのバリエーションがある。
  • バス会社ごとにターミナルがある形式のもの
大手のバス会社が数社競合しているような路線で、各社が街中に分散した形でそれぞれ独自のバスターミナルを持っている場合がある (例えばペルーリマ) 。このような場合は、タクシーでターミナルに行く場合「○○社のバスターミナル」というふうに会社を指定しないとタクシーの運転手にわかってもらえなかったり、あるいは自分が考えていたのとは異なるバス会社のターミナルに連れて行かれてしまうので注意が必要である。なお、同じ国でも街ごとにターミナルの形式が異なり、このような分散型のバスターミナルや上記のような集約型のバスターミナルが混在している場合もある。
  • ある一定の地区や区画を「ターミナル」としているもの
ある一区画に中小バス会社の車庫がひしめくように集中しており、その区画を指して「バスターミナル」と呼び習わしていることがある (例として、グアテマラシティの「第4区 (Zona4)」やコスタリカサンホセの「コカ・コーラ地区」) 。このような場合、そもそも我々が考えるような「バスターミナル」という建物自体存在しないので、そのようなターミナルを考えていると面食らう。タクシーで行く場合も、バスターミナルというより、その地区名を指定しないと通じないことがある。なお、このような形態の「バスターミナル」の場合、庶民向けのバスが多数出ており、治安があまりよくない場合もあるので注意が必要である (高級クラスのバスなどはこのような地区からの発着をきらって、わざわざ外国人向けの高級ホテルの前など別の場所を発着所としていることもある) 。

[編集] 発券

ターミナルの売り場で目的地までの切符を買い、バスに乗り込むのが通常のパターンだが、緩行バスなどの場合は乗り込んでから車掌から切符を買うこともできる。凝った形態のものとしては、飛行機並みにチケットとボーディング・パスが分かれているものがあり、乗車時に座席指定されたボーディング・パスとチケットを引き換える場合がある。

[編集] 荷物を預ける

大きな荷物は出発時にバス中央部の胴体下あたりにある収納庫に預けることになる。国やバス会社などによってやり方はいろいろだが、通常は誰の荷物かわかるように番号の付いた荷札を付け、それと共通の番号が付いた預り証を受け取り、バスの降車時にそれを提示して荷物を受け取るしくみとなっている。

荷物を預け入れる際、あるいはバスが目的地に到着して荷物を降ろす際などには自分が預け入れた荷物がきちんと荷物室に納められたか、また、ピックアップの際他の人が持っていこうとしていないかきちんとチェックするようにする。

荷物の受け渡しは一応車掌がチェックしているが、時にチェックが甘く、荷物の取り違えることもある。また、旅行者があまり降りない停車場での乗り降りなどの際に旅客を装った者による荷物の盗難が発生しやすい。

その他の留意点として、ベトナムなどのように雨の多い国だと、走行中に荷物室に雨水が入り込んで荷物を濡らしてしまうことがある。小さい荷物なら車内に持ち込むようにするとよいし、大きな荷物ならザックカバーなどのような防水用具があると便利である。

[編集] 検札

緩行バスの場合、途中バスがいくつもの停留所に停まり、頻繁に乗客の乗り降りがある関係で、長距離を利用する場合には車掌から検札をたびたび受けることになる(車掌も乗客の顔をある程度は覚えているので毎回というわけではないものの、車内が混んで来ると乗降客の全てを把握しきれなくなるのか、検札の頻度が増すようだ)。

また、特に目的地まで直行のバスに多いが、バスによっては発車と同時に車掌がチケットを回収する場合がある。

いずれの場合にせよ、検札のときに切符がないとトラブルになる(持っていることがその場で証明できなければもう一度買わされることもありうる)ので、バスのチケットは最後までなくさないように。

[編集] 国境越え

地続きの国が多い海外をバスで旅していると、しばしば途中で国境を越える必要が生じてくる。その度ごとに手続きが多少異なっていたりするため戸惑うこともあるが、基本的には車掌の指示に従い、かつ周りの乗客と同じように行動すればよい。考えられるパターンとしては以下のようなものがある。

  • 一旦バスから降りてバスを降りて出入国審査を受けるケース
国境越えとしては最も一般的なパターン。バスが国境検問所で停車し、全ての乗客が一旦バスを下車して出国審査を受けた後、再びバスに乗り込み、国境を通過後に入国先の国境検問所で同様の手続きを取る。検問所どうしの距離が短いと、乗客がいちいちバスに乗り込まずに各自国境を歩いて通過する場合もある(例として、コスタリカパナマ間にあるパソ・カノアスボリビアチチカカ湖湖畔のコパカバーナ近くにあるペルーとの国境など)。
なお、国境検問所間が短い場合には旅客がパスポートコントロールを受けている間にバスがさっさと国境を越えて先に行ってしまうことがよくある。知らないと慌ててしまうが、バスは隣国の国境検問所付近で旅客が出国先と入国先のパスポートコントロールを終えるのを待っているので特に心配はない(ちゃんと乗客がそろっているか、出発時に車掌が数を確認するようになっている)。
  • バスに乗ったままパスポートコントロールを受けるケース
ごくまれに出国の際乗客がバスから下車せず、車掌にパスポートを預けて出国スタンプを受けることがある(アルゼンチンメンドーサチリバルパライソを結ぶ国際バスを利用した際の、アルゼンチン側の出国審査がこのようなパターンだった)。大抵の国では出て行く人間に対してはあまり注意を払わず、通常は出国の方が入国より審査が簡便なため、このようなケースが生じるのだと思われる。
基本的には周りの乗客と同じようにパスポートを車掌に預けてスタンプを押してもらった後、パスポートの返却を受ければそれで手続きは終わりである。当然のことながら、パスポートを受け取る際、パスポートが間違って他人のものとなっていないかはチェックした方がよい。なお、このような、出国審査が簡単に済んでしまうようなケースの場合であっても、続いて入国した先の入国審査では(当然のことながら)通常通りバスを降りてパスポートコントロールを受ける必要がある。
国境行きのバス(ニカラグア)
国境行きのバス(ニカラグア
  • 国境でバスを乗り換えるケース
中南米諸国に多いが、安いクラスのバスだと、そもそもバスが国境の町止まりであり、何らかの形(通常は歩くのが一般的)で国境を越えた後、入国先の国境、もしくはその付近の町で次のバスを拾うという場合がある(エルサルバドルホンジュラスの間にあるエル・アマティージョなどはこのパターン)。このようなケースの場合であっても、ちゃんと次の国境付近で国境越えの旅行者を相手にした商売が成り立っており、そこにバスのチケット売りも含まれるため、よほど辺鄙な国境でもない限り着いた先の国の国境で足止めを食うことはまずない。そのようなところではバスのチケットを買わすために売り子がわざわざ入国審査まで旅行者を連れて行った後で目的地を聞いて適当なバスまで連れて行ってくれることもある。そのガイドに従いさえすれば、目指す目的地に着くことができるので、利用する価値はある(ガイド料として多少のプレミアは上乗せされているのかもしれないが、それでも連れて行かれた先のバスが特に法外な料金ということはないようだ)。
なお、上に述べたケースのバリエーションとして、主要な街から国境までは直接バスが通じておらず、国境に(一番)近い街で一旦国境行きのバスに乗り替えるようなケースもある(ニカラグアとコスタリカの国境がこの例。首都のマナグアから国境であるペニャス・ブランカスまでは直接バスの便がなく、一旦最寄の街であるリバスで国境行きの専用バス(右画像)に乗り換える必要がある)。もっとも最初から(中級クラス以上の)国際バスに乗れば、このような煩瑣な手続きは取る必要がない。


[編集] 休憩の際の注意

バージで湖を渡るバス(チチカカ湖)
バージで湖を渡るバス(チチカカ湖

長距離バスの場合、大体2時間から3時間おきに道路沿いのドライブインやサービスエリアなどで食事やトイレなどのための休憩を取る(ただし車内にトイレが付いている一部の夜行バスなどの中には、ほとんどの乗客が寝ているため休憩を取らないものもある)。その際、休憩に入る前に運転手や車掌がその場所で何分の休憩を取るのか伝えるが、ほとんどの場合が現地語のみのアナウンスなので、果たして一体どれくらい休憩をとるのか判然としないことが多い。その際には、乗り遅れなどのトラブルを避けるため、なるべく運転手に時計を示して、今の時間から十分後くらいを指差しながら、ジェスチャーで休憩時間を確認するようにするとよい。途中ドライブインで食事を取る、バージでバスを渡河させるなど特殊な事情でもない限り、1回の休憩時間は大体10~20分程度である(単にトイレだけの場合はそれよりも短い場合もある)。

その他乗り遅れ対策として、英語のわかる乗客に時間を確認する、周りの乗客の顔を覚えておくなどの方法が考えられる。さらに、大きな休憩所では、同じ会社の違う目的地に行くバスや、他社のバスでもデザインの似たものなどが一緒に止まっていたりして、自分の乗るバスがどれだったか迷うこともありうるので、あらかじめ降車時にデジカメで車体やナンバーなどを写しておくとよい。

いずれにせよ、休憩中は一人でバスの停車場所からあまり遠くに離れず、降車時に覚えて置いた乗客の近くにいて彼らの行動を逐一チェックし、それら乗客がバスに帰り始めたら自分もなるべく早いうちにバスに戻るようにするなどの対策をとるとよい。


[編集] 車内での飲食

バスによっては半日、あるいは1日以上走り続けるものもあり、そのような場合には車内で飲食の提供がある場合がある。飲食の提供方法としては、あらかじめ料金に食事が含まれていて車内で食事が配られる場合と、車内販売から買う場合のいずれかとなる(それ以外にも、ごく短い停車時間に窓の外に売り子が群がるようなケースをたまに見かけることも)。

飲食自体を禁止するバスはまずないが、自分で考えたようなペースで途中休憩所に立ち寄ってくれるかどうかわからないので、特にトイレが付いていないバスに乗っている場合、トイレが近い人はあまり調子に乗って飲み食いしない方がよい。

逆に、暑い国の乾燥地帯などを走るバスで、エアコンの効きが悪いものに乗る場合などには、長く乗り続けていると脱水状態になることがあるので、水分補給のためにも、ミネラルウォーターなどを車内に持ち込むとよい(結果的に飲むことがなくても、「安心料」としての意味もある。このようなバスは大抵エコノミータイプのバスであり、車内販売などのサービスはないと考えた方がよい)。

この記事「バス旅行のコツ (世界編)」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。