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キャメロン高原

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バハラト ティープランテーション(タナラタ)

キャメロン高原 (キャメロンハイランド、カメロン高原、Cameron Highlands) は、マレーシア半島東部にある高原地帯。

地域・地方[編集]

キャメロン高原の町及び集落

パハン州北西部、標高約1,100mから1,600mの地点にある。

市町村[編集]

南北に細長い形状で南北約34km、712㎢の広さの中に、拠点となる3つの町と、それら町の周辺にある5つの集落が点在している。キャメロン高原にある町及び集落は以下のとおり。

  • カンポンラジャ (Kampung Raja):高原の北の端にある比較的大きな集落で、イポー方面から高原に行く際のゲートウェイになる場所である。
  • クアラテラ (Kuala Terla):農業が中心の集落で、果実や花卉類、野菜などの栽培が盛ん。カンポンラジャから南に4kmほどのところにある。
  • トリンカップ (Tringkap):段々畑が広がる農業が中心の集落で、主に野菜類の栽培が行われている。
  • キアファーム (Kea Farm):マレー半島の中で一番標高が高い所にある村として知られている。中華系住民が多いのか、タナラタなど他の町と比べて中国語の看板が目立つ。マレーシアの特産品の一つとして有名な紅茶のブランド、Boh Teaのプランテーションや高原で一番標高が高い地点となるブリンチャン山の頂上へのゲートウェイにもなる。蝶園やイチゴ農園などの観光施設があることから、高原内を半日ないし1日かけて回る観光ツアーのコースに組み入れられることが多い。
  • ブリンチャン (Brinchang):高原内ではタナラタに次いで2番目に大きな町。キアファーム同様、中国語の看板が目立つ。マレーシア国内やシンガポールからの観光客が多く、周辺には「タイムトンネル」(博物館)やゴルフコースなどの観光施設がある。週末や学校が休みの期間中にナイトマーケットが開かれることでも知られている。
  • タナラタ (Tanah Rata):高原内で一番大きな町で政治経済の中心地。町の中心となるメインストリートに沿ってキャメロン高原行き長距離バスのターミナルやタクシースタンド、レストラン、ホテルなどの観光施設がまとまって立地しており、国内や海外からの観光客で賑わっている。キャメロン高原観光の拠点となる町。郊外に紅茶のプランテーションなどの観光スポットがある。
  • リングレット (Ringlet):高原の南の端に位置する町で、クアラルンプール方面からキャメロン高原に向かう際のゲートウェイとなる。街道に沿って町が広がっており、郊外にリゾートホテルが点在している。農業が盛んで、いろいろな種類の野菜やパッションフルーツなどの果物類が栽培されていることでも知られている。
  • バータムヴァレー (The Bertam Valley):リングレットから東に2kmほど離れたところにある風光明媚な集落で、クアラリピス方面からキャメロン高原へ向かう際のゲートウェイとなる所としても知られている。

その他の旅行先[編集]


分かる[編集]

概要[編集]

キャメロン高原の位置

1885年にイギリス人測量技師のウィリアム・キャメロンによって発見された土地で、高原の名前も彼に由来する。彼の手による報告書では、キャメロン高原が「険しい山々に閉ざされた素晴らしい高原地帯」であると記載されている。発見後長らく手つかずの状態となっていたが、1920年代に高原へと通じる道が拡幅・整備されて以降、避暑地としての開発が進んだ。英国の植民地時代から、良質の紅茶(キャメロンティー)が採れることでも有名。余談だが、シンガポールの指導者、リー・クアンユーは日本占領下のシンガポールを逃れ、キャメロン高原の知り合いを頼って一時期ここに身を潜めていたことがあるため、彼の自伝にはこの土地の名前がたびたび登場する。

キャメロン高原は、かつて松本清張の長編推理小説『熱い絹』の中で、軽井沢と共に主な舞台の一つとして取り上げられたこともあるので、清張ファンにとってはキャメロン高原がマレーシア国内の地名としては比較的なじみがあるかもしれない。清張は小説の中で、登場人物の口を通じてキャメロン高原のことを「ゴルフ場があり、歴史を感じるホテルがあり、そして別荘が点在している。そこはまさに熱帯の軽井沢である」と表現している。

気候[編集]

キャメロン高原の平均気温と降水量
 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年 間
平均気温 (℃)18.018.519.119.619.719.218.818.718.618.618.518.018.8
降水量 (mm)95.3144.0220.6257.5273.5174.4173.2229.5278.4373.0316.8209.82,746.0
データ出典

1年を通じて日中の気温が20℃台で、それを超えることは滅多にない。日差しがあると汗ばむくらいの陽気になるが、風が強い日もあり、また朝晩は冷え込むことがあるので、上に1枚羽織るものを持っていくとよい(特に雨が降った日などは余計に肌寒く感じる)。年間を通じて降雨量が多い上、高原の天気は変わりやすいので傘は必携である。

喋る[編集]


着く[編集]

飛行機で[編集]

キャメロン高原の近隣に空港はないので、飛行機を利用する場合の最寄り空港はクアラルンプール国際空港になる。空港からは列車や長距離バスを乗り継いで高原へと向かうことになる(詳細は下記「バスで」を参照)。

列車で[編集]

マレーシア国内からキャメロン高原へと向かう列車は運行されていない。列車を利用する場合は、クアラルンプール駅やバターワース駅などからマレー鉄道を利用してイポー駅まで行き、そこで列車を降りた後タクシーなどでイポー郊外のアマンジャヤバスターミナルまで向かい、さらにそこから長距離バスを利用することになる。

バスで[編集]

バスターミナル(タナラタ・ Tanah Rata )

イポーアマンジャヤ ( Amanjaya ) バスターミナルからPERAK TRANSIT社のキャメロン高原行きバスが1日4便運行されている。出発時刻はイポー発キャメロン高原行き、キャメロン高原発イポー行き共に8:00、11:00、15:00、18:00。イポーからタナラタまでの距離は116kmで、所要時間は約2.5時間(ただし、キャメロン高原内の道が渋滞している時は、これより1時間前後余計に時間がかかることがある)、料金はRM18.5。バスはタナラタのバスターミナルに到着する。

ペナンから

バターワース、イポーを経由してキャメロン高原へ行く他社のバスが1日2便程度運行されている。ペナンからは約3.5~4時間といったところ。

クアラルンプール方面から

ジョホールバルからクアラルンプールの中央駅(セントラルステーション)と長距離バスターミナル ( Terminal Bersepadu Selatan, TBS ) を経由してキャメロン高原へと向かう長距離バスが運行されている。クアラルンプールからタナラタまでの距離は209kmで所要約4時間。料金はRM35前後。

バスの所要時間はクアラルンプールからよりもイポーからキャメロン高原へと向かう方が短いが、数社が運行しているため、バスの運行本数はむしろクアラルンプールからの方が多い。また、イポーの長距離バスターミナルも以前の移転場所からさらに郊外へと移転しており、街中からのアクセスが以前にも増して不便になっている。

このため、日本からクアラルンプールに到着後、イポーを経由してキャメロン高原に向かうよりも、時間がマッチするのであれば、むしろ国際空港に到着後、市内へと向かう急行列車のKLIA Transitを利用し、中央駅の1つ前のBandar Tasik Selatan駅で列車を降りてそのまま直結している長距離バスターミナル ( TBS ) へと向かい、キャメロン高原行きの直行バスに乗ってしまった方が便利である。

タクシーで[編集]

イポーなど周辺の町からキャメロン高原に行く場合の手段として、タクシーを利用することもできる。料金は交渉制のため幅があるが、イポー・タナラタ間であれば概ねRM200~300くらいかかるので、時間的にうまく合うのであればバスの方がおすすめである(所要時間はバスもタクシーも大差ないが、タクシーを利用した場合料金が格段に高くなる)。

車で[編集]

船で[編集]


動く[編集]

タクシーで[編集]

キャメロン高原内の主要な移動手段。メーター制ではなく交渉制なので、乗車前に料金を確認しておくこと。料金は距離や時間にもよるが、観光拠点であるタナラタから隣の町のブリンチャンまで向かう場合、片道RM15前後。

行った先で帰りのタクシーを捕まえられる保証がない(特に辺鄙なところにある観光スポットを訪れる場合はまず不可能と考えた方がよい)ので、往復で料金を交渉し、時間を決めて迎えにきてもらうようにした方がよい(料金は帰りの際にまとめて支払うことができる)。また、時間決めでタクシーを雇いあげることもできるので、数か所の観光スポットを訪れたい場合はこちらの方が便利(料金は1時間あたりRM25といったところ)。

バスで[編集]

高原内の町を結ぶ路線バスは運行されていない。バスを利用する場合、長距離バスに乗り込んで途中の目的地で降ろしてもらうという方法も考えられるが、慣れないと降りるところを間違えたりする可能性もあるので、あまりお勧めしない。

足で[編集]

高原内の町や集落自体はとても規模が小さいので、その中であれば十分歩いてまわることが可能(むしろ、徒歩が一番すぐれた移動手段、ということも多い)。ただし場所によっては起伏が激しいところがあるので、地図上の距離だけで歩いて行けると判断しない方がよい。

なお、それぞれの町や集落の間は結構距離が離れているので、徒歩での移動は基本的に無理。

観る[編集]

読んでから訪れるか、訪れてから読むか

タイのシルク王、ジェームズ・ウイルバーの失踪と、軽井沢の別荘で見つかったウィルバーの妹の絞殺体、そしてカメロンハイランド(キャメロン高原)の森林で見つかった日本人観光客の惨殺体。一見関係なさそうなこれらの事件・事故。これらの出来事が、別荘の部屋に残されたピクニックの光景を撮った1枚のスナップショット、軽井沢の別荘の壁に掛けられた蝶の標本、古代クメール美術のレリーフ一など、これまた何の関係もなさそうな品々と最初はわずかな接点でつながり、それが少しずつ大きな流れとなってそれが最後は想像もつかないような壮大なドラマへと展開していく…。

キャメロン高原は、1967年に起こったタイのシルク王、ジム・トンプソンの失踪事件をモチーフにして書かれた長編推理小説『熱い絹』の舞台となったことでも知られている場所である(小説の中では「カメロン・ハイランド」という地名表記になっている)。

この小説を執筆するにあたり、著者である松本清張は実際に現地に足を運んで綿密な取材旅行をしたらしく、小説の中に登場するタナラタ、ブリンチャンなどの高原内の町や高原に広がる茶畑などを実にリアルに描き出している。著者がこの地を訪れてから半世紀近くが既に経過しており、当時はタパーから北に伸び高原で行き止まりだった主要道路がさらに北に伸びてイポーまでつながるなどの大きな変化もあるにはあるが、現在でも高原内の町や周囲のエリアは小説で描かれた当時の雰囲気をとどめており、当時とそれほど大きく変わることがない。このため、『熱い絹』は単なる推理小説を超え、今でも立派に優秀なトラベルライターが書いたキャメロン高原の旅行記、あるいはガイドブックとして楽しむこともできる。

先に小説を読んでから、現地で小説縁のスポットを歩き回るもよし、現地を訪れてから帰国後に小説を読むもよし、どちらを先にしてもより深く小説の世界を楽しめるであろう。小説の中に出てくる高原内のスポットは、滞在中にどれも一度は訪れそうなものばかりなので、あらかじめ小説を読んでなくても、後で小説を読みながら実際に自分が訪れた場所を重ねあわせて楽しむこともできる(ただし、小説の主要な舞台の一つである「三寶萬佛寺(Sam Poh Temple)」は通常の観光コースには取り入れられていないので、もし小説の世界に浸りたいのであれば、ここだけはタナラタからタクシーを使うなどして個別に訪れるとよいだろう)。

  • 観光客の多くは基本的に山や湖などの高原内の自然や風景、あるいは避暑地として国内の他の地域に比べて冷涼な気候を満喫するためにキャメロン高原を訪れる。高原内のエリアに博物館や美術館などの施設系の観光スポット、遺跡や寺院などのスポットも全くないわけではないが、大都市に比べれば数がはるかに少なく規模も小規模なものが多い。
  • 高原内のエリアは、標高が高く年間を通じて雨量が多いため、マレーシア国内の他の地域とは異なった植生が楽しめる。このため、高原内の見どころには数百年かけて樹林全体が苔に覆われた「苔の森」など、それら高原内の特有の自然を楽しめる観光スポットがいくつかある。
  • その他高原内には、特産品である紅茶のプランテーションのうちのいくつかを観光客に公開した施設もあり、人気の観光スポットになっている。また、同じく特産品である果物や花卉類の農園内を散策できる観光スポットや、高原内やマレーシア国内に生息するチョウなどの昆虫類やその他の小動物などを集めたテーマパークなども何か所かある。
  • 高原内の観光スポットの多くはそのほとんどがいずれも半日ないし1日の観光ツアーのコースに組み入れられており、それを利用して訪れるのが一般的である(タクシーを雇いあげてまわることもできるが、ツアーに比べて料金がかかる)。

キャメロン高原内の主な見どころとして以下のような所がある。なお、見どころの詳細については各地区の記事を参照。

  • カンポンラジャ
  • クアラテラ
  • トリンカップ
  • キアファーム:Boh Teaプランテーション、バタフライガーデン、ローズセンター、ストロベリーガーデン、ビーファーム
  • タナラタ:バハラト(Bharat)ティープランテーション
  • リングレット
  • バータムヴァレー


遊ぶ[編集]

観光ツアー  
半日ないし1日をかけてキャメロン高原内の観光スポットを回る観光ツアーが多数催行されている。コースも紅茶のプランテーションやバタフライファームなどの観光スポットを巡るものから、高原内の最高地点であるブリンチャン山の山頂やその付近に広がる苔の森(Mossy Forest)を回るもの、世界最大の花であるラフレシアを見るもの、山間地帯のトレッキングなどいろいろあるので、旅行代理店に問い合わせてみるといいだろう。

料金は半日コースでRM25~RM50といったところ(施設によっては入場料がツアー代金に含まれているものもあるが、基本的に別料金で都度支払う。なお、複数のツアーに参加する場合、どうしても重複してしまう施設が出てくるが、その場合には一度訪れた所について各自の判断で入場をスキップするといったこともできる)。ツアーによってはホテルまでの送迎も付いている。申し込みはタナラタなど主要な町にある旅行会社のカウンターなどで簡単に行える(カウンター自体は歩道に立て看板などが出ているので簡単に見つかる)。


トレッキング (ジャングルトレイル)  
キャメロン高原での最もポピュラーなアトラクションの一つ。いくつかコースが設定されているが、あまり無理はしないように。ちなみに、タイシルクで財をなしたことで有名なジム・トンプソンがかつてここでトレッキングに出かけたまま行方不明となり、ついに見つからなかったという逸話も残っている。

買う[編集]

食べる[編集]

  • マレーシアの他の地域同様、マレー系住民のほか、インド系、中国系などの住民が混在しているため、マレー料理や中華料理、インド料理のレストランが多い。ブリンチャンキアファームのように、他の地区に比べて多少中華料理のレストランが目立つといった程度の特徴はあるが(おそらく中国系の住民が多いか、あるいは宿泊先として中国人観光客が多数利用するなどの理由があるのであろう)、マレーシア国内の他の地区と比べて目立った特徴があるわけではない。なお、高原内の主要な町であるタナラタには多くの飲食店が営業しており、日本料理(あるいはそれに類するもの)も楽しむことができる。
  • 一般的な傾向として、タナラタやブリンチャンのような町中の飲食店には大衆食堂やフードコートのような庶民向けの比較的値段の安い店や観光客向けの中級レストランの類が多く、高級レストランは街中からやや離れた高級ホテルやリゾートホテルに併設されている場合が多い(宿泊客でなくても、食事やアフタヌーンティーなどの目的でそれらレストランを利用することはもちろん可能)。

個々の飲食店の詳細な情報については、各地区のページを参照のこと。

飲む[編集]

泊まる[編集]

  • マレーシア国内をはじめ、海外からもいろいろなタイプの観光客が訪れるため、ゲストハウスからリゾートホテルに至るまで、そのような観光客のニーズに合わせた多種多様な宿泊施設がそろっている。
  • 一般的な傾向としては、安宿から中級の部類の宿、国内の旅行者が主に利用する家族向けの宿などは街中にあることが多く、高級リゾートホテルは町の中心からやや外れた高台や町の喧騒とは無縁の閑静な場所に立地していることが多い。なお、個々の宿の情報については、それぞれのページを参照のこと。

気を付ける[編集]

  • キャメロン高原内の主要道路は、カンポンラジャからリングレットまで山間を縫うようにして縦貫する一本の道路のみで、抜け道のようなものが一切ないため、シーズンや時間帯によっては町や集落のところで深刻な渋滞を引き起こすことがある(信号なども整備されていないため、街中は慢性的に渋滞が発生している)。このため、場合によっては所要時間が通常より1時間~1.5時間ほど余計にかかることがある。最終日にキャメロン高原からクアラルンプールに抜けてそのまま帰国便に乗ることを考えている人は、あまりタイトなスケジュールを組むと、途中の乗り換えがうまくいかずに飛行機に乗り遅れるようなことも起こりうるので、時間的にかなり余裕を持たせたスケジュールを組むようにした方がよい。
  • 主要道路となる街道も、山あいの斜面を切って造ったような感じの道路で、一部に曲がりくねった、対向車とすれ違うこともできないような細い道が続く箇所がある。特にリングレットからクアラルンプール方面に抜ける道にこのようなところが多く、バスが停車や蛇行を繰り返しつつ、標高差の激しいところを走り抜けていく。このため、車に弱い人は途中車酔いする可能性があるので注意が必要である(山間の道路をさらに1時間ほど走った平野部の町タパーに出るまでトイレ休憩はない)。

暮らす[編集]

キャメロン高原での洗濯  
キャメロン高原では、衣類の洗濯は自分でせずに、ホテルのランドリーサービスや街中のクリーニング店などを利用した方がよい。湿度が高く、半分雲の中にいるような気候だし、天気が悪い日が続くと部屋干しで2日経っても十分に乾かないことがある(特にそれが滞在の最終日だったりすると、荷造りにも間に合わず、最後は生乾きの衣類を着て自分の体温で乾かすハメになる)。

出かける[編集]

外部リンク[編集]


この記事「キャメロン高原」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。