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ケロアン

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グランド・モスク

ケロアン(ケルアン、Kairouan)はチュニジア中部にある都市。チュニジアの古都として知られる。北アフリカにおけるイスラム発祥の地であり、イスラム教の聖地に数えられるほか、街全体が世界文化遺産に登録されている。


分かる[編集]

概要[編集]

チュニジア中部の内陸、チュニスの南160kmほどのところにある、チュニジアを代表する古都のひとつ。

町の歴史は古く、7世紀後半頃ウマイヤ朝の軍の駐屯地が置かれたのがその起源とされる(それまでケロアンを含む一帯はビザンチン帝国の支配下にあった)。その後9世紀から11世紀にかけてアグラブ朝、ファーティマ朝など、歴代のアラブ王朝の首都となる中で街が発展してきた。しかし10世紀末、ファーティマ朝に替わってズィール朝がこの地を治めた後、11世紀の半ばにズィール朝がファーティマ朝のシーア派の宗主権を放棄してスンニ派であるアッバース朝を新たに承認したことからファーティマ朝との溝が深まり、ズィール朝の領土がファーティマ朝の扇動を受けたベドウィンによる侵攻を受けた際、ケロアンの街も徹底的に破壊された。そのことをきっかけに街が衰退し、首都がチュニスに移されて以降は街が再び以前のように繁栄することはなかった。

ケロアンはイスラム教スンニ派にとって、メッカメディナエルサレムに次ぐ第四の聖地として知られており、イスラム圏から数多くの信徒が巡礼に訪れることでも知られる。また、メディナ(旧市街)が中世の街並みの状態をよく留めたまま保存されており、街全体が世界文化遺産にも登録されている。首都であるチュニスやスーススファックスなど国内の主要都市から距離的にも比較的近くて訪れやすいため、ケロアンを目的地の一つに選ぶ旅行者も多い。

観光案内所[編集]

観光案内所
観光案内所 (Agence de Mise en Valeur du Patrimoine et de Promotion Culturelle) — 市の北部郊外、「アグラビ朝の貯水池」の隣にある観光案内所。ケロアンの主な見どころをカバーした共通入場券はここで購入できる。ケロアンに着いてホテルにチェックインし、荷物を置いたら早い時期にまずここを訪れた方がよい。バスやルアージュのターミナルからも近いので、それほど荷物がないのであれば、まずここを訪れてチケットを入手し、案内所の近所にあるアグラビ朝の貯水池やシディ・サバブ霊廟などをさっさと見てしまうという手もある。  所在  Av. de la République、アグラビ朝の貯水池の隣。  電話  (+216-77) 230-452  時間  8:00~17:30、金のみ8:00~12:00。

着く[編集]

飛行機で[編集]

ケロアン及びその周辺には空港がない。最も近い空港は地中海沿岸のモナスティールにあり、そこからスースに出てケロアン行きのバスやルアージュに乗り継ぐこととなる(ただしモナスティールはヨーロッパ方面からのチャーター機専用の空港であり、日本から訪れる場合このルートはあまり現実的なものではない)。

列車で[編集]

ケロアンには鉄道が通っていない。鉄道の最寄駅はスースとなるので、そこからケロアン行きのバスかルアージュに乗り継ぐことになる。

車で[編集]

バスで[編集]

ケロアンへ行くための最も一般的な交通手段の一つ。チュニスやスース、スファックスなど主要都市からケロアン行きの長距離バスが出ている。チュニスからの場合、ほぼ1時間に1本の運行で、所要時間は2時間半前後(距離的には160kmほどだが、途中いくつかの町を経由するので直行のルアージュよりは若干遅くなる)、料金はD9ほど。

ケロアンのバスターミナルは街の北西の郊外、シディ・サバブ霊廟の近所にある。バスターミナルからメディナ(旧市街)まではタクシーが安く便利。バスターミナルからメディナ、ショハダ門近辺までの料金はD1~2。

ルアージュで[編集]

ケロアンのルアージュ発着場

長距離バス同様、ケロアンへ行くための最も一般的な交通手段。バス同様チュニスやスース、スファックスなどの大都市、また近隣の街からルアージュ(乗り合いタクシー)が頻発している。バスと異なりこちらは定員に達し次第出発するので、時間は不定だが、他の街を経由せずに直接ケロアンへと向かうので、同じルートのバスよりも所要時間は若干早くなる。スースからの場合であれば、所要時間は1時間強で料金はD4ととても安い。

ルアージュのターミナルは長距離バスターミナルの近くにある。こちらについてもメディナに向かう場合はタクシーが便利。

船で[編集]

内陸部にある街であり、船によりケロアンに行くルートはない。

動く[編集]

タクシーで[編集]

観光客にとって、徒歩以外の移動手段でもっとも一般的なのはタクシーである。ただし、郊外にあるバスターミナルや博物館に行く場合などを除いてタクシーを使う機会はあまりない。

バスで[編集]

足で[編集]

観光スポットの大部分はメディナ内とその近辺に集中しているので、徒歩が最も便利。特にメディナ内部は道が狭く入り組んでおり、一部を除いて車の通行ができない。

観る[編集]

シディ・サバブ霊廟内部の装飾

ケロアンのメディナは世界遺産にも登録されており、とても見ごたえのあるものだが、メディナ全体の規模はチュニスなどのそれに比べればそれほど大きくない。また、観光スポットも、大部分はメディナ周辺にまとまってコンパクトに立地しているので、時間的には半日~1日もあれば主要な観光スポットのほどんどをカバーすることができる。

ケロアンにある以下6か所の主要な観光施設に入場するには、共通入場券が必要になる。

  • シディ・アモール・アッバダ霊廟(Mousolée Sidi Amor Abada)
  • ラッカダ博物館(Musée Rakkada)
  • アグラビ朝の貯水池(Bassins Aghlabites)
  • ガリアーニ霊廟(Mousolée Sidi Abid)
  • シディ・サバブ霊廟(Mousolée Abi Zâmaa)
  • グランド・モスク(Mosquée Okba)

共通券の有効期間は1日で料金は1人D7。入手は上述の観光案内所で(グランド・モスクの入り口でも入手可能らしいが、こちらについては未確認)。

1日で6か所というとかなり忙しい感じがするが、実際にはいくつかを除いて施設どうしが近所にあり、移動に時間がかからないこと、アグラビ朝の貯水池のように10分もあれば見終わってしまうものや、当日開いていない施設などもあることなどから、半日~1日かければ共通券の対象施設は十分にカバーすることができる。それぞれの施設へは1回のみ入場可能で、入場した施設の券片には星型のパンチが入れられる。なお、共通券の裏側に、各施設の位置を示したケロアン全体の地図が付いている。

なお、金曜日にケロアンに着く場合は注意。共通入場券を販売している観光案内所や、メインの観光施設であるグランド・モスクが午後から閉まってしまうため、動きがとりづらくなる。もし到着が金曜の午前中となるなら、なるべく早い時間にケロアンに着くようにし、着いたらすぐに共通チケットを入手して、まずグランド・モスクの観光を早めに済ませてしまうとよい。その他の施設は金曜の午後でも開いているところが多いので、午後他の施設をゆっくりとまわるようにする。


メディナ (旧市街)  
グランド・モスクなどと並んで、メディナもケロアンで最も重要な観光スポットの一つ。ショハダ門とチュニス門を結ぶ通りにスークをはじめとしていろいろな店屋飲食店などが固まっており、このあたりがメディナ散策の中心だが、それ以外の路地も魅力的。チュニジアの他のメディナ同様、電灯や電線、パラボラアンテナや車などがなければ、中世の街にそのまま連れて来られたといわれてもわからないくらい、往時の街並みがそのまま保存されており、そんな中を白いベールに身を包んだ人々が行きかう光景は本当にエキゾチックで旅情をそそる。途中で道に迷っても、歩いているうちに広い通りや城門、モスクなどの目印に行き当たるので、特に心配する必要もない。むしろ、グランド・モスクなどを探しつつ、あえて迷うことでしばし中世にタイムスリップしてみてはいかが? なお、夜は極端に人通りがなくなり、一部の区画では電灯もないようなところがあるので、夜のメディナ歩きは避けた方がよい。
メディナ


グランド・モスク (Grand Mosque, Mosquée Okba)  
7世紀半ばに建造された、アフリカで最古のグランド・モスクとして知られる(現在の建物は9世紀、アグラブ朝の時代に再建されたものがベースになっている)。礼拝所や回廊内の支柱などはローマ帝国の遺跡から流用したパーツが多く使われており、イスラム文化とローマ文化の融合したあたりは、どことなくスペインコルドバの「メスキータ」を彷彿させる。観光客が入ることができるのは中庭と回廊のみで、礼拝所の内部には入場できない。たまに団体の観光客が来てざわざわしている以外は、メディナ内の喧騒とは異なる静寂な空間が広がっているので、時間があるなら回廊の石段にでも腰掛けて、しばらくその静寂さを楽しんでみるとよい。メディナ散策と並んで、ケロアン観光の白眉。
 所在  メディナの北東部、城壁近く。  電話    WEB  
 開場時間  8:00~14:00、金曜日の午後は入場不可。  料金  共通入場券を使用。
グランド・モスク


シディ・サバブ霊廟 (Zaouia Sidi Sahab)  
イスラム教の草創期に活躍した聖者、アブ・ザマ・エル・ベラウィの霊廟。回廊に貼られたタイル画や、キューポラ(ドーム)内部に施された繊細な装飾(観る節冒頭の画像)などが見事。
 所在  市の北西部郊外、バスターミナル近く。観光案内所を背にして道沿い右方面に歩いて5分ほど。  電話    WEB  
 開場時間  7:00~18:00。  料金  共通入場券を使用。
シディ・サバブ霊廟


ガリアーニ霊廟 (Mousolée Sidi Abid)  
メディナ内
 所在    電話    WEB  
 開場時間  ?  料金  共通入場券を使用。


シディ・アモール・アバダ霊廟 (Zaouia de Sidi Amor Abbada)  
共通入場券で入ることのできる施設の中では比較的規模の小さな霊廟。中にイスラム模様のレリーフなどが展示されている。
 所在  メディナのチュニス門を出て左方向道沿いに100mくらい歩き、さらに左に折れた路地に入ったあたり(わかりづらいので周りの人に聞くとよい)。  電話  -  WEB  
 開場時間  9:00~16:00  料金  共通入場券を使用。
シディ・アモール・アバダ霊廟


アグラブ朝の貯水池 (Bassins des Aglabites)  
9世紀に作られた貯水池で、現在でも水源として用いられている。隣の観光案内所の屋上にバルコニーがあり、そこから貯水池の全体がよく見渡せる。それなりに由緒ただしいものなのだろうが、一見ただのため池であり、観光的にはそれほど面白いものではない。観光案内所に共通チケットを買いにきたついでに見て写真を撮るくらいのものである。
 所在  観光案内所の隣。  電話    WEB  
 開場時間  8:30~18:00。  料金  共通入場券に含まれる。
アグラブ朝の貯水池


ラッカダ博物館 (Musée Rakkada)  
中世イスラム美術に関する文物を展示。
 所在  ケロアン郊外。  電話    WEB  
 開場時間  9:30~16:30、月休み。  料金  共通入場券を使用。


三つの扉のモスク (Mosquée des Trois Portes)  
866年に建てられたモスク。建物自体は小ぶりだが、外壁に施された装飾がチュニジア国内のモスクの中でもとりわけ美しいことで知られる。「三つの扉」とは男性用、女性用、子供用の入り口のことを指し、そのデザインも非常にユニークである。モスクの内部は観光客には開放されておらず、周囲からモスクの外観を見ることしかできない。
 所在  Rue de la Mosquée des Trois Portes.(どの通りかはスーク周辺で周りの人に聞いた方がよい。)
三つの扉のモスク


カーペット博物館 (Musée du Tapis, ONAT)  
ケロアンの特産物であるカーペット専門の博物館。様々な色や柄のカーペットや製造具、製造工程を撮影したパネルなどが展示されている。また展示スペースの一部が工房になっており、時間帯によっては実際にカーペットを織っている光景を見学することができる。比較的早くから開いているので、近所に泊まっている場合など、チェックアウト前のちょっとした時間などを利用して見学することも可能。
 所在  Rou el Mouliz  電話    WEB  
 開場時間  7:30~13:00。  料金  無料。
カーペット博物館

遊ぶ[編集]

チュニジア・エクスペリエンス (Tunisia Experience)  
イスラム教の成立の歴史とチュニジアの生活文化におけるイスラム教の位置などを紹介したフィルムを上映しているミニ・シアター。1回の上映時間は30分前後。プログラムの開始時刻は特に定まっておらず、観客が来れば適宜上映するしくみ。上映時には、日本語も含まれた他言語対応のイヤーレシーバーを貸してもらえる。コストパフォーマンスから考えると観光スポットとしてはいまいちだが、チュニジアにおけるイスラム教の知識をざっとおさらいするには便利な所である。なお、館の屋上に上がることができるので、プログラム上映後に屋上に登り、そこからケロアンの街並みを楽しむこともできる。
 所在  グランド・モスクを出て左に折れ、30mほどのところにあるスークへと続く路地を入って20メートルくらい歩いたところ。  電話  (+216-77) 233-070  WEB  
 営業時間    料金  D7。
チュニジア・エクスペリエンス

学ぶ[編集]

働く[編集]

買う[編集]

スークとその周辺  
メディナのショハダ門とチュニス門を結ぶ「11月7日通り」沿いに多くのショップやみやげ物屋が集中しており、通りから横丁に入るような形でスークもある。それぞれの店には民芸品が所狭しと並べられ、店先で彫金などの実演も行われている。実際にそこでみやげ物を調達してもいいし、また買わないまでも見ているだけで十分楽しめる。店は7時頃にはほとんど閉まってしまい、人通りも少なくなるので、夕方までに訪れた方がよい。
 所在  Av. 7 Novembre周辺。
スークとその周辺

食べる[編集]

安食堂[編集]

エル・バラカ (Restaurant El Baraka)  
チュニス門の近所にある庶民的なレストラン。スタッフがフレンドリーで値段も良心的。
 所在  メディナ、チュニス門近く。  電話    WEB  
 営業時間    予算  D5前後。
エル・バラカ

中級[編集]

カラワン (Karawan)  
チュニジア・ホテルの一つ裏の通りにある。数種類ずつある前菜、メイン、デザートからそれぞれ1つづを選んで注文するセットメニューが主。前菜、メインなど、どれもとてもうまく、おすすめのレストラン。
 所在  Rue Soukaina Bent El Houcine  電話  (+216-77) 232-556  WEB  
 営業時間  12:00~23:00。  予算  セットメニューD10。
カラワン

高級[編集]

飲む[編集]

カフェ・サブラ (Café Sabra)  
ショハダ門を出てすぐのところにあるカフェ。地元の人でいつも賑わっており、店の外に大きく張り出したテーブル席では、地元の人たちがコーヒーやミント・ティーなどを飲みながらおしゃべりしたり、水キセルやカードゲームなどを楽しむ光景が見られる。コーヒー1杯がD1程度。観光客も多く訪れるらしく、店の主人は英語を話す。旧市街の街歩きに疲れたときなどちょっと一休みするには最適の場所である。
 所在  ショハダ門付近。

泊まる[編集]

安宿[編集]

中級[編集]

チュニジア・ホテル (Tunisia Hotel)  
メディナ・ショハダ門から歩いて200mくらいのところにあるホテル。観光スポットが集中しているメディナの近くにあり、どこに行くにも便利。また、ホテルの近くには食堂やカフェ、銀行やインターネットカフェなどの施設がそろっている。建物はやや古く、内装やベッドその他の調度類はかなりくたびれている(また、暖房の効きが今ひとつ弱い)が、掃除は行き届いている。何よりスタッフがフレンドリーでとても雰囲気がよい(ただし英語はあまりよく通じない)。簡単な朝食付き。
 所在  Av. de la Répblique  電話  (+216-77) 231-855
 FAX  (+216-77) 213-597
 WEB  
 時間  チェックイン 随時 チェックアウト 11:00   料金  シングルD25。
チュニジア・ホテル


ホテル・スプレンディッド (Hotel Splendid)  
チュニジア・ホテルの近所にあるホテル。
 所在  Rue 9 Avril  電話  (+216-77) 227-522
 FAX  (+216-77) 230-829
 WEB  
 時間    料金  シングルD27前後。

高級[編集]

連絡する[編集]

パブリネット・サイバーランド (Publinet Syberl@nd)  
道路を挟んでカーペット博物館の右斜め向かいにあるインターネットカフェ。ADSLを謳っている割に通信速度がやや遅いのが気になるところではあるが、置いてあるPCはちゃんと日本語環境を備えている。
 所在  Rou el Mouliz  電話    WEB  
 時間  8:30~0:30。  料金  インターネット30分D0.5前後。
パブリネット・サイバーランド

気を付ける[編集]

暮らす[編集]

出かける[編集]

スース
スース (Sousse) — 地中海に面したチュニジア第三の街で、ケロアンと同様旧市街全体が世界遺産に登録されている。見どころは旧市街の街並みのほか、考古学博物館などの博物館やグランド・モスク、リバト(要塞)など。ケロアンからはルアージュで1時間ちょっとのところにあるので、行き帰りのルアージュがうまくつかまれば、日帰り旅行も可能。



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